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喪失感から繋がった2組の男女を、トーキョーを舞台に描いた秀作

2004/04/15 (木) written by フォルティ大滝(映画ライター)

話題集中のソフィア・コッポラ監督作は、彼女の感受性の“類稀なる豊かさ”をみてとることができる秀作だ。

父親にフランシス・F・コッポラ監督という巨匠を持つ、ソフィア・コッポラが超低予算で撮り上げたドラマ。先日のアカデミー賞に数部門ノミネートされ、見事、脚本賞を受賞。にわかに注目が集まって話題作となってしまった本作は、僕らにとってはお馴染みの、トーキョーを舞台に繰り広げられる、ちょっと切ない物語である。

CM撮影のため来日したアメリカの映画スター、ボブ・ハリス。一方、夫の仕事に同行してきたはいいが、毎日をホテルでもてあましている若妻シャーロット。通じない言葉、違う文化、都会の喧騒と静寂さ。それらが、慣れない異国の地で、孤独感をより強く自覚させる。そんな時に、同じような境遇の相手がいることを知った2人。

本作では孤独感を募らせ、疎外感に支配されてしまう舞台にうってつけの場所として、トーキョーが見事に活用されていたと思う。同じ日本人ですら、あの渋谷の交差点で、ネオン・サインで感じた言い知れぬ寂しい思いを感じた経験はないでしょうか。パチンコ店内の描写など、ほんの一瞬とはいえ、写し撮るセンスに脱帽である。

ビル・マーレイはいまさら説明不要の大スター。『ゴースト・バスターズ』の科学者役と言うと通りがいいかな。『真珠の耳飾りの少女』が公開中のスカーレット・ヨハンソンは、“目”の女優。セリフの少ない役では、なおさらその技量が顕になる。自分を見失いそうになった瞬間の人間を、透明感のある素肌感覚で演じて見せる。

先日のアカデミー賞で作品賞を獲ると豪語していた私。予想は外れたが、今も推薦する気持ちに変わりはない。マーレイとヨハンソン、2人の芸達者な俳優の力量が大いに作品の質を高めた。映画を引き締めるためか、やはり“淡い”恋物語の要素が入ってくるが、これがまた切ない。月並みですが、大事にしたい映画の1本である。

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