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おとな向け映画ガイド 今週のオススメはこの4作品。
(2019/11/11更新)

イラストレーション:高松啓二
おとな向け映画ガイド
今週のオススメはこの4作品。
ぴあ編集部 坂口英明
19/11/11(月)
この週末に公開の作品は26本(ライブビューイングを除く)。全国のシネコンで拡大上映されるのは『ブライトバーン/恐怖の拡散者』『エンド・オブ・ステイツ』『オーバー・エベレスト 陰謀の氷壁』『影踏み』の4本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が22本です。この中から厳選して、おとなの映画ファンにオススメしたい4作品をご紹介します。
『ベル・カント とらわれのアリア』
渡辺謙が主演のハリウッド映画です。海外で絶賛される俳優という意味で、かなりさかのぼり『グラン・プリ』の三船敏郎を思い出しました。その三船以来のかっこよさ。この作品ではジュリアン・ムーアを相手に、しっとりとラブシーンも演じています。
1996年にペルーで起きた「日本大使公邸占拠事件」。それに発想を得たベストセラー小説を映画化しています。南米某国。大型工場建設を計画中のホソカワという日本企業のトップが渡辺謙です。政府は誘致への接待として、彼が敬愛する世界的なソプラノ歌手ロクサーヌ・コスのサロンコンサートを副大統領邸で開きます。ここをテロリストが襲撃、占拠。事件は長期化します。
映画は、実際の事件で「リマ症候群」と名付けられた心の動きを描いています。長い監禁状態で人質と犯人とのあいだに、気持ちが通い始めるのです。それは様々な国籍、立場の違う人質たち同士も同じです。そのきっかけになったのがコスが歌ったアリアでした。歌を勉強したいという兵士や、ホソカワの通訳ゲンに外国語を教えてほしいという女性兵士も出てきます。ふたりはやがて親密な関係になっていきます。ゲンを演じているのは、加瀬亮。彼も外国映画の出演が多い国際派です。公邸の外を軍隊が取り囲み、緊張した日々が続くなか、人質とテロリストはくつろいでサッカーまで始めるのですが……。
コス役ジュリアン・ムーアの歌声の部分は、「当代随一のソプラノ」といわれるルネ・フレミングが担当。こちらも大きな「聴きどころ」です。
『影踏み』
山崎まさよしが扮する主人公真壁は「ノビ師」。業界用語で、深夜に人の家に忍び込み金品を盗む泥棒のことです。彼は、ステータスのある家を専門に仕事をしているのですが、地元警察からは「ノビカベ」の異名で呼ばれています。ある時、忍び込んだ県会議員宅で殺人放火未遂事件に遭遇します。そこになぜか彼を尾行していた刑事が居合わせ、逮捕されてしまうのです。不可解な事件です。2年後、出所した真壁は、納得できない事件の真相を調べ始め……。つまりこれは泥棒が探偵役というミステリーなのです。警察小説の名手・横山秀夫による同名小説の映画化です。
横山原作ですからいつものように舞台は群馬。地方都市らしい警察、検察、裁判所などのダークな人間関係がからむ事件の謎と、真壁の、幼馴染の恋人久子との屈折したラブストーリーが並行して進みます。久子役は尾野真千子。他にも、真壁の母親役に大竹しのぶ、幼馴染でありながら真壁を追う刑事役に竹原ピストル、滝藤賢一や田中要次、鶴見辰吾など個性的な役者が出演。それぞれの人間群像や、幾層ものドラマが重なり合った、観ごたえのある作品になっています。北村匠海演じる真壁を慕う「弟分」の、影のような存在も気になります。そのあたり、リアルな犯罪ものというだけではありません。ファンタジーの味わいもあります。
篠原哲雄は、森田芳光や金子修介作品の助監督をしながら、自主制作もてがけ、PFFで特別賞を受賞したこともある監督です。1996年の初長編『月とキャベツ』の主役が山崎まさよし。それ以来のコンビ復活です。
『完璧な他人』
イタリア映画『おとなの事情』はよくできたブラック・コメディで、どこかでリメイクされると思っていましたが、ついに韓国で作られました。これがいい感じ!です。
新居祝いということで、月食の夜に、幼馴染の男友達4人がカップルで集まります。美容外科医と精神科医、弁護士と専業主婦、失敗を繰り返す事業家と若手の獣医、今はニートの元教師は同伴者なしといった顔ぶれ。同じ郷里の料理を楽しみ、ワインやマッコリ、チャミスルで宴が進みます。
月食が始まるころ、ふとしたことがきっかけでゲームが始まります。スマホを皆テーブルの上に置き、これから着信する電話やメール全てを公開するというゲーム。自分は秘密なんてありません、と、半ばその場の空気に押され、このゲームを始めたのですが……。それぞれの家庭のお恥ずかしい事情とか、個人の密やかなお楽しみ事情などが次々と露見し、ウソがウソをよんで、月が見えなくなる頃にはパーティは修羅場となってしまったのです。
『毒戦 BELIEVER』のチョ・ジヌンや『タクシー運転手〜約束は海を越えて』のユ・ヘジンなど、実力派の役者たちが繰り広げるドタバタ会話劇。感情表現の豊かさは、イタリアも韓国もピカイチです。
東京は11/15(金)からシネマート新宿ほかで公開。名古屋は11/16(土)からシネマスコーレで公開。関西は11/15(金)からシネマート心斎橋で公開。
『盲目のメロディ インド式殺人狂騒曲』
こんなインド映画は初めて。盲目を装ったピアニストが殺人事件を目撃した、というサスペンスコメディです。理由はともかく「装った」というのがミソ。結婚記念日のサプライズとして往年の映画スターに出張演奏を頼まれた主人公アーカッシュが、邸宅で「見た」のは妻とその浮気相手の警察署長、そして銃弾に倒れたそのスターでした。署長は、彼の目の前で、死体をこっそり他の場所に運び、別の殺人事件をでっちあげるのですが……。
どんどん深みにはまっていくアーカッシュ。予測がつかない展開の連発です。偽装殺人、拉致監禁、臓器密売までからんでくるのですから。つっこみどころもいっぱいなのがまた魅力。踊りはありませんが、インドで大ヒット。インド人もビックリ、です。
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