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緊張感のない雪山珍道中
2007/11/25 6:06
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無責任な傍観者
いきなり厳冬期の北アルプスにツェルト一つで登っているところからイヤな予感はしたんだけど。
装備を整えて登っても薄っぺらいテントにフライも無し。で、危険な状況であることを認識しているにも拘わらず、ランタンを煌々と点けている。
格好の標的のハズなのに何故か弾丸は…
凄いのは、「俺たちは北アを年中守り続けている」「山をなめるな」と言いながら、吹雪の中を歩くのに地図もコンパスも出さない。
で、何時間も歩いた後であろうに、異変が起こると踏み跡のない雪山をラッセルもなしにスキップの如く走り出す。
雪崩に遭遇した二人の描写なんて、まるでトムとジェリー、マンガです。
まさに脳天気なお気楽コンビのお笑い珍道中。
予告編を見た限りではホントに雪山ロケやったのかなと思ったけど、遠景は実際に撮影したモノを使い回しで、殆どの人が活躍する雪山シーンはスタジオ撮影だったんでしょうね。
もし実際に現地で行動したのなら、テント張った後にザックのパッキングが終わってるなんてあり得ない。(笑)
リアリズムを徹底的に無視したB級もそれはそれでアリなんだけど、だったら前半から貫いた路線を最後まで踏襲して「実は…」ってやって欲しかったです。
お馬鹿路線としてもシリアス路線としても中途半端で語るべき内容がありません。
原作がこの通りの内容なら原作が救いがたいクソなんでしょう。
朝日に映える槍穂高が清々しくて10点。
この作品を2時間見るより、冬の北アルプスのイメージビデオを30分見せてもらった方が有意義な時間となるでしょう。
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