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演技合戦に痺れる
2020/4/20 1:22
by
ハナミズ
本作以前の善人役のイメージを脱ぎ捨てたデンゼル・ワシントンの悪徳刑事役がギラリと光る。
麻薬捜査のベテラン刑事は新人教育に無理難題を押し付ける。
目的のためには手段を択ばない手洗い教育に反発するのはよく分かる。
バディ映画のように見えるが、互いの溝は埋まるようには思えない。
その対立が解消されないのは現実の世の中を映し出しているからか。
視点を変えればフークア版『セルピコ』とも取れなくもない。
リアリティのために実際のギャング街で撮影していることもさながら、本物のギャングを出演させていることも驚き。(日本なら反社を使うなんて…とバッシングされるのは目に見えている。)
デンゼル・ワシントンと新人捜査官役のイーサン・ホーク、二人の演技合戦にグイグイ引っ張られる。
本作の渾身の演技がデンゼル・ワシントンを2度目のオスカーに導いた。
ところでアントン・フークア監督は黒澤明の影響は大きいのだろうか。
ストレートに『マグニフィセント・セブン』という『荒野の七人』のリメイクもあるが、『イコライザー』は『用心棒』であり、本作の型破りの教育を施すベテランと純粋な新米のコンビは『赤ひげ』などが頭をよぎる。
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