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見上げてごらん 夜の星を
2021/2/15 17:37
by
メスクリン人
コロナ過で映画館に出向くのもはばかられる気がしたが、これだけはぜひ見なければと夫婦で鑑賞。
素晴らしかった。
物語の中盤、切れると見境がなくなるクズなはずの主人公三上に対し、次第に理解と同情が深まり、ついには感情移入してしまう自分がいた。
監督の丁寧な描写がそうさせたのだ。
また、三上は役所広司でなければ演じ切れなかったであろう。
流石である。
躓いた者を「このすばらしい世界」に引き戻した救済の手に胸が熱くなる。
三上と繋がった数少ない応援者達がアパートの彼の部屋で就職を祝う場面。
身元引受人の弁護士の妻が歌う〈見上げてごらん夜の星を〉の歌詞が染みる。
「僕らのように名もない星が ささやかな幸せを祈ってる」
涙が頬を伝った。
夫婦そろって、ますます西川美和監督のファンになったようだ。
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