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高良健吾・大森南朋
2017/12/3 18:32
by
やまのさかな
「まほろ駅前」の続編。DVDで鑑賞。
映画「多田便利軒」、TV「番外地」、今作「狂騒曲」と並べるとこれは「3作目」ということかなあ。
瑛太さんの多田・松田龍平さんの行天は相変わらずのコンビネーション。
「番外地」の話も受け継ぎつつ(「キッチンまほろの柏木さん」とか)、中心には最初の「便利軒」の時にちらりと見えた「行天の娘」のエピソードを据えている(ついでに「由良くん」の話も「便利軒」からの繋がり。「息子の墓参り」とかも、最初のからの繋がり…)。
行天と多田のそれぞれの過去から響いてくる「親と子ども」の問題が、時にからまったり、ほぐれたり…という作りだと思う。
軽いテーマではないけれど、この二人の日常の中で語られるときっとなんとかしていくんだろうなと思いながら観ていくことになった。個人的にはテーマとのこういう距離感や話のテンポは嫌いでないので、周辺のエピソード(新興宗教の無農薬野菜とか柏木さんとの想いの交わしあいとかバスジャックとか…)にくるくると目をそらされつつそれを楽しんで、観ることができた。面白い作品だと思う。
余談。
この「まほろ駅前」の3つの作品を観ることにした個人的なきっかけは高良健吾が「星良一」で出ているから。
「便利軒」のときの「走れ、便利屋」と言う声音とか、「番外地」で2話分のエピソードで多田に仕事を「依頼」していたことなどあったので、この「狂騒曲」ではどんなふうに?と観て…。
期待にたがわず楽しかった。「まほろの裏社会」で、自分よりも年上と思しき男たちを配下として使う。指示を出すときは軽く指を振るとか肯いて見せるだけ。「岡山組若頭の飯島」と駆け引きするときの眼力の鋭さとか…。素敵だった。堪能しました。
(本当は「番外地」の時ぐらい物語に絡んでくれるともっと嬉しかったかなとは思う。ラスト近くで「これからもよろしく」と多田宛の一筆箋に書いてあるのが映ったから、続編がさらに作られるとすればまた登場してくれるだろうなと微かに期待。)
さらに余談。
この「まほろ駅前」は「便利軒」「番外地」「狂騒曲」の3つとも弁当屋の役で大森南朋が出ていて、良い感じで瑛太・松田龍平と絡んでいる。
この数カ月、高良健吾を探してDVDを観ていくうちに、大森南朋を何度も観ることになった。この人も面白いなと思う。
「カメレオン俳優」と呼ばれていることや、高良健吾の最初のころに「M」で共演して、悩める高良くんの相談にのったりしてくれた人だとか、分かってきた。「軽蔑」では殺しあってたし、「書店員ミチル…」の最終局面では息詰まるような対決、でも「下荒井5兄弟の帰郷」では三男・四男としてコミカルに微笑ましく共演してた。
高良君とか大森さんとかをいっそもっと登場させて「まほろ駅前」の次の作品とか…ないかなあ…と…。ひどく偏ったファンの戯言。でした。
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