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大統領の不倫ドラマ
2013/10/20 8:02
by
玉川上水の亀
「英雄色を好む」とは言われるが、この作品では、第二次世界大戦直前のアメリカを舞台に、フランクリン・ルーズベルト大統領の不倫ドラマが描かれる。
昔は何人も愛人を囲うのは、男の甲斐性と考えていたかもしれないが、政治家、特に国を代表する地位にある者がそんなことをしたら、週刊誌にスキャンダルをスクープされ、政治家生命どころか、社会から爪弾きされてしまうと思う。
この作品は、大統領の愛人の一人であったマーガレット・サックリーの死後に発見された日記や手紙を基に映画化されたもの。
映画は大統領と彼女の不倫劇だけでなく、風雲急を告げる世界情勢を反映して、「英国王のスピーチ」でスポットを浴びたジョージ6世と大統領の出会いや心の交流という歴史秘話も描かれる。
ビル・マーレイが足の不自由な大統領を人間味豊かに演じるのだが、政治家としても、一人の男としても、如何にも「人誑し」だなあと思う。
この大統領の前では、英国王であるジョージ6世も掌で転がされる感じだ。
確かに魅力的で「器の大きい」人物だと思うが、彼にとって「都合の良い」存在にされた女性たちは本当に幸せだったんだろうか?
同性として「男の性」は理解出来るが、「愛をシェア」するなんて、現代の女性たちが受け入れられる話ではないと思う。
歴史秘話として面白い部分はあるものの、度が過ぎた不倫は「社会悪」なので、艶福家としての大統領の姿を描く意義はあるのだろうか?
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