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テレビからの映画化では屈指の出来
2012/2/9 8:34
by
影無茶
連ドラから映画化というのは最近では珍しくありませんが、その場合ほとんどがスクリーンに合わすが如く、取り扱う内容があまりに大きくなりすぎて荒唐無稽になってしまいます。
逆に、テレビ版の延長線上で作ると「2時間ドラマでいいやん」と言われてしまう。
制作側の苦悩は理解出来ますが、正直連ドラから映画化された作品で、これは!っと思わされる作品にはなかなかめぐり合えません。
しかし麒麟の翼は、私的には連ドラからの映画化に最も成功した作品だと思います。
もちろん荒唐無稽にはしていません。
連ドラのテイストをそのまま持ち込んでいますがとても見応えがあった。
テーマはよくある父と子の宿命・・とでも言ったら良いのでしょうか。
中井貴一演ずる青柳武明は何故殺され、何故あの場所で力尽きたのか・・。
2時間ちょっとという限られた時間ですが、丁寧にその謎が解かれていきます。
事件の真相と共に父子の絆、愛情が描かれていて、異論もあるでしょうが私は砂の器に共通する父子の繋がりを感じました。
時代が変わり人間関係が希薄になっていくなか、親子の宿命は本来不変だと改めて思いました。
私の周りではすすり泣く人も何人かいました。
私は映画やドラマを見て泣く事はまずありませんが、これに関しては泣く方の気持ちは理解できます。
お薦めの映画ですね。
余談ですが、私は仕事もプライベートも東京に行く時は、必ず水天宮界隈のリーズナブルなホテルに泊まります。
ディズニーにもほど近いし、都内のあらゆる場所へ比較的楽に移動出来ます。
何よりあの界隈の雰囲気がいいです。
その意味で新参者の時からロケーションに注目していました。
「男女7人」の清洲橋もすぐそこです。
日本橋にもほんと歩いて行けます。
しかし麒麟の像はしりませんでした。
この映画を見てその意味を知り次回は必ずこの麒麟の翼の像を見たいと思いました。
5人がこのレビューに共感したと評価しています。
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Re: テレビからの映画化では屈指の出来
2012/2/10 14:02 by
玉川上水の亀
こんにちは、影無茶さん。
玉川上水の亀です。
> 連ドラから映画化というのは最近では珍しくありませんが、その場合ほとんどがスクリーンに合わすが如く、取り扱う内容があまりに大きくなりすぎて荒唐無稽になってしまいます。
> 逆に、テレビ版の延長線上で作ると「2時間ドラマでいいやん」と言われてしまう。
> 制作側の苦悩は理解出来ますが、正直連ドラから映画化された作品で、これは!っと思わされる作品にはなかなかめぐり合えません。
>
> しかし麒麟の翼は、私的には連ドラからの映画化に最も成功した作品だと思います。
> もちろん荒唐無稽にはしていません。
> 連ドラのテイストをそのまま持ち込んでいますがとても見応えがあった。
> テーマはよくある父と子の宿命・・とでも言ったら良いのでしょうか。
>
私も影無茶さんの上記意見と同じで、この映画、良く出来た作品だと思います。
私も「父と子」のドラマだと思います。
「ボタンの掛け違い」に因る悲劇を描いた作品だと思います。
> 中井貴一演ずる青柳武明は何故殺され、何故あの場所で力尽きたのか・・。
> 2時間ちょっとという限られた時間ですが、丁寧にその謎が解かれていきます。
> 事件の真相と共に父子の絆、愛情が描かれていて、異論もあるでしょうが私は砂の器に共通する父子の繋がりを感じました。
> 時代が変わり人間関係が希薄になっていくなか、親子の宿命は本来不変だと改めて思いました。
>
上記、全く同感です。
別の作品のレビューで述べましたが、時代が変わろうとも、「親子愛」や「家族愛」は不変だと、私も思います。
> 私の周りではすすり泣く人も何人かいました。
> 私は映画やドラマを見て泣く事はまずありませんが、これに関しては泣く方の気持ちは理解できます。
> お薦めの映画ですね。
>
> 余談ですが、私は仕事もプライベートも東京に行く時は、必ず水天宮界隈のリーズナブルなホテルに泊まります。
> ディズニーにもほど近いし、都内のあらゆる場所へ比較的楽に移動出来ます。
> 何よりあの界隈の雰囲気がいいです。
> その意味で新参者の時からロケーションに注目していました。
>
> 「男女7人」の清洲橋もすぐそこです。
> 日本橋にもほんと歩いて行けます。
> しかし麒麟の像はしりませんでした。
> この映画を見てその意味を知り次回は必ずこの麒麟の翼の像を見たいと思いました。
私事ですが、我が家では、水天宮で「お宮参り」をしました。
本当に、この界隈は、渋谷や六本木にはない情緒があって良いですよね! -
Re: テレビからの映画化では屈指の出来
2012/2/11 22:12 by
影無茶
玉川上水の亀さんこんばんは
レスありがとうございます。
>私も「父と子」のドラマだと思います。
「ボタンの掛け違い」に因る悲劇を描いた作品だと思います。
正にボタンの掛け違いです。
親孝行、したい時に親はなしという言葉がありますが、生きている内にコミュニケーションをとっておかなければなりませんね。
私はレビューで「砂の器」に共通する云々と書きましたが、加賀刑事と松宮刑事の関係も、砂の器の今西刑事と吉村刑事に共通する物を感じていました。
>私事ですが、我が家では、水天宮で「お宮参り」をしました。
本当に、この界隈は、渋谷や六本木にはない情緒があって良いですよね!
そうなんですね!
本当に良い所で、落ち着きます。
もしかしたらどこかで玉川上水の亀さんとすれ違っていた・・・かもしれませんね。 -
影無茶さん。社会派ドラマとしての出来映えでは、スペシャルドラマ『赤い指』も超お勧めです♪
2012/2/25 0:01 by
HALU
影無茶さん。こんばんは。
HALUです。
この度も、ご多忙の折から、私のレビュー投稿の方へコメントを下さり、有り難うございました。
本当に嬉しかったです♪
> 制作側の苦悩は理解出来ますが、正直連ドラから映画化された作品で、これは!っと思わされる作品にはなかなかめぐり合えません。
>
> しかし麒麟の翼は、私的には連ドラからの映画化に最も成功した作品だと思います。
> もちろん荒唐無稽にはしていません。
> 連ドラのテイストをそのまま持ち込んでいますがとても見応えがあった。
そうですよね。
影無茶さんの仰られる通り、連ドラの映画化については、ついつい製作側が製作費を大きく確保して、ついつい大風呂敷を広げて、得てして荒唐無稽なお話しにしがちな作品になる場合が多々見受けられますが、この『新参者』、いや東野圭吾さんの<加賀恭一郎>シリーズの小説の映画化としては、実に成功した例ではないかと思いますね。
> 事件の真相と共に父子の絆、愛情が描かれていて、異論もあるでしょうが私は砂の器に共通する父子の繋がりを感じました。
> 時代が変わり人間関係が希薄になっていくなか、親子の宿命は本来不変だと改めて思いました。
そうですね。
観方の視点を変えれば、『砂の器』っぽくも有るようなテーマの映画でしたよね。
> 私の周りではすすり泣く人も何人かいました。
> 私は映画やドラマを見て泣く事はまずありませんが、これに関しては泣く方の気持ちは理解できます。
> お薦めの映画ですね。
泣ける、すすり泣くという意味合いでは、東野圭吾さんの、同じく、この<加賀恭一郎>シリーズのスペシャルドラマの『赤い指』が社会派ドラマとしての出来映えでは、影無茶さんにも超お勧めですね。
私の場合には、この『麒麟の翼』の方がミステリーの謎解き的な要素も有って面白かったのは確かですが、社会派ドラマという、その内容の濃さと言いますか、<壊れた家族>と<家族の在り方>という点では、この『麒麟の翼』と正反対の対になるような家族像で、泣ける度合いで言えば、ミステリーの謎解き的な要素はほぼ少ないながらも、スペシャルドラマの『赤い指』には敵わないとも思われましたね。
私に騙されたと思われてでも結構ですので、機会が有りましたらば、DVDをレンタルされるなどされて、スペシャルドラマの『赤い指』を、是非とも、影無茶さんにもご覧頂きたいくらいですね。
本レビュー投稿には同感でした。
この度も、ご多忙の折から、私のレビュー投稿の方へコメントを下さり、有り難うございました。
それでは失礼致します。 -
Re: テレビからの映画化では屈指の出来
2012/2/26 21:56 by
影無茶
HALUさんこんばんは。
レスありがとうございます!
ちょっと今年に入って私、映画を観るペースあがってるでしょ。
体調も良いので今後もペースを維持していきたいと思っています。
さて麒麟の翼。
>影無茶さんの仰られる通り、連ドラの映画化については、ついつい製作側が製作費を大きく確保して、ついつい大風呂敷を広げて、得てして荒唐無稽なお話しにしがちな作品になる場合が多々見受けられますが・・
制作側の思いも理解出来るんですがねえ。
何しろ大スクリーンですから、それに映える内容。
大スクリーンだからこそ描きたいストーリーがあるとも言えるでしょう。
それが結局荒唐無稽になって観ている方はしらけてしまう。
その点、麒麟の翼はこの罠にはまらず見事なバランスに仕上がっていました。
>私の場合には、この『麒麟の翼』の方がミステリーの謎解き的な要素も有って面白かったのは確かですが、社会派ドラマという、その内容の濃さと言いますか、<壊れた家族>と<家族の在り方>という点では、この『麒麟の翼』と正反対の対になるような家族像で、泣ける度合いで言えば、ミステリーの謎解き的な要素はほぼ少ないながらも、スペシャルドラマの『赤い指』には敵わないとも思われましたね。
私に騙されたと思われてでも結構ですので、機会が有りましたらば、DVDをレンタルされるなどされて、スペシャルドラマの『赤い指』を、是非とも、影無茶さんにもご覧頂きたいくらいですね。
頑張って観ます!
これを観ないと加賀刑事と父の絡みを語る事が出来ないですからね。
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