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ぱおう さん

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192件中1-10件

  • 100点 かけがえのない時間のせつなさ(11)

    2017年2月12日 to ぼくは明日、昨日のきみとデートする

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    今年は、邦画・洋画ともとても実り多いと感じていましたが、その締めくくりと思って、単身赴任のクリぼっちで観に行ったこの作品が、私にとっては今年最後で最高の感動作となりました。

    福士蒼汰さんと小松菜奈さんが演じる、一見平凡なカップルの純愛ストーリーなのですが、割と早い段階で彼女の特別な秘密が明かされてから、二人の時間の持つ意味合いがまったく変わってきます。

    美しい京都の風景と、どこにでもいそうな恋人たちの青春の輝く瞬間。
    愛おしい日々が、砂時計の砂のようにこぼれ落ちていくはかなさ。
    彼女のしぐさや言葉、そして突然流す涙の意味。

    演出は控えめで、ごく普通の日常生活の描写のように進んで行きますが、秘密を知ってしまった以上、観ているうちに、次第次第に感情が共振していって、終盤になると涙なくしては見られなくなりました。

    初めて観る方には、美しい情景やセリフの一つ一つをしっかりと心に焼き付けながらご覧頂きたいです。
    最後まで観終わった時に、彼女の表情やしぐさ、言葉などの示していた本当の意味が一気につながり、胸の底からせつない想いがこみ上げてきて、涙が止まらなくなります。

    設定はファンタジックで、まったくリアルではないのに、これほどまでに現実的な共感を呼ぶのは、人生で二度と戻らない時間というものの大切さを、青春時代の懐かしさ・失われた日々のせつなさという形に変えて訴えてくるからかもしれません。

    二回目に観ると、また別の意味で涙が溢れてくるのは確実です。最初から泣いている人がいたら、それはリピーターの方でしょう。
    物語は哀切この上ないですが、観終わった後には、現実の人生の時間を大切にしたい前向きな気持ちが残ります。
    ブルーレイが出たら即入手して、折々に観返して感動を新たにしたい。そんな気持ちになる名作でした。

     

    共感:7人

     

  • 90点 この、映像美。(6)

    2017年10月29日 to ブレードランナー 2049

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    前作ブレードランナーは、SF・アクション・ダークファンタジーを詰め込んだような不思議な味わいが魅力でしたが、あれから30年以上を経て、続編が登場すること自体が驚きでした。
    監督も代わって、果たしてどうなるやら……と気にしていたのは始まるまで。
    前作へのリスペクトか、空を飛ぶ車のシーンからストーリーが始まると、独特の映像世界にぐいぐい引き込まれていき、長い長い163分にひたり切りました。

    土曜日のレイトショーにも関わらず、外人客も含めて結構な入りでしたが、エンドロールに入っても席を立つ人はほとんどおらず、場内を包む感動の余韻を感じました。

    観る前に警戒していた違和感がなかったのは何よりです。前作から引き継いだ独特の暗い世界観、東西交じり合った無国籍文化の描写が味わい深く、監督が代わっても自然に接続していました。
    前作の30年後という設定も、ちょうど1世代を経ての移り変わりという形で納得出来るので、奏功したのではないかと思います。

    強靭な肉体を持ちながら「魂を持たない」とされ、本物の記憶を持たない人造人間のせつなさも、一段とはかないAIキャラの登場で立ち位置が変わり、本作に込められたメッセージを浮かび上がらせていました。

    それでも、特筆すべきは、映像美です。未来の街並みや生活の描写はもちろん、無機質なりに美しい屋内風景や、荒れ果てた郊外といった舞台装置の上で展開される、レプリカントと生身の人間の微妙な演じ分けが素晴らしく、前作を踏襲しつつも、ヴィルヌーヴ監督ならではの繊細さを感じさせてくれました。

    基本的に、暗い世界観のディストピア作品なので、すっきり爽やかとはいきませんが、別世界の味わいにひたれる名作ではあると思います。

     

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  • 90点 豪快!痛快!拍手喝采!(2)

    2018年7月7日 to バーフバリ 王の凱旋〈完全版〉

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    劇場予告が気に入ったので観に行って大正解!
    荒々しいアクションと、洗練された異国情緒の美観が、感性に思いっ切り揺さぶりを掛けてくるぅぅ!
    しかも、好みの濃厚長尺。前作あらすじの日本語解説から始まる167分で、満腹するまでこれでもか、これでもかと畳みかけてくる。

    前編公開は3年前!? 当時、この作品の存在自体に気付けなかった不明を恥じたい……。
    最近、ハリウッドの超大作に時々感じる虚妄感とは対照的に、魂の叫びのように溢れ出る生命エネルギーに打ちのめされる。
    インドの言語で語られるセリフの数々も、どこか音楽的でさえあり、耳からも洗脳される感じ(笑)

    観終わって理解したところでは、本作は前作の前日譚と後日譚で構成されている模様。前作のあらすじは冒頭の解説でばれてしまうが、それでもいいから観たくなる。

    最近はどうも突き抜けた快作と出会えず、そこそこの満足感が続いて締まらなかったが、これで気持ちの梅雨空も明けた印象。

    それにしても、宿敵との決着シーンの興奮たるや、何と言って良いのやら。
    あの大げさな演出、戦隊シリーズの必殺技炸裂シーンを連想しちゃったよ。
    笑ってしまいたいくらいのカタルシス。
    スクリーンの民衆と一体になって言っちゃうぞ!
    バーフバリ、万歳!!

     

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  • 90点 花の色は(2)

    2018年3月24日 to ちはやふる −結び−

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    素晴らしい「結び」でした。

    「上の句」「下の句」で高水準に完結した印象が強く、さらに続編と聞いた時は、蛇足になったりはしないかと多少不安もあったのですが、観て納得。
    ラストの伏線回収で、3部作として見事に完成したと思います。

    主人公たちが高1で未来に踏み出す前2作に対し、本作では高3。それぞれの将来への進路選択の分かれ目でもあり、部活で共に過ごす人生のひと時もこの夏で終わります。
    高3の先輩が後輩に高校生活を振り返って語るシーンや、敗退した学校の高3生たちが泣き、それを顧問の教師が慰めたり叱咤したりするシーンがありますが、もう感無量で涙をこらえきれませんでした。
    部活であろうとなかろうと、誰もが人生のどこかで経験してきたステージなのではないでしょうか。
    同年代の若者が観ても、二度と来ない青春の輝きの素晴らしさと寂しさを垣間見ることが出来ると思います。

    作中、ある人物が百人一首から有名な一首を紹介しますが、過去に青春時代を過ごした世代にとっては、まさに同感でした。
    せっかくですので、別の一首を挙げておきます。
    長らへば またこのごろや しのばれむ
    憂しと見し世ぞ 今は恋しき

    エンドロールの最後に幕引きの1シーンがあり、その時に感じるのは「ああ、もっと観ていたかった……」という気持ちでした。
    ですが、これこそが本作の味わいを集約したもの。
    広瀬すずさんをはじめとする若者たちの輝ける青春のひと時の姿をまぶたの裏にとどめ、これで結びとすべきなのでしょう。

    シリーズを通して残った素晴らしい後味に感謝を込めて、☆1つ10点加算の90点を贈ります。

     

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  • 90点 オタクは時代の最先端!?(4)

    2018年4月30日 to レディ・プレイヤー1

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    とうとう、スピルバーグ御大までこっちに来たか〜!
    有名オタクSFを原作に、現実にありそうな近未来社会を創っちゃった。

    既存実写映画やアニメ、ゲームのキャラが多数登場するし、舞台設定やストーリーもどこかで見たようなネタのごった煮状態。
    けれども、とにかく面白いの何のって!

    半世紀もすれば、こういう作品もVRでゲーム的に楽しめるようになるのだろうか。
    それなら、本作こそが予言的な名作になるのかもしれない。
    いやあ、まさにエンタメSF。満喫しました。

    そのうちブルーレイ買って、細かくチェックすることになるだろうなあ。
    オタクはもう逃げられません。

     

    共感:2人

     

  • 90点 生と死、光と影(0)

    2018年1月4日 to 花筐/HANAGATAMI

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    ブラヴォー、大林宜彦監督!
    余命三ヵ月の宣告を受けながら、本作を撮り終え、病も退散させてしまったとか。
    その渾身の気迫が乗り移ったかのような、鬼気迫る作品でした。

    幻想的な映像美も、舞台転換のような場面の移り変わりも、棒読みのような台詞回しも、クラシック基調の切ないBGMも、何もかもが大林流。
    2時間50分近い長い時間、独特の芸術世界を満喫させて貰えました。

    カリカチュアライズして描かれる反戦メッセージが濃厚でありながら、伝わって来るのはもっと本質的な生と死の対照。
    光と影のコントラストが鮮やかな舞台は、現実の唐津から変換され、夢の中のようです。
    登場人物たちも、文学作品から抜け出して来たようで、現実離れしながら強烈な存在感を放ちます。

    花筐(はながたみ)は、作中にも登場する、檀一雄の原作小説ですが、大林監督の名作『ふたり』のテーマソング「草の想い」の歌詞(大林監督作詞)でも、最後の部分に、
    ゛時は移ろい行きて ものはみな失われ
    朧に浮かぶ影は 草の想い
    ひとり砂に生まれて ふたり露に暮らせば
    よろこびとかなしみの 花の形見” と、
    どこか本作の味わいにも通じる、諸行無常っぽい印象の言葉が出てきたのを思い起こしました。

    大林宜彦監督は、高齢といえども、その精神には微塵の衰えも感じられません。
    是非、次回作にも期待させて下さい。

    2018年、素晴らしい作品で映画生活を始められたことに、心から感謝します。

     

     

  • 90点 最高のヒロイン登場!(10)

    2017年8月27日 to ワンダーウーマン

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    映画の世界は広いなあ!
    ガル・ガドットの魅力には参りました。
    これほどのはまり役が実現するとは……。

    タイトル通り、ヒロインであるワンダーウーマンの活躍を観るためにある作品ではありますが、相方のクリス・パインも格好いいし、個性的な脇役陣もGJ。
    141分という、アクション映画にしては長めの時間を感じさせない、密度の高い作品でした。

    ワンダーウーマンの育ったアマゾン族の島のシーンが、前半で多少丁寧に描かれていることも、時間が長い理由ですが、いつまでも見ていたい美しい風景ですし、これがあってこそ、後半の人間世界の地獄絵図との対照も際立つので、必然性が感じられ、ダレた印象は受けませんでした。

    ストーリーには、私の好きな「切なハッピー」な味わいもあるし、ヒロインの異文化体験シーンも可愛らしくて微笑ましく、単なるドンパチ映画でもありません。

    同じ世界観の作品『ジャスティス・リーグ』でも、ガル・ガドットが演じるようですので、劇場で観るのはそれだけで確定。ワンダーウーマン単体の続編も是非観たいなあ。

    ストーリーは、面白いとは言え、群を抜くほどではありませんでしたが、やはりヒロインがあまりに魅力的。男優で言えば、ブルース・ウィリスのジョン・マクレーンや、ハリソン・フォードのインディ・ジョーンズ、はたまたアーノルド・シュワルツェネガーのターミネーターといったクラスのインパクトでしたので、今後の期待を込めて90点とします。
    (アクション映画では、このクラスのインパクトのあるヒロインが思い出せません……)

     

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  • 90点 原作を先に読むべきか?(7)

    2017年5月28日 to メッセージ

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    原作既読です。
    あの難解な作品を、こんな風に料理してしまうとは!
    ストーリーの柱は変わっていませんが、プロセスに結構大きな改変があり、娯楽性は増しています。
    その一方でパラドックスも……。

    私の場合は、原作を知っていたおかげで柱の方が分かりやすく、終盤には深い感動に包まれましたが、原作未読だと、意味不明の描写が続くように感じられるのではないかと思います。

    それにしても、この余韻の切ないこと。
    既に好みも分かれている様子ですが、私にはストライクでした。

    この作品に関しては、原作を読んでから観た方が良いように思います。

     

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  • 90点 JAZZなればこそ(10)

    2018年3月14日 to 坂道のアポロン

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    三木孝浩監督らしい、直球ど真ん中の青春映画。
    昭和の高校生らしい熱い友情と純粋な恋愛。小手先の技ではない、大波のような感動で心が揺さぶられました。
    メインキャストの3人が、いずれもとても輝いていて、見ているだけで惚れ惚れします。
    切なさの募るストーリー展開ですが、ダークな味わいはないので、最後まで安心して浸れました。

    それにしても、セッションシーンの素晴らしいこと!
    私はクラシックファンで、ジャズはどちらかと言えば苦手なのですが、この作品ではジャズでなければならない必然性を感じます。
    ピアノとドラムで掛け合う二人の心の交流が、音と映像でありありと描かれて、言葉以上に雄弁に物語ります。

    この作品が、現代を舞台にしたなら非現実的に映るのだとしたら、寂しいことです。
    青春時代の純粋な友情や恋、熱い心の通い合い。
    私自身も昭和世代なので、懐かしさや憧れを感じるのですが、もはや古いのでしょうか。

    セッションシーン以外にも、海水浴に雨やどり、糸電話など、絵になる名シーンの数々が散りばめられていて、後から思い出されます。
    DVD化されたら、時々観返したくなることでしょう。

     

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  • 90点 きっちり起承転結(5)

    2017年7月23日 to 心が叫びたがってるんだ。

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    数か月ぶりに、王道青春ものの感動を味わえました。
    ヒロインが幼少時のトラウマでしゃべれなくなっているという設定が、一人だけの特殊事情として取り上げられるのではなく、言葉の影響という切り口からクラスメートたちも巻き込んで、心の葛藤から解決という王道の起承転結ストーリーに展開します。

    高校生らしさを納得出来る日常的な感動シーンが要所要所にあって、じんわり泣かせてくれる好感度大な作品でした。

    主人公たちの地味目で等身大のキャラも、このストーリーにはしっくりきます。

    エンドロール後に、さわやかなエピローグが用意されていますので、本編が気に入った方は最後まで席を立たないようお勧めします。

    ※余談ですが、タイトルまでネタバレっぽいレビューを書いている方がおられるのが、まことに残念です。観る前に、このページを確認するんじゃなかった……。

     

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