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映画ファンを虜にする怪作

2009/09/29 (火) written by イソガイマサト(映画ライター)

前作『片腕マシンガール』で世界中に大勢のマニアを持つ井口昇監督が、“芸者”“天狗”“富士山”“大仏”といった日本的なアイテムを駆使して放つお色気アクション。



あの『片腕マシンガール』から1年。奇才・井口昇監督が放つ本作は、前作以上に日本にヘンな憧れを抱く欧米人とB級アクション映画ファンを虜にする怪作に仕上がっていて、文句なく面白い。もう、井口監督、やりたい放題! 悪ノリし過ぎだけど、逆に言えば、これほど荒唐無稽な映画をテレずに作れるのはこの人しかいない。

芸者姉妹の確執、謎の製鉄会社と同社に娘を拉致された被害者の会の人々との戦いなどベースのドラマは結構ヘヴィなのに、そんなことも笑い飛ばすほどのハチャメチャで予想できない面白シーンが連続。とにかく、ヒロインのロボット芸者の身体から様々な武器が飛び出し、「地獄へおいでやす」って言うんだからたまらない。さらに悪者のロボット芸者の口が回転式のノコギリになって松尾スズキの顔を切り刻んだり、天狗の面のセクシーな女刺客のペアが登場したりして、それだけで興奮しちゃう。

一方、バイオレンス・シーンはギャグ・テイストで、竹中直人がここでも大暴走しているから、スリルと興奮と笑いが時間差で襲ってきて、楽しくて忙しい。しかもラストには×◇△○まで動き出すんだから……。

いずれにせよ、外国が作る日本の描写がヘンな映画のテイストと作り物のチープさを意識的に取り入れ、往年の怪獣映画の精神を盛り込んだこの『ロボゲイシャ』は、間違いなく今年いちばんの問題作。映画館でみんなでバカ笑いしながら観ると、さらに面白さが倍増するのは間違いない。

【関連作品】
ロボゲイシャ

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