ぴあ映画生活 presents マーティン・スコセッシ監督作品『ヒューゴの不思議な発明』』
本年度アカデミー賞®最多11部門ノミネート
『ヒューゴの不思議な発明』がもたらす3つの“なぜ”と“驚き”
3月1日(木・映画の日)全国ロードショー [3D/2D同時公開]
第84回アカデミー賞で、作品賞、監督賞など主要部門を含む最多11部門で候補に選ばれたのは巨匠マーティン・スコセッシ監督の最新作『ヒューゴの不思議な発明』だった。本作は、映画を愛するすべての人にオススメしたい作品であると同時に、時を経ても“忘れられない一本”になること間違いナシの傑作だ! ところで、ひとりぼっちの少年の冒険を描いた本作はなぜ、映画人とファンの心を掴み、重厚な大作や賞レース狙いの作品を押しのけて本年度の“主役”になったのだろうか?
本作の舞台は、1930年代のパリ。父を失い、駅の時計台に隠れ住むヒューゴは、亡き父が遺した機械人形の修理に挑んでいる。そんなある日、彼は駅構内でオモチャ屋を営んでいる老人ジョルジュと、彼の養子の少女イザベラと出会う。やがて、イザベラが手にしていた秘密のカギで息を吹き返した機械人形は、孤独な少年と映画創世期に活躍した映画作家ジョルジュ・メリエスをつなぎ合わせ、彼らに予想もしなかった“奇跡”をもたらす!


1930年代のパリを再現した絢爛豪華なビジュアルで、ひとりぼっちの少年の冒険と成長を描いた本作の真のモチーフは、“映画という夢の発明”だ。いつしか映画が当たり前の存在になり、新しい娯楽の登場によってその存在感が少し小さくなってしまった現代の映画ファンと作り手たちに、改めて“映画が持つ輝きと感動”をあたえる『ヒューゴの不思議な発明』は、多くのライバル作品を押しのけて、ゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞、ナショナル・ボード・オブ・レビューなどで数々の栄冠に輝いている。
なぜ、人々は映画を観るのだろうか? なぜ、作り手たちは自らの存在をかけて映画の世界に足を踏み入れるのだろうか? 誰よりも映画に愛を注いできた巨匠スコセッシが、本作でその疑問に鮮やかな答えを出すとき、そこには予想をはるかに上回る驚きと、映画ファンであれば涙を流さずにはいられないほどの感動が待っている!

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本作で重要な役割を果たすジョルジュ・メリエスは実在の人物だ。しばしば“映画の魔術師”と呼ばれる彼が生まれたのは1861年。マジシャンとして活躍し、自身の劇場を持つほどに成功したメリエスはある日、現在の映画の原型ともいえる“シネマトグラフ”を観て自らも映画製作に乗り出す。映画創世期の作家たちの中でメリエスが特筆されるのは、彼の登場によって “そこにある風景”だけを映していた映画が初めて“誰も観たことのない世界”を描いたからだろう。彼は自分で機材やスタジオを開発し、マジシャン時代に培ったノウハウを活かして映画にSFX(特殊効果)を導入。代表作のひとつ『月世界旅行』(1902年)では、それまでありふれた日常の風景しか観たことがなかった観客を月へと誘った。映画で“夢”を描こうとしたメリエスの意志は、現在もスピルバーグ、ルーカス、キャメロン、そしてスコセッシら多くの映画人に受け継がれている。
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