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女子高生が熱烈支持!待望のディスク化『少女邂逅』の枝優花監督に訊く

(2019/01/17更新)
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昨年、日本映画界で話題を呼んだ1本にあげていい『少女邂逅』。24歳の枝優花監督が手掛けた本作は、インディーズ映画ながら香港国際映画祭や上海国際映画祭など名のある国際映画祭に正式出品され、日本公開されると口コミで広まり9週間のロングラン上映を記録した。そして今回、ディスクの発売が決定。リリースを前に枝監督に話を聞いた。

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作品は、いじめをきっかけに声が出なくなった小原ミユリの物語。いじめに抵抗できず、かといってリストカットをする勇気もない彼女は、いつか誰かがこの現実から救い出してくれると思いこむことで日々をやり過ごしている。そんなある日、彼女の前に東京から転校してきた富田紬(つむぎ)という少女が出現。彼女の存在がミユリの現状を変えていく。この現代を生きる女の子の不安や危うさを描き、スクールカーストや自殺といった社会問題も忍ばせた物語は、女子高生を中心に共感を呼んだ。ただ、この観客の反応は、枝監督自身は思いもしないことだったという。

「公開時もこの話をすると、みなさんがっかりさせてしまって、ほんとうに申し訳ないんですけど(苦笑)。実体験を基にはしているんですけど、この作品によって私自体は自分の過去を清算したい、自分の負った傷や痛みを吐露したいといった気持ちはまったくなかったんです。確かにミユリは私を投影させた人物であることは間違いありません。ただ、彼女を通して、いじめ問題についてのメッセージを送るとか、まったく考えていませんでした。だから、ミユリにこれだけ共鳴してくれる女の子がいて、この作品の題材にこれだけ興味をもってくれる人がいることは意外でした」

こう明かすように映画の出発点はまったく別のところにあった。その出発点は自身の出身地と好きな映画にある。「私は群馬出身で、富岡製糸場があって、わりと蚕が身近で。小学生のときに、蚕を飼っていたりしたんです。その影響があってか18歳のとき、なんとなく蚕を題材に映画が作れないかなと。そのとき、ふと実際のシーンにありますけど、手首から糸が出てくるアイデアが浮かんで。実際に起こりえないことを見せるタイプの映画が好きだったこともあって、なんか手首から糸を出す話が作れないかなと思いついちゃった(笑)。それから18歳のときに、映画サークルに入って、初めて映画を作ったんですけど、これが男の子の物語で。そのとき、先輩にすっごく怒られたんですよ。“お前は男のことがわかっていない。わからないこと映画にするんじゃねえ”って。それから自分が通ってきていないことを描くのが怖くなっちゃって。だから、描くなら女の子しかないなと。だから、手首から糸というアイデアと、女の子の物語という、そんな大それたお題目から『少女邂逅』は始まっていないんです」

ただ、意図しなかったにせよ、登場人物と同世代の女の子たちから支持を集めることになった。確かに自分の居場所を見い出せない少女たちの気持ちがミユリを通して、悲痛な声となって伝わってくる。「いじめに対するメッセージなどを発信する気持ちはありませんでしたけど、自分が感じた心の痛みややるせなさ、苦しさといったあらゆる感情をミユリに体現させることにこだわったのは確かです。それをそう感じてもらえたなら、きちんと描こうとしたことが伝わったんだなと思います」

監督を投影しているというミユリに共鳴する人は多い。ただ、実のところ、監督自身は必ずしもミユリに好意的ではない。「ミユリをかわいそうと、思いを寄せてくれる人は多い。でも、私はかわいそうだとまったく思っていないんですよ。むしろ他人依存で、自分ではなにひとつ決められない。人のこと表面でしかみれなくて、相手の肩書に流される。独りで立つ勇気はなくて、常にだれかに頼ろうとする。そういうところすっごく嫌いで腹が立つ。だから、実はミユリの生き方を肯定していない。むしろ、最後は不幸なことになりますけど、もがきながらも自分で道を切り拓こうとしている紬の生き方を肯定している。でも、悲しいことにミユリに詰まっているところは私自身のずるいところでもあるんです。だから、私としてはミユリにこのままじゃ一生変われない。自分のいる環境だといった自分以外のせいにしていたら、一生成長できないぞと、実は叱咤激励している。それはイコール、自分自身の戒めでもあるんです」

ミユリを演じたのは穂志もえか(当時は保紫萌香)、彼女の支えとなる紬役はモトーラ世理奈。どちらも駆け出しの新人女優でこう言っては失礼だが、技術のある役者とはいえない。ただ、演技うんぬんを超えて全身全力で体現しようとする、役に身も心も捧げた姿に心を打たれる。

「自分がキャリアがないこともあるのですが、まだ新人で白紙の状態で。私といわば共犯関係でずっと並走してくれる子がいいなと思いました。オーディションで芝居の上手な子はいっぱいいました。でも、この役に求めているのはそういうことじゃない。もっと役に身を投げ出して挑むようなタイプの子。穂志さんと、モトーラさんの人間性に触れたとき、ピンと感じるものがあったというか。もっと彼女たちを心の奥まで掘りたいなと思いました。どちらも何か隠しているんです。例えば何か嫌な経験があるかと聞くと、オーディションで集まったほかの女の子たちは、いろいろとしゃべりはじめて、中には泣き出す子もいました。でも、彼女たちに聞くと、ないと答えた。ないわけないのに。強がりなのかなんなのか、わからないけど、言わないんです。それで、芝居をさせてもふつうだったらこうするだろうというところで、予想もしない演技をぶつけてくる。でも、それは奇をてらったわけではないんです。彼女たちなりの解釈を経ての選択なんです。そこがおもしろくて、このふたりなら、脚本がいま以上に跳ねるというか。作品が思いもしない飛躍をする気がしました。そこに賭けたいなと思ったんですよね」

こうして6月から公開となった作品は最終的に9週間のロングラン・ヒット。ロケ地をめぐる聖地巡礼が起きるなど、密かなムーブメントも起こした。「やはり1、2週で打ち切られるのは寂しい。なんとか夏休みまで公開が続けばと思っていました。公開がスタートしてだんだん口コミで話題が広がって、動員が増えていったときは素直にうれしかったですね。あと、私にとってミニシアターは特別な場所。だから、まだミニシアターを体験したことのない地方の学生とか足を運んでくれたらなと思っていたら、実際にいて。ある高校生から夏休みに観に来ましたという声をいただいたときは、うれしかったですね。ただ、最初は良かったですけど、毎週毎週、動員数とにらめっこで、公開継続か否かで一喜一憂。途中からは胃が痛くなりました(笑)。映画を公開するのってこういうことなんだなって実感しました」

あと、公開ではこんなことも感じたという。「よく映画は公開されて観客に届いて完成。監督の手から離れていき、観客のものになるといいますけど、本当だなと。海外の映画祭で、自分がまったく意図しないところで笑いが飛び出したときに、なんか人手に渡ったような気分になったというか。映画がひとり歩きをし始めた気がしたんですね。そして日本で公開されると、私の知らないところでオフ会が開かれたしたときは、もう“あなたたちのものです”て感じでした(笑)。自分にとっても大切な宝物の作品ですけど、それが他人にこれだけ愛されて宝物にもなることがこれだけうれしいことなんだとは思っていませんでした」

そして迎えた今回のDVD及びBlu-ray化は劇場公開とはまた違った悦びがあるそうだ。
「わたしは群馬の田舎町に住んでいたので、映画館は車で30分ぐらい走らないといけない場所にありました。だから、当時の私にとってレンタルショップは神様というか(笑)。もうレンタルショップにすがって生きていたぐらいなので、DVDのありがたみは身に沁みてわかっている人間なので、自分の作品があの棚にならぶのかと思うと、すごくうれしい。地元のレンタルショップにも並ぶのかと想像すると、なんか感動しますね。この機会に、さらに多くの方に見てもらえればと思います」

取材・文・撮影:水上賢治

『少女邂逅』
『少女邂逅』Blu-ray 5800円+税
『少女邂逅』 DVD 3800円+税
発売中
発売・販売元:ポニーキャニオン

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『少女邂逅』作品情報

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