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激動の時代を生きた白秋と耕筰を熱演! 大森南朋&AKIRAが語る『この道』

(2019/01/16更新)
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大森南朋とAKIRAが、映画『この道』で北原白秋と山田耕筰という、日本の童謡の礎を築いた天才を演じている。だが教科書に載っているような偉人の伝記映画的でないのが本作の特徴。現代の芸術、そして社会情勢にも重なる大正から昭和の時代を駆け抜けた男たちをどのように人間臭く作り上げていったのか?


大森南朋、AKIRA

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激動の時代を生きた白秋と耕筰を熱演! 大森南朋&AKIRAが語る『この道』
激動の時代を生きた白秋と耕筰を熱演! 大森南朋&AKIRAが語る『この道』

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社会が大正デモクラシーに関東大震災、やがて戦争へと向かっていく激動の社会の中、人々の心を癒すべく新たな音楽を作り出そうと模索し、やがて『この道』という現代も歌い継がれる名曲を生み出した白秋と耕筰の交流を描き出す本作。

まず何と言っても本作の魅力は自由奔放、純真で無邪気な白秋のキャラクター。現代のラップの先駆けとも言える独特の言語感覚、リズムで文壇の寵児となる一方で、隣家の人妻と恋に落ち姦通罪で逮捕され、それでも「たまたま好きになった人が奥さんだっただけ」と言い放ち、時に芸術に感動の涙を流す。いわゆる教科書的な偉人とは一線を画した型破りな人間として描かれる。

大森は「最初に名前を聞いたときは硬そうな、学校で習った難しい人という印象でしたが、台本を読み、(佐々部清)監督と話をしていく中で(型破りな人間性が)浮かんできました。実はあの時代、音楽や文学で最前線を走っていた人たちは、すごく破天荒な人物だったと実際に史料でも残っていまして、それは学校でも教えてくれませんが、むしろ(本来はもっと凄まじかったのを)オブラートに包んで演じたつもりです(笑)」と振り返る。

一方、AKIRAは山田耕筰を演じるにあたり、白秋を際立たせるべく、抑え気味の演技を求められる部分も多かった。「今回は、やはり白秋とのバランスを考えつつ、監督に現場で自分のよいところを引き出していただいたなと感じています」。

また、戦後の耕筰を演じたシーンでは、特殊メイクにも挑戦。「5〜6時間かけてメイクしたんですが、その姿で行った現場で(エキストラの学生たちが演じた)合唱団にも誰にも、僕だと気づいてもらえないぐらいクオリティーが高く、ハリウッド級の技術だなと思いました!」と語るほど、完全な“変身”を遂げている。

そして、耕筰の最大の見せ場とも言えるのが、白秋とのコラボレーションで次々と名作を世に送り出すも、やがて社会が戦争へと進んでいく中で、音楽の未来を案じ、あえて軍服に身を包み、軍の協力者としてその活動に身を投じる、その心中、覚悟を口にするシーンである。

AKIRAは「もちろん、当時の彼らが置かれている状況と現在の自分たちを比べることはとてもできないですが……」と前置きしつつ、耕筰らの心情に思いを馳せる。

「関東大震災があって“僕らなら人々を癒す音楽が絶対に作れる”と活動していって、でも最終的に癒そうとしていた人々に対して“戦争に行こう!”という軍歌を作らないといけない。そうしないと生き延びられない時代になってしまって……。僕もEXILEのメンバーとして“日本を元気に”という思いで『Rising Sun』という曲に参加しましたけど、それがやがて“みんな、頑張って戦争に行くぞ!”という曲を作らないといけない状況に陥ったら……と想像すると、耕筰たちにとってこれほどつらいことはなかったろうって思います」

大森もAKIRAの言葉に同意し、こう続ける。「あの当時、関東大震災が起こり、それからだんだんと戦争の準備を始めて……。もちろん、今の日本が戦争をすぐに始めるような状況ではないですが、震災が起こり、何があるか分からない世の中の現状、やってはいけないことが増えていく社会を見ると、なんとなく似ているところはあるのかもしれないです」

今回、初共演。劇中のふたりは初対面からつかみ合いのケンカを展開し、やがて誰よりも互いの芸術を理解する仲となるが、現場では互いに共鳴した部分も強かったよう。

大森は「もちろんEXILEのパフォーマーとしてのAKIRAさんは認識していましたし、俳優としてドラマや映画に出演したりしているのも見ていました」と明かし、実際に共演しての印象について「スタイルもいいですし、カッコいいですし、そういう(良い)印象は変わらないですけど、すごく気さくで礼儀正しい方です。芸能界で(笑)、こんなにちゃんとしている人がいるのかと。印象どおりの素敵な青年でした」と称賛する。

一方、AKIRAは「最後に見た大森さんの出演作が『アウトレイジ 最終章』だったので、その先入観で(初対面となる)読み合わせの場に行ってすごく緊張していたんですが……(笑)」と振り返り「実際にお会いすると、すごく柔らかい空気を作ってくださるんです。白秋も柔らかい感じが魅力ですが、(白秋そのままに)すごく自然にフランクでいてくださる感じで。ご自身でバンドをやられていたり、そういうストリート感のあるところも素敵でカッコいいなと思います」とその人柄に強く惹かれたよう。

ちなみに、実際の耕筰は酒豪で、結婚と離婚を繰り返すなど、今回の映画には描かれていない、白秋ばりの様々な“裏エピソード”を持っているらしく、AKIRAは「もし次に、また大森さんとやらしていただけるなら、破天荒過ぎるめちゃくちゃな芸術家のふたりなんですが、でも最終的には音楽の話に戻るような、白秋と耕筰さんの友情の話がやりたいですね(笑)」と願望を語っていた。

取材・文:黒豆直樹 撮影:稲澤朝博

【大森南朋】スタイリスト:伊賀大介(band)、ヘアメイク: TAKAHASHI(STEREO Gn)
【AKIRA】ヘアメイク:MAKOTO(juice)、スタイリング:橋本敦 

『この道』
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