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名女優ジュリエット・ビノシュが語る人間、自然、映画『Vision』の関係

(2018/06/08更新)
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仏女優ジュリエット・ビノシュが河瀬直美監督の新作映画『Vision』に出演している。幻の薬草を求めてフランスから奈良の山にやってくる女性を演じており、本作について「人間と自然のつながりをもう一度思い出させてくれる映画になった」と笑顔を見せる。


ジュリエット・ビノシュ

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ビノシュはフランスの人気女優で、これまでにレオス・カラックス、ジャン・リュック・ゴダール、クシシュトフ・キェシロフスキ、アンソニー・ミンゲラ、侯孝賢、オリヴィエ・アサイヤス、アッバス・キアロスタミら世界各地の映画作家と仕事をしてきた。本作はカンヌ映画祭の会場で彼女と河瀬監督が出会ったことから企画がスタートしたが、ビノシュは以前から河瀬監督の作品を観ていたという。「映画を観て、彼女はすごく自然を愛し、人間の本質に興味をもっている人なんだなと思いました。要約すると彼女は“詩人”のような人だということです。詩人は自分の書いたものをいちいち説明する必要がないですよね? だからこそ彼女は説明も弁護もしない。自身の内なる世界を持っていて、何かを見るときには自分の内なるものを通過させて物事を見ていると感じました」

本作でビノシュが演じるのはフランス人エッセイストのジャンヌで、あらゆる精神的な苦痛を取り去ることができる幻の薬草“Vision”を探しに奈良の山にやってくる。彼女は山を守るために働く智(永瀬正敏)や、森で暮らす女性アキ(夏木マリ)、智が出会った謎の青年・鈴(岩田剛典)らに出会いながら、Visionを探し、やがてジャンヌが薬草を求める“真の理由”が明らかになっていく。

撮影は奈良県の吉野で行われたが、ビノシュは本作のスタッフの集中力の高さに驚かされたという。「河瀬監督のスタッフには“一体感”があります。撮影が終わった後も監督やスタッフは時間をかけてじっくりと話し合いをするんですね。そこで今日の反省や次に向けた準備についてブリーフィングが行われ、それがまるでグループ・セラピーのようで本当に驚きました。役者としてやりやすかったのは、そうして準備してくれているので、撮影現場にいる全員が作品に集中してくれていること。私は自分で精神統一したりしなくてもスッと作品に入っていくことができました」

監督と役者の関係について「どちらが上とか下とかヒエラルキーがあるのではなく、同じものを見て、同じものをつくろうとしている点では平等だと思う」と語るビノシュは、だからこそ常に「観てくださる方にコミットしたい」という。「芸術作品や芸術的な行動は、観た方の心を動かして、その人を変えることができたときに意味をもつのだと私は考えています。それは感性と感性の出会いであり、それぞれの精神性が出会うわけです。そうなった時は、作品の方が強いとか、観客の方が偉いとかそういうことはありません。そこにヒエラルキーを持ち込んでしまうと、お互いの力が相殺されてしまいます」

彼女が語る作品と観客の関係は、映画『Vision』が描く人間と自然の関係にどこか似ている。お互いの間に優劣がなく、影響を与え合い、それぞれを変化させていく。「そうですね。鉱物も植物も動物も人間もすべては創造物です。ただ、人間だけは“見えないもの”との関係性をもっていると思います。人間は物質的な身体を持っていながら、可視できないものとコネクションをもつことができるわけです。もちろん、すべてを理解することはできません。しかし、人間と自然はお互いに影響をおよぼしあっていると思いますし、それは大きなミステリーなんですよね。欧米社会はそういう価値観を忘れてしまいました。産業化が進みすぎて、経済的な発展があまりにも過激になってしまって、自然とのつがなりが失われています。この作品は人間と自然のつながりをもう一度思い出させてくれる映画になったと思います」

劇中でジャンヌは薬草“Vision”を求めて森を歩き、やがて山の奥ではなく“自身の心の奥”へと分け入っていく。本作の結末は、観る人それぞれに感想や解釈が異なるように描かれているが、ビノシュはこう分析する。「人間の中には光の部分と闇の部分があります。人間はそこに降りていくことで、自分の本当の姿が見えてくるわけです。そういう作業をしない限りは人間は変わることはできないし、人の心を動かすこともできない。単に何かを身にまとったり、借り物として自分のものにしてもダメで、自分の中に降りていって、裏切りや無力感や無知、屈辱、喪失を自分の中で受け入れることで人は変化するわけです。それは打ちのめされたり、その場に倒れこんでしまうことではありません。自分が無力であることを受け入れ、別の力が存在することも知るわけです。この映画の中でジャンヌはそうしています。彼女は自身の過去の一番つらかったところへ降りていき、すべてを受け入れることで、変化を遂げます。そして、彼女を取り囲む世界にも変化が訪れるわけです。少し短絡的な説明かもしれませんが、この映画の結末はとても力強いと私は思っています」

『Vision』
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