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岩田剛典と斎藤工が語る映画『去年の冬、きみと別れ』への想い

(2018/03/08更新)
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芥川賞作家・中村文則のサスペンス小説を、映画『脳男』などの瀧本智行監督が大胆な解釈で映画化した『去年の冬、きみと別れ』が公開を迎える。本作で不可解な焼死事件を追う記者・耶雲恭介を演じたEXILE/三代目J Soul Brothersの岩田剛典と、耶雲に対峙する天才カメラマン・木原坂雄大にふんする斎藤工が、互いの印象や“瀧本組”に対する思いを語った。


岩田剛典、斎藤工

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岩田剛典と斎藤工が語る映画『去年の冬、きみと別れ』への想い

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プライベートでは互いに交流があるという岩田と斎藤だが、本作ではある意味で敵対する関係性だったために、現場ではほとんど会話を交わすことはなかったという。そんななか、岩田は「木原坂の家の前でふたりが向き合うシーンがあるのですが、そのとき工さんが一瞬笑うんです。その笑い方が不気味で“やばい奴が出てきた”と背筋がゾクっとしました。本当に木原坂という人物を作り上げていただいたので、耶雲は、されるがまま振り回されることができました」と徹底した斎藤の役作りに救われた部分が多かったと述懐する。

一方の斎藤は「とにかく岩田さんは美しい。自然の美に通じるものがあり、そこに引き込まれないように注意していました」と独特な視点で岩田評を語ると「ネタバレになってしまうかもしれませんが、岩田さんが眼鏡をかけているときと外しているときの表情の変化は注目です。眼鏡というフィルタを通して人間性が変わる。目の奥に宿る美しさを凌駕する熱波に何度もやられました」と耶雲という役を演じきった岩田を賞賛する。

斎藤の言葉どおり、美しく爽やかなパブリックイメージがある岩田が「非常にチャレンジングだった」としみじみと語った耶雲というキャラクター。一筋縄ではいかない立体的で重厚な人物を演じるために、これまでとはまったく違うアプローチ方法をとったという。「この撮影中は、暗くて長いトンネルのなかにいるような感覚で、プライベートでも極力、人に会わないようにしていました。それだけ役に入り込んでいたと思います」と振り返る。

緻密で説得力のある映像世界を演出する瀧本組。岩田は撮影前から瀧本監督から「この役は本当に大変だぞ」と、ことあるごとにいわれていたという。当然のことながら、岩田は大きなプレッシャーを感じていたというが、一方で「岩田くんもプレッシャーを感じていると思うけれど、俺もカメラマンもみんな同じ船に乗っている仲間、一蓮托生だから」という言葉をもらった。その熱い思いは岩田の心の支えになったという。

斎藤にも、こうした瀧本監督の熱い思いは伝わっていたようで「苦悩や葛藤をみんなに共有する方。それぞれが自分の作業をするのではなく、全員がつながってひとつのものを作っているんだという意識を持たせてくださる監督です」と感想を述べる。さらに斎藤は、自身も監督として作品を世に送り出しているが「瀧本監督は俳優が監督をすることについて、すごく応援してくださったんです」と語ると「ラッシュを見たとき、絶望から立ち上がることができなければ監督にはなれない」というアドバイスをもらったという。

その言葉の真意を問うと、斎藤は「どんなに緻密に積み上げたものでも、繋いでみると現場のテンションと作品のテンションは違う。そこからどうやって“商品”にしていくか。そこには大きな絶望が伴うと瀧本監督はおっしゃっていました」と説明する。

こうした苦労を乗り越えて完成した本作について斎藤は「苦労された時期もあったと思いますが、すべてのピースがはまっているような、鑑賞後にどこか清々しい感じがする。観たことがない感覚に度肝を抜かれるのですが、作られるべくして作られたともいえる。すべてがプラスに収束している作品」と瀧本監督の手腕に脱帽していた。

『去年の冬、きみと別れ』
3月10日(土) 全国公開

取材・文・写真:磯部正和

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