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“新しいスタート”を切る復活作『ジグソウ:ソウ・レガシー』監督が語る

(2017/11/07更新)
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2004年に誕生し、7作を残して幕を閉じた人気シリーズが、7年ぶりに復活。最新作の『ジグソウ:ソウ・レガシー』が10日(金)から公開になる。監督を務めたのは、『デイブレイカー』や『プリデスティネーション』などを手がけてきたオーストラリア出身のマイケル&ピーター・スピエリッグで、ふたりはシリーズ初期作のテイストを継承しながら、続編でもリブート(再起動)でもない“新しいスタート”を切る作品を完成させた。


マイケル&ピーター・スピエリッグ兄弟

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猟奇的な殺人鬼によって仕掛けが施された密室に閉じ込められた人間たちが、自身の命をかけてゲームに挑む。現在、世界中で多くの亜流映画を生み出すことになった『ソウ』シリーズは、マレーシア出身で幼少期にオーストラリアに渡ったジェームズ・ワンと大学の同級生リー・ワネルのアイデアから誕生した。大学卒業後、ふたりは映画界で活躍することを目指して活動する中で8分間の短編を完成させて映画会社に売り込みをかけ、2004年に低予算映画『ソウ』を完成させた。

同じ頃、すでにオーストラリアでCM監督として名をはせていたのがドイツ生まれのマイケル&ピーター・スピエリッグ兄弟だ。ふたりは2003年に長編映画『アンデッド』で監督デビューを果たしており、当時、映画界を目指していたリー・ワネルに出会う。「当時、リーはオーストラリアでラジオ番組をやっていて、僕らが最初の映画を作った時、リーが僕らのことをインタビューしたんだ。そして『ソウ』が完成する前にジェームズに会ったよ」(ピーター)。結果として『ソウ』は大ヒットを記録。マイケルは「映画館で観てブッ飛んだよ! それがどのぐらい早く、いかに低予算で作られた映画が知っていたしね。彼らが成し遂げたことは本当に見事だった」と振り返る。

その後、映画はシリーズ化し、ワンは製作総指揮を務め、ワネルは3作目までの脚本を手がけた。「僕は最初の3作にとても敬意を抱いている。リー・ワネルが脚本を書いた最初の3本の映画に対してね。それらはトリロジー映画として、とてもうまく機能している。特に1作目はこれまで作られた素晴らしいホラー映画の1本だよ」(マイケル)

人々を恐怖のゲームに陥れる殺人鬼“ジグソウ”は3作目でこの世を去るがシリーズは続行。監督と脚本を変えながら、2010年の『ソウ ザ・ファイナル 3D』まで続いた。一方、スピエリッグ兄弟は近未来ヴァンパイア映画『デイ・ブレイカー』、 ロバート・A・ハインラインの小説を映画化した『プリデスティネーション』を発表し、着実にキャリアを築いていった。そんなある日、兄弟のもとに映画会社ライオンズゲートから「秘密の脚本を読みに来てください」と電話がかかってきた。それは『ジグソウ…』の脚本だった。「その脚本は本当に良くて、巧妙で、驚きやミステリーがつまっていて驚いたよ。そこで、僕たちはプロデューサーたちに自分たちならどう映画化するか売り込みをかけた。そうやって始まったんだ」(マイケル)

本作もまた、密室で5人の男女が目を覚ますところから始まる。頭にはバケツがかぶさっており、首にかけられた鎖は、丸型の刃がとりつけられた壁へと伸びている。ここは一体、どこなのか? この部屋には他にどんな仕掛けがあるのか? 拘束された者たちがパニックになる中、ゲームがスタートする。

『ソウ』シリーズを支える重要な要素、それは観客の予想を超えるトラップやゲーム、サプライズ満載の展開、そして死んでもなお人々を翻弄する“ジグソウ”の存在だ。ピーターは「トラップやアイディアを考えだすのは、僕らと脚本家たちとプロダクション・デザイナーの共同作業だ」と説明する。「なぜなら、紙の上にいろんなことを書くことは出来るけど“それを実際に作ることは出来るの?”となるんだ(笑)。だから脚本家チームとアイディアを膨らませて、プロダクション・デザイナーがスケッチを描いて、エンジニアリングを解決しないといけない。多くのものを僕らは実際に作って、それらは本当に機能するんだ」

新作でもスピエリッグ兄弟とスタッフが生み出した仕掛けが実際に駆動し、人々を追いつめていく。そこでポイントになったのはジェームズ・ワンとリー・ワネルが手がけた“1作目のトーン”をしっかりと継承しつつ、新たな展開を模索することだった。「僕らは前の作品以上に病的にしたり、バイオレントにすることには興味がない。実際、1作目にはあまりバイオレンスはなかった」(ピーター)。「1作目が公開された時、ジェームズとリーは強烈な映画を、ミステリーを作りたかったと思う。でも、続編がつくられるごとに、どんどんバイオレントになっていった(笑)。僕らはシリーズのファンに敬意を払い、怖さや血みどろ描写やスリルを描くことに気を配ったけど、悪意に満ちたものや拷問の側面を弱めて、もっとスリルやサスペンスに寄ったものを持ち込んだ。だから、トーン的に他の作品とはちょっと違うものになっていると思うよ」(マイケル)

長く続くシリーズは気がつくと、続編がつくられるたびに本来の魅力を失ってしまうことがある。一方で、『スター・ウォーズ』サーガがそうであったように、ロブ・ゾンビが『ハロウィン』で成し遂げたように、“生みの親”でない人間が、シリーズの“はじまり”に深い敬意を抱いて新作を発表する場合もある。「今回の映画にはミステリーの側面がシリーズに戻ってきている。ヒネリのある展開や予期せぬ変化、“それを誰がやったか?”というドラマがまた戻ってきている。それは『ソウ』シリーズの伝統だよね」(マイケル)

ちなみにマイケル曰く、本作は「新しいスタート」で、作品の成績次第では続編も期待できそうだ。「アイディアは常にあるよ。この作品の脚本家たちに多くのアイディアがあるし、プロデューサーたちにもアイディアはある。前作から7年間の休みがあった。僕らは人々がこういう映画に飢えているかを見ることになるはずだ。どうなるかな」

『ジグソウ:ソウ・レガシー』
11月10日(金) 全国ロードショー

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