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スタッフが解説。『猿の惑星』を描くことは私たち“人間”を見つめること

(2017/10/10更新)
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13日(金)から大作映画『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』が公開される。本作は、進化した猿と人間が争う様を描いた作品で、劇中には最新の映像技術を駆使して描かれた猿が登場するが、本作のVFXスーパーバイザーを務めたダン・レモンは、猿を描くことは“人間”を見つめることだと語る。


撮影中のアンディ・サーキスと完成した映像

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スタッフが解説。『猿の惑星』を描くことは私たち“人間”を見つめること
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スタッフが解説。『猿の惑星』を描くことは私たち“人間”を見つめること

※ 各画像をクリックすると拡大表示されます。

本作は、SF映画の金字塔『猿の惑星』の“はじまり”が明かされるシリーズの最新作で、人間に反旗を翻した猿たちの指導者シーザーの物語を描いている。撮影現場では名優アンディ・サーキスら人間の俳優が“猿”の役を演じ、その際の表情の変化や身体の動きを克明に記録して、デジタル技術を駆使して“猿”のビジュアルを描き出している。

近年、映画界では俳優の顔や身体の姿や動きをリアルタイムで記録(キャプチャー)してCGキャラクターを描く手法が進化を続けており、レモンによるとシリーズ1作目の『猿の惑星:創世記』(2011年)の頃と比較すると「俳優も、CGアーティストも技術が向上している」という。「猿の姿を造形するスカルプターやモデラーの腕もあがりましたし、表情の表現力が作品を経るごとに増しています。猿の毛についても、アーティストがツールをつくる人たちに提案をして改良してもらい、ツールが改良されたことで表現のレベルがあがり、新たな改善案が見つかり、アーティストの技量もあがるサイクルが確立されました」

しかし、どれだけテクノロジーが進化してもシーザーたちを描く作業は“人間の眼と腕”が不可欠だという。「この映画では余計な動きや表現をつけ加えることなく、俳優の演技“そのもの”を猿の姿と動きに置き換える作業を行っています。最初に監督から編集されたシーンの映像を渡されます。もちろん、この段階ではシーザーはアンディ・サーキスのままです。この映像をショットごとに分けて、担当するアーティストに割り振り、彼らはそのショットをフレーム(映画の1秒は24フレームで構成されている)に分けて確認し、どのフレームが“その動きのカギ”になっているのか見つけていきます」

俳優は撮影時、顔にコンピュータで識別させるための点(ドット)の模様をつけて演じるが、それはあくまでも“ガイド”の役割に過ぎない。「コンピュータはフレームごとにドットが“どのぐらい移動したか?”を把握するのは得意ですが、人間のどの筋肉が動いた結果としてドットが移動したのかはコンピュータにはわかりません。そこで、人間の眼が必要になります。アーティストは俳優の演技を見て、そのフレームに映っている顔や身体で一体、何が起こっているのかを徹底的に分析して、俳優がやっていることを100パーセント、デジタルのクリーチャーにマッチさせていきます。まずカギになるフレームを探してマッチさせ、それでも足りなければ次のカギになるフレームを見つけ、俳優の演技とCGキャラクターの動きが完全に同じになるまで作業を繰り返します」

コンピュータは物事や現象を正確に計測したり、把握することには長けているが、人間や動物はそもそもが“予測不可能”な存在だ。「感情が高まったり緊迫感のあるシーンでは、ひと続きの映像として観ると“緊張感”だけが伝わってきますが、実はフレームごとに分解してよく観ると、緊迫感だけではなくて、私たちの予想外のクレイジーなことが起こっているんです(笑)。でも、そのクレイジーなデティールをちゃんと映像に盛り込まなければ、俳優の演技とは同じにはならないんです。だから、CGアーティストにはCGの技術はもちろんですが、演技に関する知識や人間行動の観察能力が必要です」

特に新作では、主人公シーザーの中に復讐心が芽生え、自分が仲間を率いなければならないという気持ちと、人間に復讐したいという気持ちの間で揺れ動き、苦悩するため、レモンとスタッフはシリーズ最難の作業に挑むことになった。「本当に困難の連続でした。新作で描かれるシーザーは、複数の感情がレイヤー(層)になっていて、ひとつのショットの中で感情が表面に浮かび上がったり引っ込んだりしています。ある瞬間では対立するふたつの感情が同時に顔の表情にあらわれていたりもするんです。だから、どの感情がどのタイミングで出てくるのかを見つめて、CGのキャラクターと合わせていかなければならない。結果的に、ひとつのキャラクターを描くために軍隊ひとつ分ぐらいのスタッフが必要でした」

想像するだけで気が遠くなる作業だが、レモンは“徹底的に人間を見つめること”は、『猿の惑星』の根幹と深い関わりがあると考えているようだ。「このシリーズが他の人気シリーズと違う点は“人間とは何なのか?”を描いているからだと私は考えています。実は人間と猿の差は本当に微妙なもので、ほんの少しだけ進化の過程が違えば、両者の立場は入れ替わっていたかもしれません。では、人間を“人間たらしめているもの”とは一体、何なのか? おそらく人類が長い間、自らに課してきた疑問がこのシリーズには描かれていると思いますし、だからこそ、伝説的なシリーズになったのだと思います」

『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』
10月13日(金)全国ロードショー

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『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』作品情報

【チケット情報】
猿の惑星:聖戦記/全国券

DVD情報


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出演ジェームズ・フランコ,フリーダ・ピント,ジョン・リスゴー,アンディ・サーキス
発売日2014年09月03日

 


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