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ディズニーのキーマンが分析。『アナと雪の女王』が愛される理由

(2014/03/28更新)
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現在公開中のディズニー・アニメーション『アナと雪の女王』が日本でも大ヒットを記録している。本作は、ディズニーの“伝統”と時代の変化に対応しようとする“挑戦”のバランスが一体となることで大きな成功を引き寄せた。本プロジェクトを統括しているのが、ディズニー・アニメーション・スタジオのエグゼクティブ・バイス・プレジデントのアンドリュー・ミルスタインだ。


ディズニー・アニメーション・スタジオのエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めるアンドリュー・ミルスタイン

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ミルスタインは、ディズニー・アニメーション・スタジオなど複数のスタジオを管理し、海外拠点のプロダクションを統括。ここ数年は社内の改革に着手し、ディズニーとピクサーの橋渡し役になりながら、監督や作家、アニメーターたちが最も活躍できるよう“絶対現場主義”をスタジオに定着させた。彼が手がけた『塔の上のラプンツェル』『シュガー・ラッシュ』などは全世界で大ヒットを記録している。

多くのハリウッドスタジオの重役は「いかに効率良く金を稼ぐ映画を生み出すか?」を考えている。しかし、ミルスタインは「観客をバカにするような映画作りは絶対にしてはいけない」と力説する。「観客に敬意を表して映画作りをするように心がけています。映画は観客と“対話”するものですからね。だから、観る方がそれぞれに解釈できるような作品づくりを心がけています。観た人それぞれが自由に解釈できるのが優れたアートの醍醐味ですから」

彼の哲学は『アナと雪の女王』にも貫かれている。本作は公開前からネットなどで予告編や映像を観たファンの声が多くあがり、公開後には本作について熱く語る観客がたくさん現れた。「とても優れた“映画体験”ができる作品であったことが一番大きいと思いますし、次にどうなるのか予想がつかない“ひねり”が効いたストーリーが多くの人を惹きつけ、誰かと語り合いたくさせているのだと思います。美しい映像や、キャラクターに感情移入できたことも大事なポイントでしょう」。

観客がディズニー作品を観て想像をふくらませるように、彼らもまた、過去のディズニー作品から影響を受け、新たな物語を紡ごうとしている。夏に公開される『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』は人気作『カーズ』から、アンジェリーナ・ジョリー主演の実写映画『マレフィセント』 は名作アニメ『眠れる森の美女』からインスパイアされて誕生した。「この映画でもアンデルセンの童話から想像をふくらませましたし、『パイレーツ・オブ・カリビアン』はディズニー・ランドのアトラクションがインスピレーションの源泉でした。これからも私たちは過去の作品をまったく異なる視点で捉えて現代の観客に向かって発信していくことになるでしょう。もちろんそれらは元になったものを知らなくても楽しめるようにしないといけません。だから常に『そこに革新的なアイデアはあるのか?』を重要視するようにしています」。

その一方でミルスタインは、ウォルト・ディズニーが生きていた頃の技術や想いを現代に受け継ぎ、未来のクリエーターや観客に手渡すことも続けていきたいという。「これからは手描きアニメについて学んでいない若いアニメーターも増えていくでしょう。しかし、手描きアニメには独特の表現力がありますし、CGとはまったく違ったキャラクター表現や効果を出すことができます。手描きアニメの表現をいかにして最新のCGで描きだすかということが私たちの課題であり、私たちの作り出すアニメーションの最大の魅力だと思っています。現在は優れた手描きアニメーターと若いCG作家がタッグを組んでいますが、これからは若い人たちに手描きアニメの技術や伝統、魅力を教えながら、それらを守っていくことが重要だと思っています」。

現在では多くのアニメーション・スタジオが手描きアニメの部門を廃止している。しかし、紙の上に描かれたキャラクターに“生命”を吹き込むことに魅了されたウォルト・ディズニーの想いは、形を変えながら『アナと雪の女王』や他のディズニー作品に受け継がれている。これからも彼らが“伝統”を守りながら“挑戦”を続ける限り、多くの名作が私たちのもとに届けられるのではないだろうか。

『アナと雪の女王』
公開中

『マレフィセント』
7月5日(土) 2D/3Dロードショー

『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
7月19日(土) ロードショー

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