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【アカデミー賞レポート1】“映画の王道”貫いた『アルゴ』、誰もが納得の作品賞!
(2013/02/25更新)
「第85回アカデミー賞授賞式」が25日(現地時間24日)に米ロサンゼルス・ドルビーシアターで開催され、ベン・アフレック監督の『アルゴ』が見事作品賞に輝いた。

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プロデューサーという立場で登壇したアフレックは「15年前この場に立った時、僕はまだ子どもだったし、再び戻ってこられるとは思っていなかった。今、ここに立てるのはアカデミーのおかげ」とかつて『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』で脚本賞を受賞して以来の“晴れ舞台”に感激しきり。決して順風満帆とはいえなかったキャリアを振り返り「これ以上無理だと思っても、なお努力を続ける。決して人を恨んではいけないし、人生転んでもまた立ち上がることができる」と涙を浮かべながら、誇らしげにオスカー像を掲げた。
今年1月に全ノミネートが発表された時点で、決して大本命ではなかった『アルゴ』。しかし、その後、ゴールデン・グローブ賞作品賞(ドラマ部門)を受賞するなど“オスカー前哨戦”でほぼ連戦連勝の快進撃を続けた。また、アフレック自身が監督賞候補から漏れたことが、物議をかもし、結果的に大きな追い風となった展開も見逃せない。映画は1979年、イラン革命の最中に発生した米大使館人質事件に立ち向かう者たちを描くサスペンス。緊張感あふれる演出はもちろん、エンターテインメント作品としてのケレン身も存分に盛り込み“映画の王道”を貫いた本作は作品賞に加えて、編集賞、脚色賞という映画の完成度を評価する上で最も重要視される部門も制覇し、誰もが納得の計3部門受賞を果たした。
一方、アフレックが候補から漏れたことで、スティーブン・スピルバーグ監督(『リンカーン』)が最有力と目されていた監督賞は、大逆転で『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』のアン・リー監督が受賞した。同作は撮影賞、視覚効果賞、作曲賞の計4部門受賞で今年の最多受賞を成し遂げた。少年とどう猛なトラが1隻の救命ボートで227日間にわたって漂流する姿を、壮大なスケールと神秘的な3D映像で描いた本作。そのビジュアル&音楽が織りなす“生命のドラマ”にはアカデミー会員の心も動かす、普遍的な魅力があったといえる。リー監督は『ブロークバック・マウンテン』以来、2度目の監督賞。壇上では「サンキュー、謝謝、ナマステ」と感謝を述べ、国際色豊かな本作のバックグラウンドを印象付けていた。
■第84回アカデミー賞受賞
【作品賞】『アルゴ』
【監督賞】アン・リー『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
文:内田 涼
【関連リンク】
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