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【Q&A】『ひかりのおと』(日本映画・ある視点)

赤塚成人

(2011/10/27更新)
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現在開催中の第24回東京国際映画祭より、開催期間中行われているQ&A(質疑応答)の様子をレポートします。

第24回 東京国際映画祭〈日本映画・ある視点〉上映
『ひかりのおと』山崎樹一郎監督Q&A

(TOHOシネマズ六本木ヒルズ Screen6 10/24 22:24 - 22:54)

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【Q&A】『ひかりのおと』(日本映画・ある視点)
【Q&A】『ひかりのおと』(日本映画・ある視点)

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農業に従事しながら映画を撮る異色の監督・山崎樹一郎。その初めての長編作は、酪農農家を舞台に、地域が抱えるさまざまな問題を描きながら、かすかな希望を見出そうとする意欲あふれる作品だ。上映後の質疑応答には、新たな映画の在り方を模索する若き才能の、一途な思いがこめられていた。

──上映をご覧になっていかがでしたか?
山崎:こんなにいい環境で上映されるのははじめてのことで、ひと言では言い表せません。ああ、ここまで見えてしまうのだと、できなかったことを含めて再認識しました。

──今回の作品を作るきっかけはなんですか?
山崎:3年ほど前、前作の短編『紅葉』を作って岡山で上映した時に、今回のプロデューサーの桑原広考が来ていて、会ったのがきっかけです。みんな仕事がある中で作ったので、撮影には2年半ほどかかっています。

──舞台挨拶の時、主役は最初から藤久善友さんに決めていたと話していましたが、彼のどこに惹かれたのでしょうか?
山崎:6年前、それまで住んでいた京都から、父方の実家のある岡山県真庭市に移住した頃、農業のアルバイトをしていて、はじめて藤久さんに出会いました。彼は当時27〜28歳でしたが、山の中で苗を作ったり、酪農のトラックを掃除したりする姿が僕にとってはひとつの発見で、その姿を映画で伝えたいと思い、最初に短編を作りました。今回の映画でも、その思いは一緒です。

──この土地から去っていく女性が多いというセリフがありますが、これは実際に起こっていることですか?
山崎:田舎であれば、どの土地でもそうしたことはあると思います。いま僕は90歳になる祖母と暮らしていて、彼女はこの土地に嫁いで60年になります。その長い年月の間にどんなことがあったのか、いろんな話を聞きました。去っていく人が多いというのもそうだし、自殺の話も、未亡人が跡継ぎの問題で家を出られないというのもそうです。話を膨らませたというよりも、実際に聞いたことを描いています。

──いま酪農や、農業に従事することの問題意識が垣間見られる作品です。
山崎:半人前ながら僕もトマト農家をやっていて、日々農作物と向き合っています。今回は酪農の話なので、ロケをさせてもらった三浦牧場の方に取材し、肥料の高騰やTPPに関する具体的なことを聞きました。僕が実際に農家として感じていることや、取材で聞いた問題点を作品に詰め込みました。 農業の問題は考えざるを得ないことが多く、この作品でもまだ整理しきれているとは言えませんが、その一端でも感じてもらえたら有り難いです。

──エンディングの曲が映画のトーンと違って、激しい印象のものでしたが、どんな意図でこの曲を流したのですか?
山崎:僕たちの映画の作り方も含めて、表現できるような曲がいいと思って、あの曲にしました。取材で聞いたのですが、牛は飼い主のことを見て、いろんなことを判断している。牛が人間を見つめている。そのエネルギーみたいなものを、農家の希望と結びつけて表現したいと思いました。

──仔牛の出産シーンは撮り直しがきかないわけですが、事前にどんなことを考えて撮影に臨みましたか?
山崎:いつでも撮影に入れるようにスタンバイしていたところ、夜、電話で連絡を受け、かけつけました。牛を刺激できないので、照明は焚けず、できることは限られていましたが、ほぼ思い通りに撮れました。カメラマンが上手に撮ってくれました。

──監督自身も農業をされているとのことですが、なぜトマトを選んだのですか?
山崎:京都にいた頃、映画を作れずに悶々としていたのですが、テーブルに並んだ野菜がどんなふうに畑に栽培されるのか知らないことに気付いて、これではいけない、そんなことも知らずに、何かを表現することはありえないと思いました。父方の実家に畑と田んぼがあったので、腹を括り、農業を習得しようと思いました。トマトは地域に適した農作物で、僕がトマトを栽培するのも必然です。

──6年間、トマト農家を実践し、映画づくりにどんな変化が現れたと思いますか?
山崎:都会で映画を作った場合、自信を持って描くことはできなかったかもしれません。実際に自分の手で土に触っているから、できた演出もありました。

──今後も地元の岡山で映画を作り続けるつもりですか?
山崎:住んでいるところで映画を作るという、自分たちのような映画づくりがいろんな地域で行われるようになれば、世の中はもっと興味深くなると思います。田植え歌じゃないけれど、生活から出てきたものが映画になればいいと思っていて、その地域の風土や気候を反映したものがもっとあっていいと思います。

──今後も、映画監督と農業の二足のわらじを履いていくのですか?
山崎:やりたいことが複数あるから、やればいいんだと思います。

──もしも映画が当たって製作費が回収できるようになったら、それでも農家を続けますか?
山崎:そうなったら、めちゃめちゃ映画づくりがつまらなくなってしまうと思います。

──今後のご予定をお聞かせください。
山崎:10月29日から3月中旬まで、岡山県の各地で巡回上映を行います。主に週末の土日曜、50ヵ所100スクリーンを目標にプロデューサーと回ります。農産物と同じように、地元で獲れたものは地元で食べるという感覚で、「地産地生」映画としてPRしてますので、岡山に知り合いのいる方はぜひお声がけください。



第24回 東京国際映画祭
〈日本映画・ある視点〉『ひかりのおと』(TIFF公式サイト
次回上映:10/27(木) 16:30 - 18:29(本編89分)@TOHOシネマズ 六本木ヒルズ Screen1



(c)2011 TIFF

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