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Netflixで全世界同時配信! 神山健治&荒牧伸志監督が語る『ULTRAMAN』

(2019/03/29更新)
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清水栄一と下口智裕のコミックを映像化したアニメーション『ULTRAMAN』が4月1日(月)からNetflixで配信される。本作は1966年放送開始の名作『ウルトラマン』のその後の世界を舞台にした作品で、神山健治監督と荒牧伸志監督がタッグを組み、全編3DCGとモーションキャプチャーの技術を駆使して映像化された。


『ULTRAMAN』を手がけた神山健治監督と荒牧伸志監督

(C)円谷プロ (C)Eiichi Shimizu,Tomohiro Shimoguchi (C)ULTRAMAN製作委員会

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1966年スタートの『ウルトラマン』は当時の子どもたち、そして後続の映画・ドラマ・アニメーションに多大な影響を与えた。「現在のハリウッドが描いている“ヒーローとは一体、何なのか?”という話を、我々の国では50年前に『ウルトラマン』がやっているんですよね」と笑顔を見せる神山監督は「かつての『ウルトラマン』と、原作漫画『ULTRAMAN』と我々のつくる映像の“落としどころ”を探る」ところから創作が始まったと振り返る。

「僕が『ウルトラマン』で好きだったのは“もの言わぬヒーロー”が誰に頼まれたわけでもないのに怪獣から地球を守ってくれて正体を明かさずに去っていく部分で、その後の日本のヒーローものはそのパターンを踏襲していたと思うんですけど、原作になった漫画はそれとは違うアプローチだと思ったんです。僕たちは単純に自分もウルトラマンになってみたいと思って観ていたわけですけど、原作漫画はお約束のヒーローものとは違って、主人公がウルトラマンになりたくないけど、血筋としてウルトラマンになってしまうというところからスタートしているんです」

本作の主人公・早田進次郎は、神山監督が語る通り、かつて地球を救ったヒーロー“ウルトラマン”と同化していた男・早田進の息子で、ある日、父がかつて“ウルトラマン”だったことを知り、自分も巻き込まれる形で秘密組織・科学特捜隊が開発したULTRAMAN SUITを着て異星人たちと戦うことになる。

「原作者の方たちは若い世代で、僕たちとはウルトラマンの解釈の仕方が違うんですよ。でも “ヒーローになるとは? ウルトラマンになるとはどういうことなのか?”について考えることに関しては、若い世代も上の世代も同じだろうと。そこで、原作に近い形でどこに焦点を絞るのかと考えると、それは進次郎の成長ドラマだろうと。でも原作の進次郎はずっと揺れ続けていて、何者にもならないことが良しとされているというか、その状態がデフォルトになっていて、少し掴みどころがないんです。とは言え、今回の場合は13話で完結させなければいけないので、最終的には“進次郎が考えるヒーローとは何か?”という問いに答えを出す。それは意識的な面もあったし、やっていくうちにできたところもあったんですけど、荒牧監督とたどり着いた答えでもあるので、最終回までちゃんと観ていただくと、納得してもらえると思います」(神山監督)

「人間であるハヤタ隊員とウルトラマンがどういう状態なのか子どもの頃は想像しながら観ていたんですけど、実は不思議な状態ですよね。いま考えるとあれは半分“神様”みたいなものと人間が合体していたわけです。だから無償の愛で戦って無言で去っていく。それこそがウルトラマンのオリジナルな部分で、今回の映像化でも神山さんと話し合ってそういう要素を入れようとしたんですけど、結果的には原作に近い形になりました。とは言え、自分たちが思っている『ウルトラマン』との“地続き”感がどうしてもほしくて、劇中に出てくる異星人ベムラーを、原作よりもっと“謎めいた存在”として強調していたり、ふたりで話した要素は残っている気がします」(荒牧監督)

さらに両監督は本作において、俳優の演技をカメラで撮影し、その動きをキャプチャーして3DCG制作に活かすモーションキャプチャーの技術を全面的に導入している。その結果、爆発やウルトラマンの必殺技などは手描きアニメの躍動感や迫力が楽しめるが、キャラクターは“まるでそこに存在している”ようなリアリティがある。

「アニメーターが参加しているのでアニメだとは思うんですけど、これを“アニメーション”と呼んでいいのかな?と思う部分もあるんです。でも最近はあまり気にならなくなりました(笑)。モーションキャプチャーを使うと演劇や実写映画と同じように俳優さんと演技を組み立てていけるので、収録の現場でセリフを変えたり、動きを変更したりできる。そうやって僕と同じかそれ以上に役のことを考えてくれている人と一緒に深めていくことで、芝居が面白くなってくるんです。この部分に神山さんも興味をもってくれるだろうと思って、一緒にやりませんか? と声を掛けました。この映像が他のアニメと比較してどう違うのか、どういう風に見られるのか自分の中でもまだピンと来てないんですよ。たぶん何かが違うんだろうけど、この手法によって得られるものがある。そう信じて作っています」(荒牧監督)

「荒牧監督は3DCGを一番最初から、かつ一番数多くやられていて、モーションキャプチャーを初期の段階から使用されている。だから、荒牧監督から声をかけていただいた時にモーションキャプチャーの演出ができることが面白いと思ったんです。『009 RE:CYBORG』は3DCGでしたけど、作画のアニメーションのノウハウで作っていたので、今回はまったく違うアプローチができる。結果として完成した映像は“果たしてこれはアニメなのか?”という部分もあるし、アニメとしてちゃんと演出することができたという充実感もあった。これまで僕が持っていなかった部分だけど、荒牧監督が培ってきたものをお借りして、一緒につくりあげることができたんだと思います」(神山監督)

神山監督も荒牧監督もそれぞれに独自の世界観や語り口を確立している映画監督で、ふたりが共に作品をつくると一体、どんな化学反応が起こるのか気にしているファンも多いのではないだろうか。ところが神山監督は「実際に一緒にやってみたら、荒牧監督と似てる部分が多かったんですよ」と笑顔を見せる。「監督にもいろんなタイプの人がいると思うんですけど、現在の自分を形成している映画とか作品も似ていたんですよね。ふたりともハリウッド映画が好きで、その中でもどれが好きかというのも似ていたんです」。荒牧監督も「仕事に対する取組み方や姿勢も似てるんです」という。「毎日スタジオにやってきて、ある程度の時間を費やしてチェックするとか、自分で言うのも何ですけど仕事熱心なところとか(笑)。僕も毎朝スタジオに来て仕事をして帰るスタイルで、無理したりしないでコンスタントに作っていくんですけど、すごくペースが似てるんですよね」(荒牧監督)

「ふたりで違う角度から見ることで作品の精度をあげることができる」と語る両監督はこの後も『攻殻機動隊 SAC_2045』でタッグを組むことが決定している。

『ULTRAMAN』
Netflixで4月1日(月)より全世界同時配信

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