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原一男、ワイズマンの新作も登場! 山形国際ドキュメンタリー映画祭のラインナップが決定!

(2017/09/05更新)
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アジア初の国際ドキュメンタリー映画祭として1989年より隔年で開催されている“山形国際ドキュメンタリー映画祭2017”。アピチャッポン・ウィーラセタクン監督や河瀬直美監督らの才能をいち早く紹介し、国内外にドキュメンタリー映画の祭典として認知される同映画祭が、本開催を前に東京での記者会見を行い、インターナショナル・コンペティションに入選を果たした原一男監督らが登壇した。


(左から)我妻和樹、原一男、塩崎登史子、七里圭

今年の開催は10月5日(木)から12日(木)まで。開催は回を重ねて15回目の節目と時を迎える。その中で映画祭の顔となるインターナショナル・コンペティション部門に今回集まった応募作品は1146本。そこから入選した15作品には、ドキュメンタリー映画界の巨匠、フレデリック・ワイズマン監督の新作『エクス・リブリス−ニューヨーク公共図書館』やジョン・ジャンヴィト監督の『航跡(ズービック海軍基地)』など大物作家から、30代前後の期待の若手作家までの作品が顔を揃えた。その中で、日本作品は原一男監督の『ニッポン国 VS 泉南石綿村』と我妻和樹監督の『願いと揺らぎ』の2作品が入選。日本人監督がふたり入選するのは1997年以来、20年ぶりの快挙となった。

この日、スペシャル・ゲストとして登壇した原監督は「私はこれまでとんがった人を主人公に映画を作ってきました。しかし、今回、私が主人公にしたのはまったくとんがっていない人たち。ごくごく普通の人たちです。こんなに普通の人たちを撮るのがこんなに難しいのかと思い、七転八倒しながら作り上げました。一般の方に観ていただくのは、山形が初お披露目。いまからどんな反応があるのか不安です」と語り、続けて「山形国際ドキュメンタリー映画祭の創設に尽力した今は亡き小川伸介監督は、僕にとって大先達。小川監督をどうやって超えて、その意志をどう受け継いでいくのかをかなり意識してここまでやってきました。その答えのひとつがこの作品には含まれている。そういう意味で、小川監督の魂といい対話ができればいいなぁと思っています」と想いを明かした。

一方、同じくコンペティションに入選した我妻和樹監督はまだ30代前半の新鋭。前作『波伝谷に生きる人びと』は、山形国際ドキュメンタリー映画祭2013の『ともにあるCinema with Us』で上映されるとともに、“第36回PFF ぴあフィルムフェスティバル”のPFFアワード2014で日本映画ペンクラブ賞を受賞している。「今回の『願いと揺らぎ』は『波伝谷に生きる人びと』の続編になります。舞台となる宮城県南三陸町の波伝谷に撮影で入ったのが2008年のこと。実はそのときから、いつか山形のインターナショナル・コンペティション部門に入選できる作品を作ることが目標でした。なので、入選の連絡をいただいたときは信じられない気持ちでした。まだまだ粗削りで至らない部分があると思いますが、いまはひとりでも多くの方にみていただけたらと思っています」と喜びを語った。

なお、同じく登壇したインターナショナル・コンペティションの審査員を務める七里圭監督は「山形が紹介してきた多くの映画作家たちに私は何度も目を見開かされて、自分の映画観をさらに広くしてくれるような刺激や衝撃を受けてきた。今回もすばらしい作品に出会えることを今から楽しみにしている」と映画祭に期待を寄せた。

また、インターナショナル・コンペティション部門とともに映画祭の顔となるアジアの気鋭の作家を紹介するコンペティション“アジア千波万波”は21作品が選ばれた。審査員を務める映像作家の塩崎登史子は「山形国際ドキュメンタリー映画祭へは自分の作品が上映されても、されなくても関係なく足を運んでいる。アジア千波万波部門には、ダイヤの原石を見つけるような楽しみがある。それと、私もアジアには何度も足を運んでいるが、それでも知らない現実や事柄がたくさんある。日本では全く知られていないことがたくさんある。そうしたことを含めこの部門は、みなさんにとってもアジアを知るいい機会になるのではないでしょうか」とこちらも映画祭へ期待の言葉を寄せた。

ほかにも、近年、力のあるドキュメンタリー作品が次々と生まれているアフリカに着目した『アフリカを/から見る』、劇映画の映画作家としても知られるスイスの名匠、フレディ・M・ムーラーにスポットを当てた『共振する身体−フレディ・M・ムーラー特集』、アラブに関する作品を特集した『政治と映画:パレスティナ・レバノン70s−80s』、今年亡くなった松本俊夫監督の追悼プログラムなど、多彩な企画や特集が組まれている。ドキュメンタリーの最前線と歴史を思う存分体感できる機会になるはずだ。

取材・文・写真:水上賢治

山形国際ドキュメンタリー映画祭2017
会期:10月5日(木)から12日(木)
会場:山形中央公民館(アズ七日町)、山形市民会館、フォーラム山形ほか

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公式サイト

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