話が進むほどシラケっぱなし

30点 2007/7/25 20:21 by ゴウ

バカな戦争バカな戦争って、バカかどうかはそれについて知っていなければどうにもわからないし「そうだね」って共感も出来ない。それなのにこの作品は、いきなり頭ごなしに『戦争は愚か』。愚かだと感じさせるエピソードを1つも見せてくれてないのに。

宮崎駿最新作『ハウルの動く城』は、こういった説得力皆無の押し付けが多すぎる。ソフィーがハウルを好きになるという、物語中最も肝になる部分にすら十分な説得力を与えられず、いきなり「愛してます」と結果だけ見せられても、こっちはその役者の心の動きに追いついていけない。だいたい出会ってまだろくに会話もしていないのに、「ハウルのバカ!勝手にすればいい!」とか、3ヶ月間くらい一緒に生活させたならまだしも、なんでいきなりそんな台詞を言わせてしまうのか。「クララのバカ!クララの意気地なし!もう知らない!」と言ったハイジが泣き出すシーンは感動したが、それは2人に強い絆があったからだ。形だけ持ってこられても、同じような感動は得られない。

この作品は、キャラクターの設定とか構想を膨らませるという、作ってる側が最もワクワクする部分にだけやたらがんばってしまい、それらを収集つかすところまで手が回っていない、まるで素人のような荒さに思えた。ゲームで言えば、昔の女神転生シリーズのような『謎、伏線投げっぱなしタイプ』。謎の解決を観る側に期待させたぶん、観終えた時にお客をガッカリさせてしまうことが多い。作品に謎を残すこともあっていいが、それならそれで解決を期待させるような作りにはしてはいけない。

確かに、宮崎駿の近年の作品は理屈じゃない、直感型だ。『千と千尋』にしても、電車に乗っていくあたりなどは宮崎駿のインスピレーションが強く出ているわけだが、あれはまだキャラクターの目的がハッキリしていて、情景が詩的なぶん良かった。意味は分からなくっても良いシーンだと思える説得力があった。しかし今回の作品では、言葉で謎をハッキリと掲示しておいて放りっぱなしという、これでは普通のストーリーテリングに慣れた大部分のお客さんにとっては逆にストレスになってしまう。キャラクターの目的がよく分からないのも、行動に対する説得力を致命的なほど欠いてる。ハウルが戦争に参加して負傷する理由など全くないのに、勝手に行って助けなきゃって、なんだそりゃ。

最も残念なのはハウルの魅力が足りない点だ。ソフィーはまだマシ。ちょっとしたコンプレックスや人を思いやる心、ユーモアも利いていて、荒野の魔女とのやり取りなどを見ても性格を良く描けている。が、ハウルは外見やスマートなたたずまいは魅力的なものの、内側の魅力があまりにも描けていない。髪の毛の色でヒステリーを起こしたり、それが微笑ましい弱さなのならいいが、あれではただ単に稚拙なだけだ。ハウルには頼もしい強さがあるが、どうにも真剣さに欠け、応援したくなるほどの魅力を感じなかった。宮崎駿はキャラクターがいつも魅力的で、脇役たちですら愛らしく描くことができる素晴らしい才能の持ち主だが、いったいこれはなんなのだろう。ソフィーの恋心に共感させられない時点で、この作品は終わってる。

それでもなんとか面白くしようとしたのか、ラストに向かうにつれアクションシーンが多くなるが、気の毒なくらい中途半端で空回り。そんなものよりも描かなければいけないものがあったはず。ハウルの城に集まった新しい家族とその暮らし、それで良いではないか。

これは、声優がどうとか以前の問題だと思う。ジブリ作品というより、大のジブリファンが作った、1つ1つのシーンや絵面だけ真似た駄作といった印象だった。前半が想像的で楽しく描けていただけに残念。本当に宮崎駿が監督したの?って思ってしまう。

 

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  • ネタバレ追加コメント

    2004/12/4 9:48 by ゴウ

    「宮崎駿監督が作品について何も語らず、メディアにも全く顔を出さないのは私たちに考えさせるためだ」とするコメントをどこかで読んだが、全くそうは思わない。むしろ逆で、ここまで上手くいかなかった作品は監督自身もとても胸を張れる状態ではなく、見ざる聞かざる言わざる、『さっさと忘れてくれ』という気持ちなのではないだろうか。

    この映画の最もな問題点はストーリーに一貫性がなく、役者もいったい何がやりたいのかさっぱりなところだろう。『魔女の呪いで90歳の老婆にされたヒロインと、弱虫だが天才的な力を持つ魔法使いの戦火の恋を描く』という話を聞けば、これは相当面白そうだなと期待を寄せていたが、全く当てが外れた。まさに純愛ブームに乗せて、男女の年齢を超越した、ストレートでドラマチックでピュアな恋物語を期待していたが、この『ハウルの動く城』からは、そういった胸を打つ力はみじんも感じられず、お花畑にいるかのような緊張感のない戦争描写と、これまた切実なものを全く感じない愛の描写で、正直これをほめたたえる世間はどうかしていると僕自身は思うのだが、きっとこれは感性の差なのだろう。

    ストーリーの一貫性で言えば、『劇中に発生した事件とその解決』が分かりやすくこちらに伝わる必要がある。

    ナウシカで言えば、事件はトルメキアとの戦争とオウムの反乱で、解決はナウシカの自分の身を犠牲にしたオウムの説得である。ラピュタで言えば、事件はラピュタが悪者の手にわたることで、解決は悪者を倒し世界を安全にすることだ。ほのぼのしているだけにも見えるトトロでさえ、妹の迷子と無事発見という、事件に対するその解決が必ず用意されている。しかし、この『ハウルの動く城』は主たる事件と解決は何なのか、その時点でもう『ヨクワカラナイ』のである。戦争がそれだと言うには、あまりにもそれについて描かれていないし、ソフィーの呪いが解け、ハウルが悪魔との契約を取り消すシーンがあるわけでもなく、荒野の魔女やサリマン先生をやっつけるわけでもない。

    驚いたことに、この物語は『呪い』『戦争』『悪魔との契約』『年齢を超えた恋』と面白そうな素材をふんだんに用意しておきながら、そのどれもが中途半端にはしょられて、いったい物語がどこへ向かっていっているのかさえわからない、支離滅裂なのである。加えてキャラクターの一貫性のない行動だ。荒野の魔女は主人公に呪いをかける敵役かと思わせておきながら、サリマンの追っ手から逃げる際になりゆきで城に転がり込み、「おばあちゃん」とか呼ばれ住み着いてしまう。これは千と千尋のカオナシ的な扱いなのか、力を失って人畜無害というのなら分かるが、終盤ではまた魔女の本性をさらけ出し、カルシファーの心臓を食べようとする。いったい何なのだ。

    しかもこの終盤のドタバタは、そのほとんどが誰か敵役のせいではなく、自分たちで勝手にやってるトラブルなのだ。主人公は城を崩したと思ったら、また城を立て直す。ハウルは軍艦を見て「人殺しどもめ」と戦争を蔑視している描写があるのにかかわらず、ナウシカやアシタカのように争いを止めさせようとするでもなく、平気で参戦している。勝手に参戦してソフィーが助けに行って、それらは物語の大きな流れの中で時間を使って語られるのではなく、大した山もなくすぐ解決してしまう。コマゴマとした事件を時間の限り詰め込んだが、そもそもこれがストーリーテリングの上での間違いで、それぞれを1つに束ねる柱のストーリーが無いものだから、ただドタバタしているだけなのである。さらにそこからいきなり皆そろってハッピーエンドのような絵になってしまうものだから、お客は完全に置いてきぼりである。少ししっかり映画を観ようと身構えていた人なら、誰しもが期待するであろう前半に語られた数々の伏線や謎に対する種明かしも無し。そうかと思えば、伏線として全く匂わせていなかったカカシがじつは王子なんだという唐突でシラケるオチに目が点である。

    なんということだろう。この物語は、種明かしが必要なものは明かされず、全く興味のない、というより正直どうでもいいことに対して種明かしがされるのである。これを衝撃と言わずに何と言う。

    ここまで荒唐無稽なストーリー展開は確かになかった。しかしそれは、作りたくて作れなかったわけじゃない。誰も作りたいと思わなかったか、あったとしても注目を集めることができなかったか。いや、そもそもここまでメチャクチャだと脚本の段階で企画として通らない。よっぽど力の信頼された人でなければ。

    なるほど、そういった意味では『宮崎駿だけが到達できた境地』と言えるかも知らない。

  • Re: 話が進むほどシラケっぱなし

    2004/12/4 17:43 by 未登録ユーザ ラインクラフト

    全て同感。
    この映画見て腹立って誰かに言いたかったことが
    すべてここに書いてありました。
    ああ、気持ちがすっきりした。

  • I think so

    2004/12/5 3:13 by Sandy

    同じく、スッキリいたしました。
    この映画の問題点をわかりやすく書いていただけたと思います。

    そもそもここのレビューを読んでいますと、はまれない人の理由がゴウさんの言うようになにがなんだかわからない、と言った感想が大半ですしここは僕も同じ意見なんで同意できるんですが、高評価の人のレビューを読んでいますと、この映画はやれ女性にしかわからないだの、バカには理解できないだの、ひどいものになりますと、ブサイクには理解できないだなんて開いた口がふさがらないものもありますね。
    僕が面白いと思わないのでそうした方々の意見に反発しているから、なのかもしれませんが、賛成派の方々の意見は怪しい宗教にはまっているかのような、これは絶対にいい!!という固定観念を持ち、武装理論されてるように感じます。だから、レビューの内容もなんだかあいまいですし、説得力がないように感じるんですね。
    世の中には賛否両論分かれるような映画ってたくさんあると思うんですが、僕はこのハウルに関しては、そこまで奥の深い映画であるとはとても思えないんです。ではなぜ、こうした現象が起きているかと考えると、やはり宮崎駿ブランドの成せる業なのかなと思ってしまいます。恐らくこれが、全然無名の監督映画であったならば、皆そこまで深読みすることもなく、ましてやここまで賛否両論に別れ火花が散るようなこともなかった気がするんですけど・・・、やっぱそう考えるのも僕がこの映画にはまれなかったからですかねw

  • ■スレ主■少女漫画?

    2004/12/5 17:32 by ゴウ

    書き込みありがとうございます。

    でも、本当に評価が真っ二つですよね。(笑)
    私はこの作品、もう純粋に物語として面白くないし、どっからどう見てもジブリのブランドに耐えうる作品ではないと思っているんですが、これだけ高評価を与える人がいるというのも、ブランド力だけでは片付けられないものがあると感じます。

    この破綻したストーリーで満点を付けるというのはありえないと思うんですが、どうもそういう人を見てると特徴があって、内容がどうのとかよりも「ハウルが好き」って書き込みがけっこう情熱的なので、男の私には分からない、女性の何かを心地良くする仕掛けがあるのかも知れません。ハウルを応援している気持ちなのかなーなんて思ったりします。

    気が付いたんですが、少女漫画って主人公の女の子はクラスで目立たない地味な子で、その子がクラスで人気者のサッカー少年と実は相思相愛でしたハッピー、みたいな、ある種願望の具現化だったりすることが多いじゃないですか。ハウルの動く城はまさにそれなんじゃないでしょうか。

    実際、女の子なら多くの人がどっかしら自分の容姿に自信がなくて、でもハウルは容姿が例えおばあちゃんでも自分のことを好きだと言ってくれる。そこに、若さや美しさばかり求める現代社会への反発もあって、女性が支持する。だから、単純といえば単純なんですが、女性支持が傾向としてあるのは不自然じゃないと思います。(その割りには、ハウルはすごく美しさに執着しているという、キャラクターが分かりづらいというかおかしな話なんですが(笑))

    ただやはり、物語としてこの作品はヒドイし、同じテーマを扱うにせよ素材がこれだけ良ければ絶対もっと感動的なストーリーは作れたと思います。そういう意味で、すごく残念。個人的に「こんなお話だったらいいなぁ」と思っていたものを書くと↓

    ハウルは自分の美しさにすら気が付かないほど純粋な男で、90歳のソフィーの内側の美しさに惹かれてしまう。ソフィーは中途半端に気持ちの持ちようで老いたり若くなったりしないで、まさにそのまんま『美青年と老婆の恋』。で、最後に彼女の呪いが解けて、ハウルはソフィーが18歳の少女だったと知る。でも彼女が90歳だろうが18歳だろうが、純粋なハウルの心は変わらない。(最後にキッス!!!!!)

    恥ずかしくなっちゃうくらいの純愛です! オーソドックスですが、私はこういうストレートな物語を期待していました。

  • Re: 話が進むほどシラケっぱなし

    2004/12/5 17:43 by 未登録ユーザ housekeeper

    今までの作品に感銘を受けて、
    当然抱く期待に沿わなかったこの作品に対する
    不満。それは間違いではないし、
    しごく最もと思うことを書いてるので
    良いと思います。
    この映画を映画史レベルで評価している
    私の、

  • Re: 話が進むほどシラケっぱなし

    2004/12/5 18:39 by 未登録ユーザ housekeeping

    ↑すみませんつづきです
    私の側からの意見です。
    この映画を評価している人の中には
    確かに盲信的な感じ、ややヒステリックな
    感じを受けるものも多く
    (ハウルカッコいい!のハウルの3文字をヨン様と置き換えてみたくなるのは私だけではない筈)
    ちょっとどうかな、と思われるのも
    無理ないです。
    なぜ、彼等(もち私も含む)がそれほどムキになるかと考えるに多分、批判する人達が映画の、「完成度」というものを
    基準にこの映画を見た時の、テストの添削で
    ×がつく部分を、この映画の致命的欠陥を指摘
    することで、映画の全部をだめだ、ダメな作品だ
    失敗作だ。宮崎は今回はだめだ。
    と断じている。それにより、なにやらこの映画より、作者より批判している人が優れているとでも言っているような印象を受けるからだと思います。あくまで印象ですよ。

    人の考えなど変えられないとは思いますが、

    ここは思い切って
    「プロットなんぞ紙に書いたものを読めばいい」
    「学校の外にせっかく出たのに読書感想文書きに映画見に行く必要はない」

    ぐらいの気楽な気持ちで、映画を見るというのは
    どうでしょう?

    そうやって映画を見ると、「あれ」と思うくらい
    場面場面の映っているものだの、セリフのニュアンスだの、色彩だのが、今までなにを見てたんだっていう位目に飛び込んで、あなたを楽しませてくれる筈だし、
    (いやいや、見てたと思っていてもそれはあくまで「分析」する眼としてが大半だから、ハウルを味わいきれないのですぞ。もったいない、
    映像美という言葉すら忘れて見なくては!)

    それに味をしめたらあーた、100年の歴史を持つ映画の作品群は宝の山に一変しますよ。

    ちなみに私はハウルのチグハグさ、不明瞭な部分に作者の知性を買いかぶって「なにか深いことを言っている」と思ってこの映画を評価はしてません。
    もちろん整合性のある展開の面白い作品も大好きです。

    宝の山、欲しくないですか、私は欲しいです。

  • ■スレ主■宮崎信仰??

    2004/12/25 17:09 by ゴウ

    >>ちなみに私はハウルのチグハグさ、不明瞭な部分に作者の知性を買いかぶって「なにか深いことを言っている」と思ってこの映画を評価はしてません。

    housekeepingさん、はじめまして。
    私もそうありたいですね。分からないなら、素直にわからない、良いと思わないと言えること。ピカソの絵だろうが、ミケランジェロの彫刻だろうが、先入観やブランドに頼らないフェアな評価でありたいですね。

    でも、ハウルが良いと言っている人がそうだとは思いませんが。ストーリーに目をつぶれば、良い部分がいっぱいありますしね。こんな記事を見つけました。(下)

    <リンクURL>
    (夕刊フジ)

  • Re: 話が進むほどシラケっぱなし

    2004/12/25 23:17 by 未登録ユーザ マコト

    ゴウさん初めて書き込ませていただきます。
    私は「ハウル」を楽しめました。
    とてつもなく感動したとは言いませんが。
    昨日BSで放送していた「長靴をはいた猫」のほうが感動しました。(昨日はラストしか見てませんが)

    しかし、私の中では「ハウル」のストーリーは適当に組み立てられ、一貫性がありました。

    「ハウルの動く城」が恋愛映画になりえたのは、
    ハウルがソフィーのことを初めから知っていて、
    ソフィーの「待ってて…」という言葉を信じて、
    ハウルが未来で待っていたというのが最大要素だとおもうのですが。(ここが最大のポイントだが、よ〜わからん)

    最大の見せ場は、ソフィーの空中を歩くシーンだろう。
    ソフィーが空中を歩くシーンは3回だったと思う。(少し自信が無い)
    1度目は最初のソフィーが不良軍人にからまれた後、ハウルが助けて、空を歩く。
    2度目はハウルとマダムサリマンとの戦いの時。
    3度目は、若い頃のハウルとカルシファーとの契約のシーンを見たソフィーが、地面が割れ異空間に飛ばされた時、犬のヒンの後をついて行き、
    「歩くよ」
    とハウル無しで一人で歩いたシーン。
    待ってて…とハウルに言って、そのハウルに会いに行く。
    実はこのシーンがこの映画のクライマックスだと私は思っている。

    <リンクURL>

    犬のヒンのモデルは押井守でしょうか?(私の勘ですが)
    押井君、この作品を解説してくれ、と宮崎駿が言っている。

  • 宮崎マジックが解けてない…

    2004/12/26 0:57 by 未登録ユーザ こりんご

    私はSandyのカキコにスッキリしたクチです。

    >この映画はやれ女性にしかわからないだの、バカには理解できないだの、
    >ひどいものになりますと、ブサイクには理解できないだなんて
    >開いた口がふさがらないものもありますね。

    そうそう。
    …話それるけど…というか、私の憶測ですけどね…「女性にしかわからない」って、こういう意見は、他の作品レビューでもよく聞くけど…「こういうわかりにくい作品は、理屈で判断しない(できない)、雰囲気で浸れちゃって、感性や感覚・五感で感じる、第二の性の方に向いている」って意味もこめられいる気がして、なんかいやでした。一見、女性が褒められているようで、実はそうではなく、女がバカにされているようで。

    「ブサイクには理解できない」って…すごいですね…これ…

    >賛成派の方々の意見は怪しい宗教にはまっているかのような、
    >これは絶対にいい!!という固定観念を持ち、武装理論されてるように感じます。

    ↑そうそう!そうなんですよ!カルトチックなんですよね…
    でもそれを言うなら、宮崎アニメだけではないのですが…

    >宮崎駿ブランドの成せる業なのかなと思ってしまいます。

    私…もう、結構前から、宮崎マジック解けてましたけどね…

    というか、現在、『宮崎サイコー!!!』って騒いでいる人の7割が、
    「千と千尋…」からのファンではないかと思っています…
    (ミーハーってこと。)

    >恐らくこれが、全然無名の監督映画であったならば、
    >皆そこまで深読みすることもなく、ましてやここまで賛否両論に別れ
    >火花が散るようなこともなかった気がするんですけど・・・、

    ほんとにおっしゃるとおりだと思います…。宮崎ブランドじゃなかったら、適当なアニメ雑誌に書かれて、そして、忘れられ消えていった作品ではないかと。

    でも、火花散っているだけ、まだマシだと思っています。器にまどわされず、冷静にものを見れる人が存在するということで。皆、集団ヒステリーのように『宮崎アニメ、ジプリ、マンセー!!!』になっていたら、某国のようで怖かったです。

    でも、この映画が宮崎どうこう先入観ではなく、「本当に“自分にとって”いい作品」と思えている人に関しては、別にいいと思ってます。

  • ■スレ主■『ハウル大賞逃す』の記事

    2004/12/27 6:59 by ゴウ

    国内のコンペでも敗れてしまったようです。大賞は湯浅政明監督のマインド・ゲーム。私はまだ観ていませんが、非常に実験的な作品だと聞いています。ハウルはその下の優秀賞ですね。

    <リンクURL>

    宮崎駿監督の作品は、もののけ、千と千尋と今まで外さずに大賞を取っていただけに、やはり映画評論家の目にも、今回の作品は絶賛されるほどのものではなかったのではないでしょうか。私自身は、この結果は当然という気もしますが。ちなみに文化庁メディア芸術祭のサイトは下。

    <リンクURL>

    しかし、審査員としても、宮崎駿監督の作品に大賞を与えず、大したヒットもしなかった知名度の低いアニメを1番にするという、なかなか勇気の必要な判断だったと思います。

  • 相対的評価で言うなら。

    2004/12/27 17:08 by 未登録ユーザ ガタカタ

    でも入選してるし‥‥。
    それに文化庁のは案外メジャー以外が入る賞ですし、ハウルがダメというより、マインドゲーム。が凄かったことでそれは喜ぶべきこと。
    毛に主義を批判している節さえあるのに、権威でそれを計るとは‥‥。

    だいたい、映画において、賞いくつ取るかが大事?
    でも、ハウルもすでに世界的なコンペでも賞取ってるしなぁ。

    興行でみても100億円以上儲ける邦画が歴史上で何本あったか‥‥。
    結局、駄作というより問題作なだけではないでしょうか。
    6割が評価すれば、問題作としても十分でしょう。300億の千と千尋の6割200億なら十分。

  • ■スレ主■Re:相対的評価で言うなら。

    2004/12/27 20:19 by ゴウ

    >>だいたい、映画において、賞いくつ取るかが大事?

    誤解を生む書き方をしてしまったかも知れませんね。賞の数が映画の価値だとは全く思いません。また、マインド・ゲームに敗れたことが、ハウルを駄作とする根拠になるわけでもありません。

    ただ、私が比較したいのは、『マインド・ゲーム』と『ハウル』ではなく、『もののけ』や『千と千尋』と『ハウル』です。確実に大賞をさらってきた宮崎駿ですが、今回は逃してしまった。マインド・ゲームがそのぶん凄かったのでしょうと言いますが、メディア芸術祭に関しては、大賞が複数出てしまったことも過去にあります。『これはどうしても大賞だ』というような作品が、2つあった場合ですね。審査員も、このハウルに対しては、そこまでしなかったってことは言えるのではないでしょうか。

    もちろん、スチームボーイやアップルシードは入賞もしていないわけですし、一定の評価を得たのも事実だと思いますよ。

  • なるほど評価分かれているのか

    2004/12/30 1:48 by さんくふる

    >宮崎駿最新作『ハウルの動く城』は、こういった説得力皆無の押し付けが多すぎる。ソフィーがハウルを好きになるという、物語中最も肝になる部分にすら十分な説得力を与えられず

     ええ〜?
     
     あの助けられたワンシーンと、飛行シーンだけで充分ですよね〜。
     ほかに要りますか?って言う感じですよ。
     
     はは〜ここで分かれるわけね、評価が。

     これはまったく「少女漫画」だと思うよね〜。 男性諸氏にはつらいかな〜。
     
     な、何、どこがいいの、あの男の…って言う感じでしょうな〜。
      
    >最も痛かったのはハウルの魅力が足りない点だ。
     
     これはね〜、「外見だけかよ」って言うことでしょうが。
     
     最近ハヤリの「ダメ男」なんだと思うわけだね、ハウルは。
     それが魅力なんだね、確かに。
     
     
     「ぜんぜんダメ男」ではなくて「ダメ男」ですね。 
     その辺のさじ加減が難しいところだな。
     女心と秋の空。 

     

  • ■スレ主■女心と秋の空?

    2004/12/30 9:05 by ゴウ

    つっこもうかどうか迷ったのですが・・・。「女心と秋の空」って、意味知らずに使ってませんか?

  • Re: 話が進むほどシラケっぱなし

    2004/12/30 11:28 by さんくふる

    >「女心と秋の空」って、意味知らずに使ってませんか?


     意味ですか?ああ〜厳密には違うか。
     
     そうですね、「女の子が男の子の、どこをどう好きになるかは分かりにくいでしょう。」という意味でくっつけただけなんですよね。

     確かに。ボーイミーツガールの世界ではなく、ガールミーツボーイの世界なんだと思うわけですよ、今回の作品はね。
     そういうこと。 
     

  • Re: 話が進むほどシラケっぱなし

    2005/1/13 17:37 by 未登録ユーザ ルナ

    「ハウル」をやっと観てきて感じた違和感をうまく言葉にできなくていろいろな掲示板を見てまいりましたが、このコメントと、ネタバレ追加コメントが私の気持ちにぴったりきました。すばらしい文章力ですね。自分の気持ちを表す言葉に出会うとうれしいものです。
    私は、予告でハウルを観てあまりに素敵な外見に心を奪われることを恐れて(期待して)観たのですが、薄っぺらな内面描写に感情移入できませんでした。ハウルに恋させてほしかったです。

  • 権威主義と裸の王様

    2005/1/16 2:48 by 未登録ユーザ 萌えよ剣

    私はこの映画を楽しめました。でも宮崎マンセーでもありませんし、むしろ期待せずに見ました。ついでに私の嗜好について少し述べますと、確かにピカソも好きですし、ミロやダリといったシュールレアリズム全般にシンパシーを抱いています。何で好きになったかは言葉にするのは難しいですが、ただ一つ、はっきりしているのは、ピカソが有名だからとか、評価が高いとか、いわゆる権威主義的な風説によって好きになったのではありません。何でそれが好きかについては、自分でも説明できませんが、少なくとも理屈によらないところで決まっている部分の方が多いような気がします。

    その上で、ゴウさんの批判をうかがいますと、賛成派に対してステレオタイプな偏見を少し抱いているように見えます。ピカソの絵だろうが、ミケランジェロの彫刻だろうが、先入観やブランドに頼らないフェアな評価をしたいとおっしゃっていますが、実は、ゴウさん自身、かなりまわりの評価に影響されているように思います。
    この作品がどこぞの大賞を逃したと言うことに触れていますが、フェアな評価と言うことでしたら、余りまわりの評価を持ち出さないほうがいいように思います。

    私はハウル、カッコいいー!とも特に思いませんでしたし、そもそも男なんで、ゴウさんの提唱する少女漫画理論には当てはまりません。
    しかし、なぜ、ゴウさんは少女漫画理論を持ち出してまで、一部の女性賛成派についてステレオタイプな分析をしたのか?それは、ゴウさん自身が、あいまいさを余り許容しない性格だからと思われます。少女漫画理論には、賛成派をひとくくりにして型にはめようとする意図が感じられます。
    ハウルの城のようなあいまいな内容をあいまいなまま処理することはせず、単純で明瞭な解釈を求めることで、一種の認知的な安定感を求めているのではないでしょうか。

    その他にも、「女心と秋の空」の用い方についても、躊躇しながらではありますが、突っ込んでいます。このようなささいな事に対しても問題にしていることから、形式を結構気にするタイプではないでしょうか。

    結論として、ハウルの城の反対派は、あいまいさに耐えがたい違和感をもっている完ぺき主義者といったところでしょうか。賛成派からの意見でした。

  • ■スレ主■大きいスレッド・・・。

    2005/1/16 9:54 by ゴウ

    なんだかここ、ハウルで1番大きなスレッドに成長してしまいましたね。はずかしい・・・。

    >>ゴウさん自身、かなりまわりの評価に影響され
    >>ているように思います。この作品がどこぞの
    >>大賞を逃したと言うことに触れていますが、
    >>フェアな評価と言うことでしたら、余り
    >>まわりの評価を持ち出さないほうがいいように
    >>思います。

    私のハウルに対する評価は、メディア芸術祭の大賞を逃したことに全く影響されていません。ここのレビューを書いたのは12月2日。メディア芸術祭の結果がでたのは12月25日。書いたことの方がずっと前で、影響されようがありません。

    影響されたのではなく、私は自論により説得力を与えたかったんです。ハウルが賞レースでどう評価されようと私自身のハウルの評価は全く変わりませんが(最初から悪いままです!)、その情報が自論の客観性をアピールするように感じたんです。

    ですが、私は作家の知名度に影響された作品評価を批判していたわけで、そういう、作品以外からの情報で作品の良し悪しが影響されてしまう人を自分の側に取り込もうと言うのは卑怯だったかもしれませんね。

    >>ハウルの城のようなあいまいな内容をあいまい
    >>なまま処理することはせず、単純で明瞭な解釈
    >>を求めることで、一種の認知的な安定感を求め
    >>ているのではないでしょうか。

    あいまいな内容だからあいまいなまま処理しなさいと言うのでしょうか? それじゃあレビューの質が下がるから、私は具体的に『こうだからつまらない』と書きたいです。具体的に作品の問題点を指摘しているから、上の方に投稿されている、ラインクラフトさん、Sandyさん、ルナさんは、ここのレビューが優れていると言ったのだと思います。それが良くないことだとする考えが私には理解できません。

    >>ハウルの城の反対派は、あいまいさに耐え
    >>がたい違和感をもっている完ぺき主義者と
    >>いったところでしょうか。

    どうしてそういう、悪意むき出しの書き方をするのかなぁ。萌えよ剣さんは『少女漫画理論には、賛成派をひとくくりにして型にはめようとする意図が感じられます。』と論していますが、自分だって、反対派をひとくくりにして型にはめようとしてはいないかい? 反対派というだけで『あいまいさに耐えがたい違和感をもっている完ぺき主義者』呼ばわりはひどいでしょう? 人を決め付けてる!と言っている本人が決め付けているのじゃ、説得力がないよ。

    ハウルの女性支持傾向は、私がそのように仕向けているわけでもなんでもなく、客観的事実です。ここのスレッドの一つ一つを読んでいけば、萌えよ剣さんだってそう感じると思います。ハウル賛成派の人ですらそう書いてる人いるわけだし、それを指摘するのは当然のことです。言うまでもないことですが、皆が皆そうだなんて思ってないし、だから『傾向』って言葉が付いています。そして私は、それが悪いことだとも思っていません。レビューの一番最初に書いていますが、それは感性の差です。(確かに上の方に投稿されているhousekeeperさんは、それを小バカにしている感じがしますが、でしたら私ではなくhousekeeperさんに言って下さい。)

  • あいまいな日本の私からの小言

    2005/1/16 18:07 by 未登録ユーザ 萌えよ剣

    ゴウさんのレスを見て、ああ、やはり隠れ権威主義者だったんだなあと思いました。
    賞のブランド力を用いたり、自己に対する他人の評価を悪意に感じるなど、他人の評価に対する耐性のなさが、権威主義者としての特徴を裏付けているように思います。
    映画の感想ですから、様々な解釈があっていいと思います。しかし、客観的とか客観性という、本来、映画の評価のような主観が問われるものには、余りふさわしくない表現を用いたりもしていますね。それがなぜふさわしくないかと言うと、ゴウさんが客観という言葉を用いることで、ゴウさんが自らの感性を他人の評価にゆだねている様に、こちらとしては見えるからです。

    私見では、あいまいさへの葛藤や不安が、教条主義に向かったり、権威主義的傾向を示す原因のように感じています。もちろん反対派の人たちの映画に対する解釈や注文は自由ですが、それを正当化するために賛成派を非難するのは理屈にあわない気がします。もし本人に非難の意図がないとしても、少なくとも私には、反対派の人たちの中に、女性支持者に対する差別的意識が見え隠れしているように感じました。

  • ■スレ主■それは映画批評ではなく人格批評

    2005/1/17 22:40 by ゴウ

    私はこの映画生活を2年ほど使っていて、よく今回のような書き込みを目にしますが、そのたびに決まってののしり合いようなものに発展します。映画の批評ではなく、他の投稿者への人格批判を行ってしまっているというのが、それらの共通点です。以下、萌えよ剣さんが私に対して、それを行っている文章です。

    >>権威主義者
    >>自己に対する他人の評価を悪意に感じる
    >>他人の評価に対する耐性のなさ

    萌えよ剣さんの中では、私は酷い人間のようですね。私が権威主義者だとか、どうでもいいことですよ。私が望むのは、私が権威主義者かどうかではなく、ハウルについての見解です。私に対する批評はもういいですから、映画批評をしましょう。そういう主旨のサイトです。

    ここのスレッドのハウル反対派の方々は必ずしもそうではないようですが、少なくても私は、この作品が好きだと言う人たちの人格批判はしていません。経験から意識してそうしています。よく読んでみてください。萌えよ剣さんは『女性支持者に対する差別的意識が見え隠れしている』と言いますが、それはきっと、他の投稿者の方の文章と私の文章とをいっしょに読んでいるからでしょう。

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