惜しかった
2004/3/5 19:46
by
倉島穂高
睡眠不足の状態で観たので、正直言って前半は何度かうつらうつらしてしまいました。でも後半ではぐいぐい引き込まれていきました。ジョンキュー、いい顔になったなぁ。むき卵みたいにツルツルすべすべだったのに、いつの間にやらあちこちにきたたるみのおかげでゴツゴツした陰影に富んだ中年男の顔になって。あくまでもスマートさとエレガンスを保ちつつ、いかにも腹に一物ありそうなふてぶてしい面構えがよいわ〜♪ 若い愛人の前では昔と変わらぬ甘く優しい面差しがよみがえり、美しい妻のバレエに見惚れる姿も、この世のあらゆる美を熱愛する芸術家気質を一瞬のうちに感じさせてくれて大いに感心。意外に背が高くてガッシリした体格なのもますますきわだってきて素敵。寄ってよし、引いてよしの理想的なルックスと円熟した演技力で、これからも幅広い役柄で活躍できそうですね。
さて、この映画の目玉中の目玉であるヒトラー役のノア・テイラー。まずはよくやったとほめてよいと思う。下積み時代のヒトラーのコンプレックスをうまく表現できていたのは、生まれ持ったあの貧相で不気味な容貌によるところも大きいですが、本人もかなり努力したと思われます。見ごたえのある演技ではありました。ただ、決定的に欠けていたものがある。長くなりそうなので、その部分は質問/議論版にて。
カメラワークが美しかったのが印象的。風景も女優の撮り方もきれい。奥さん役の人はアップで見るとソバカスだらけなのがちょっとゲンナリですが、白人の肌を日本人の審美眼でこき下ろすのは酷かもね。
シナリオの完成度は、最近観た映画の中ではピカイチです。PCゲームの「タイタニック アドベンチャー・アウト・オブ・タイム」なんぞを思い出しながら「歴史の"if"」をしばし堪能いたしました。でも、この脚本を書いた監督さんは「自分は歴史の"if"などないと思っている」と語っていて、その考え方にもうならされました。
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