ただいまの掲載件数は タイトル64504件 口コミ 1173213件 劇場 590件

映画情報のぴあ映画生活 > 作品 > AKIRA > 感想・評価 > だ〜んだ〜ん、だんだん♪

だ〜んだ〜ん、だんだん♪

60点 2014/12/12 23:05 by くまのマーくん

いつの時代にも先端を行く作品がある。
ニューウェーヴというらしい。
新しい波である。

大友克洋の『アキラ』は、80年代のニューウェーヴだった(過去形)
もう26年も経つのだから過去形は当たり前だが…
それにしても、今観ると古いなぁ〜と思う。

ニューウェーヴというのはスタンダードにはなり得ないのだろうか?
少なくとも、大友マンガはビートルズのようにはならなかった。
過去になってしまった。
80年代のマンガシーンだけでなく、若者文化に大きな影響力があったのに…

時代の先端を行く作品のいくつかは、その時代が終わると役目を終える。
久しぶりに観た『アキラ』は、そういう作品だった。
2時間が少し苦痛だった。

元々大友マンガは異端であり、マニアックな作品である。
非常に狭い世界でのカリスマだった。
それは今も多分変わってないと思う。

映画版『アキラ』は、スケールが大きいわりに世界が限定されている。
意外に小さな世界を描いているんだなぁと。
第3次世界大戦後の東京を舞台にしているが、箱庭のような小さな世界だ。

観客もかなり限定される。
この作品のノリは『若者感覚』だ。それも男子の感覚である。
女子も出てくるが、ノリはアキラかに男子だ。
男子学生の学園生活のような『ノリ』がある。
多分、古さの原因はこれだと思う。

こういう作風は、元々のマンガにはなかった。
マンガの主人公は、小学生から中学生,高校生、アウトロー、大学生
サラリーマンという形で世界を広げてきた(少女ものは除く)

大友マンガがアンチ手塚マンガと言われたのは、
その画力だけでなく、この若者感覚が顕著だったからだろう。
手塚先生はこれをロック世代と認識していたようだ。

『アキラ』の世界に女子はいない。男子だけの世界である。
放課後、男子生徒が仲間だけの世界に没頭して遊んでいる。
そんな感じがこのアニメの随所に観られる。

さらに、滑稽な宗教や反政府ゲリラ、機械と人間の一体化や超能力という
マニアックな素材がてんこ盛りだからエグイことこの上ない。
個人的には、鉄雄の変身シーンが好きなんだけど… キモイよこれ♪
こういう感性は日本人の好みから外れるのだろう。

そういうキモイ感覚と学生のノリで第3次世界大戦後の世界を描いている。
何しろノリが男子学生のそれだからスケール感がいまひとつだ。
大友克洋の画力をもってしてもである。画力はスゴイぞ!

もともと異端である大友マンガにとって、
それは欠点ではなく『アキラ』の持ち味となっている。
ただこの味は限定される。口に合わない人が必ずいる。
その味で世界を相手に渡り合い、日本マンガを知らしめた功績は大きい!

手塚マンガ世代の多くのマンガ家は『子ども』にこだわった。
そしてそういうマンガ家は、ほとんどが淘汰されてしまった。
それが日本マンガの不幸だと嘆く世代は、60代以上になっている。

大友克洋は初めから子どもには関心がない。
自分と等身大の若者感覚でマンガを描き始めた。
子ども文化ではなく若者文化としてのマンガの地平を切り開いた。
出発からして手塚マンガとは異質なのだ。

注目すべきは超能力である!
かつてこの分野の開拓者は石ノ森章太郎だった。
超能力というのは、手塚治虫には描けないスタイリッシュな題材なのだ。
石ノ森章太郎のそれをさらに進化させたのが大友マンガである。

現在の映像表現における超能力の表現法は、大友作品がオリジナルだろう。
『マトリックス』の映像表現も『アキラ』では?

最小限の動きで大きな力を表現するという技法は大友氏の発明だと思う。
ブルースリーのヌンチャク同様、今や超能力の表現法はこれが定番だ。

心で念じるだけでモノが動いたり曲がったりする事象を
迫力のある映像にするのは、実は非常に難しいことなのである。
試しに、この『アキラ』での表現法以外で超能力をどう描くかを考えると
(私が考えても仕方ないが♪)どうにも他に手立てはないように思う。

そういう決定的なものを生み出しているのが『アキラ』である。
それが面白いかは個人差があるが、スンゴイんじゃないの大友さんって♪

人物を下から上向きに描くというのも決定打は大友画法の発明だ。
これは超絶テクニックと同時に『発明』である!

大友マンガは手塚マンガのアンチテーゼではない。
実はユニークな発明に満ちている。
それまでなかったものを発明するってのは、スンゴイことだと思うよ。

この大友発明が世界のアーティストに与えた影響は大きかった!
クールジャパンの先駆け的作品の代表格である。

残念なことはただひとつ。
大友画法では子どもが描けない。
これはイタイ。
今の子どもは体型が大友マンガ的になっている。可愛くない。

眼から入った情報が、子どもの細胞のひとつひとつに影響して、
大友マンガ的体型を作り出すということは、まだ科学で証明されていない。
証明されていないからあり得ないとは言えない。あり得るかも!

だ〜んだ〜ん、だんだん♪ 子どもが大人びてきた。
だ〜んだ〜ん、だんだん♪ あどけない子どもが減ってきた。
だ〜んだ〜ん、だんだん♪ 人類が可愛さを失っている。

それにしても『アキラ』の映画音楽はなかなか良い♪
芸能山城組が担当したこの音楽だけは、今聴いてもゾクゾクする。

だ〜んだ〜ん、だんだん♪ ぴあ&ぽあの出番がなくなってきた。


ぽあ:あんさん!
ぴあ:なんや!
ぽあ:わてら出番がないで!
ぴあ:なんでやねん!


★ マーくんブログ1→ <リンクURL>
★ マーくんブログ2→ <リンクURL>

 

1人がこのレビューに共感したと評価しています。
ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。

満足度データ

AKIRA
100点
40人(12%) 
90点
61人(19%) 
80点
93人(29%) 
70点
65人(20%) 
60点
25人(7%) 
50点
7人(2%) 
40点
10人(3%) 
30点
5人(1%) 
20点
3人(0%) 
10点
7人(2%) 
0点
1人(0%) 
採点者数
317人
レビュー者数
54
満足度平均
76
レビュー者満足度平均
72
ファン
41人
観たい人
108人

 

返信を投稿

名前 ※ニックネーム可
メール ※表示されません
見だし
内容
※ネタばれ、個人・作品に対する誹謗中傷はご遠慮下さい。
※ネタばれや質問などは掲示板
オプション この作品のお知らせメールを受け取る(返信をお届けします)
レビューを初心者モードで投稿する



掲載情報の著作権は提供元企業などに帰属します。
Copyright©2019 PIA Corporation. All rights reserved.

Myページ

ログイン

はじめての方はこちらから

新規ユーザー登録
ぴあ映画生活 facebook公式ページ
ニコニコ生放送 週刊ぴあ映画生活


上映情報

大森 

他の地域

この映画のファン

  • cinerama
  • tundrop
  • sato-k
  • hikimaro
  • machboy
  • PAN
  • 孟(mou)
  • フラクタルのカケラ
  • wasabi
  • 宙の葵
  • おハナさんといっしょ。
  • のんべののん太
  • bubblechoco
  • でーひー
  • zen1999

 

ユーザ登録をするとこの映画のファンに加わることができます

関連動画

関連動画がありません

関連DVD

AKIRA [Blu-ray]

  • 定価:8190円(税込)
  • 価格:7371円(税込)
  • OFF:819円(10%)

AKIRA - DTS sound edition 〈初回限定版〉 [DVD]

  • 定価:4104円(税込)
  • 価格:3200円(税込)
  • OFF:904円(22%)

AKIRA DTS sound edition [DVD]

  • 定価:4104円(税込)
  • 価格:3591円(税込)
  • OFF:513円(12%)

 

映画ファンなら見逃してはいけないSFスリラー『クローバーフィールド・パラドックス』 『アナイアレイション −全滅領域−』特集
WOWOW『連続ドラマW 悪党 〜加害者追跡調査〜』特集
ぴあフィルムフェスティバル×078film〜最新コンペティション受賞作品・招待作品上映&トーク〜
ぴあの映画特別号「ぴあ Movie Special」、最新号となる春号登場!
ディズニーの名作が新たな物語で実写化!『ダンボ』特集
ひげガールのレコメンド対決に投票しよう!  MC-1(見逃したシネマ)グランプリ
新作続々、公開中!マーベル・コミック映画ニュースまとめ!

クチコミ満足度ランキング

初日満足度 観客動員数 DVDレンタル

満足度 投稿数 観たい ファン

進化し続ける4DXの魅力をレポート!4DXニュースまとめ
“絶対に見逃せない”新ヒーローが登場『キャプテン・マーベル』特集
DCヒーローの動向をチェック!『DCコミック映画』まとめ
あの映画の“核心”に迫る!話題作のキャスト・スタッフに直撃!【インタビュー記事まとめ】