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一人でもがき苦しむ魂への讃歌

90点 2019/1/15 0:05 by とみいじょん

ボヘミアン・ラプソディ

音楽だけでなく、演出・映像も素晴らしい。

クイーンファンからは史実と違う!という指摘が多い。
けれど、映画としては一級。

脚本自体は王道のストーリー。
バンド結成〜成功、成功の陰に隠れた闇、そして復活。
成功者にまとわりつく蠅。自分のものと囲って、周りとの断絶を生み出す。
そして、目隠しをされ、どの声を聴き信じていいのかわからなくなる迷いの道。
そんな底なし沼からの脱出。

それをフレディ氏のアイデンティティの物語を中心に描き出す。
名前を変えたかった思い等の確執はあっさりと描く。
反対に、心が求めるものと体が求めるものが違う苦しさ等が切々と描かれる。
メアリーさんにしたら「私は母じゃない!」って思うだろうと思うけれど。

たくさんの人に愛されるフレディ氏。でも、ファンが愛しているのは、舞台の上での”虚像”?不躾に心に踏み込まれる。親しき中にも礼儀ありというのを知らないか。いや、ファンなら何もかも知り尽くしたい。自分の欲の押し付け。そんな思いを生活の糧にしているマスコミがフレディ氏を追い詰める様がリアル。

そんな、フレディ氏の様々な思いが丁寧な演出と映像と編集で追体験できる。

楽曲も、そんなフレディやバンドメンバーの思惑等を示唆するような作りになっている。
農場の風景、鶏。泣きながらの作詞・作曲。細かい。
この楽曲に込められた思いは何?何を私たちに伝えたかったの?自分なりに意味づけしたくなり、様々なコンテンツを手繰り、映画を何度も鑑賞したくなる。

フレディ氏固有の物語でありながら、フレディ氏以外の人でも起こりえる物語と編集した映画。そして、見る人の経験・心とシンクロし、普遍的な映画へと昇華する。

本物のフレディ氏を知らない。
純粋に、ラミ=フレディにくぎ付けになる。
ラミ氏の一挙一動がフレディ氏に似ていると言う。映像に残っていないであろう、ハットン氏の家を訪問する様子も、フレディ氏ならああであろうと思う行動。(ゴールデン・グローブ賞受賞おめでとうございます)
そのくせ、ふとした瞬間に周りを伺うそぶりが見え隠れする。メアリーさんや他のメンバーを見つめる、捨て子猫のような表情。抱きしめたくなる。

病院で交わされる「エ―オ」のやり取り。涙が出てきた。

そして迎えるクライマックス。
「空に風穴を開ける」楽曲。すべてが昇華して迎えるエンディング。
一人じゃない。こんなに大勢の人とつながれるんだ。「ラブエイド」アフリカのために全世界とつながる。

(この時のアフリカの問題がさらに深刻化していることを再認識して、今はその問題に関心を持っている人が少ないことに哀しみを感じるけれど)


極上音響上映にて鑑賞。私の耳が悪かったのか、席が悪かったのか、ところどころ音が割れて、悲しかった。ドルビーでも私には同じだったな。
それでも、作品の持つ力が凄く、”ライブ”として鑑賞したくなって、応援上映にも参加。私が鑑賞した回は比較的静かだったから最初の鑑賞で気が付かなかったところに感動しました。

 

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  • Re: 音楽だけでなく、演出・映像もすごい

    2019/1/5 21:08 by みかずき

    こんばんは。とみいじょんさん。
    みかずきです。

    本作のような音楽映画は、
    音楽の部分は素晴らしいが、音楽以外の物語の部分が冴えないケースが多いですが、本作は違っていました。

    仰る様に、主人公の人生が丁寧に描かれているので、主人公の人生を追体験することができます。
    主人公に感情移入することができます。

    主人公に我々観客が寄り添うことができるので、
    ラストのライブシーンは圧巻です。
    まるで主人公とともにライブ会場にいるような気分になります。

    こういう作品を観られるので、映画生活は止められません。

    では、また。今年は、沢山の作品で語り合いたいですね。

  • Re: 一人でもがき苦しむ魂への讃歌

    2019/1/15 22:54 by とみいじょん

    みかずき様

    コメントありがとうございました。

    >ライブ会場にいるような気分になります。
    初見で私もそう思って、応援上映に行ってきましたが、曲が途中で終わるので不発でした(笑)。
    伝説のライブエイド本物の動画や、本物と映画とを画面を分けて同時に流れる動画が配信されているので、そちらを鑑賞して楽しんでます。

    そんな、目論見とは外れた2度目の鑑賞でしたが、ラミ=フレディ氏や、他のメンバーをじっくり追うことができて、良かったです。特に、ラミ=フレデリック氏の、時折見せる自信のなさそうに泳ぐ視線が愛おしくて。このあたりが、熱狂的なフレディのファンは「違う!」と言いたいのかな。でも、あの表情があるから映画の中のフレディの孤独を際立たせて、私の心に響いてくる。ドキュメンタリーと映画の違いで、”映画”を作ることを貫いた製作スタッフの”勝利”となったのだろうと思います。

    一度目よりも二度目の方が味わい深い。
    永遠に残る作品だと思います。

    では。また。
    失礼しました。

満足度データ

ボヘミアン・ラプソディ
100点
72人(29%) 
90点
79人(32%) 
80点
68人(27%) 
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18人(7%) 
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採点者数
245人
レビュー者数
102
満足度平均
87
レビュー者満足度平均
89
満足度ランキング
2位
ファン
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観たい人
117人

 

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