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報道の自由を守る熱き闘い

80点 2018/4/1 15:21 by みかずき

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書

予想外にシンプルな作品だった。メリル・ストリープ、トム・ハンクス共演のスピルバーグ監督作品だったので、もっとエンターテイメント性の強い作品だと思っていたが、本作は、報道の自由を守るために闘った人々にフォーカスしている。静かな冒頭から怒涛のクライマックスまで、常に熱気を帯びながら、一気に魅せてくれる本格的な社会派サスペンスである。

舞台は1971年アメリカ。夫の死で図らずも新聞社ワシントン・ポストの社主になってしまったキャサリン(メリル・ストリープ)は、周りのスタッフに支えながら慣れない仕事を熟していた。しかし、ベトナム戦争に関わる機密文書をニューヨーク・タイムスがスクープ報道したことで、状況は一変し、ワシントン・ポストも追従し、政府と対峙しながらも隠された真実を報道すべきか否かで社内は真二つに割れてしまう。葛藤、苦悩しながらも、キャサリンが出した決断とは・・・・。

実話に基づいた物語であり、報道の自由を守るための闘いがメインストーリーとなると、気高く崇高なイメージが鼻に付きそうだが、スクープ合戦、新聞社経営、など現実感のある要素を巧みに織り交ぜて、リアルで泥臭い作品に仕上げている。

メリル・ストリープは、従来演じてきた力強い女性像ではなく、当時の女性の地位を象徴するような家庭的で優しい女性像を好演している。そんな彼女が、物語が進むにしたがって、逞しくなっていく姿は、当時から現在に至るまでの女性の地位向上の歴史そのものである。

トム・ハンクスも従来演じてきた物分かりの良い男性像とは異なり、形振り構わず信念を持って突き進んでいく、報道の自由への迸る想いに溢れる辣腕編集主幹を熱演している。

本作のメッセージは明確である。作品全体を通して、自由は他力本願ではなく、自らの手でしっかりと掴み取るものであること、リスクを覚悟して強い想いで挑んでいかなければ、自由は手に入らないことを強調している。報道の使命は、隠された真実を暴き、伝えることである。真実は時代を照らす光であり、光が無ければ、時代を見通すことはできない。時代を正しく捉えることはできない。真実を知るために報道の持つ意味は大きい。

本作は、1970年代の事件を描いているが、事件の内容は普遍的なものであり、現代に通じるものがある。いや真実が見え難くなっている現代の方が本作のメッセージは重要である。本作は現代への警鐘になっている。スピルバーグ監督の意図はそこにあるのだろう。

本作は、無茶苦茶、面白い作品ではないが、普遍性のある歴史の一コマを丁寧に描くことで、現代について考えさせられる貴重な作品である。

 

4人がこのレビューに共感したと評価しています。
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  • Re: 報道の自由を守る熱き闘い

    2018/10/20 19:54 by 猫ぴょん

    こんばんわ
    みかずきさん^^

    思ったより地味でシンプルな作品でした〜
    レンタルで遅ればせながら鑑賞しました。

    > メリル・ストリープは、従来演じてきた力強い女性像ではなく、当時の女性の地位を象徴するような家庭的で優しい女性像を好演している。

    メリル・ストリーブはどんな役もピタリとハマりますね。

    > 本作は、無茶苦茶、面白い作品ではないが、普遍性のある歴史の一コマを丁寧に描くことで、現代について考えさせられる貴重な作品である。

    実話の重みと共に
    報道の意義や仕事の大変さが伝わって来ました。

  • Re: 報道の自由を守る熱き闘い

    2018/10/20 21:52 by みかずき

    こんばんは。猫ぴょんさん。
    みかずきです。

    レスありがとうございます。
    本作、御覧になったのですね。

    硬派の作品ですが、こういう作品って惹かれますね。仰る様に演技派のメリル・ストリープが家庭的な女性を好演していました。どんな役でも自分のスタイルにしてしまうのが彼女の演者としての凄いところです。

    こういう歴史的な事実を描くのも映画の使命だと思います。完全フィクションにはない面白さがあると思います。

    では、また、色々な作品で語り合いましょう。

    失礼しました。

  • Re: 報道の自由を守る熱き闘い

    2019/3/6 15:32 by 赤ヒゲ

    みかずき様

    超、ご無沙汰しています(汗;)。昨年来、仕事の都合もあって、なかなか新作映画を観に行けません。今作も劇場で見たかったのですが、ようやくDVD鑑賞しました。

    > 静かな冒頭から怒涛のクライマックスまで、常に熱気を帯びながら、一気に魅せてくれる本格的な社会派サスペンスである。

    ここのところ寝不足もあって、観ていて眠くなる作品も少なくないのですが(苦笑)、今作は一気にみられました!

    > メリル・ストリープは、従来演じてきた力強い女性像ではなく、当時の女性の地位を象徴するような家庭的で優しい女性像を好演している。そんな彼女が、物語が進むにしたがって、逞しくなっていく姿は、当時から現在に至るまでの女性の地位向上の歴史そのものである。

    そういえば、ちょっと違った役どころでした。クライマックスでいつもの彼女に戻ったという感じですね(笑)。

    > トム・ハンクスも従来演じてきた物分かりの良い男性像とは異なり、形振り構わず信念を持って突き進んでいく、報道の自由への迸る想いに溢れる辣腕編集主幹を熱演している。

    そうなんですよね。やはりトム・ハンクスはこうだ!という先入観があるので、意外性がありました。個人的には「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」のトーマス父さん役が好きでした。

    > 本作は、1970年代の事件を描いているが、事件の内容は普遍的なものであり、現代に通じるものがある。いや真実が見え難くなっている現代の方が本作のメッセージは重要である。本作は現代への警鐘になっている。スピルバーグ監督の意図はそこにあるのだろう。

    全くもって、警鐘だと思いました。思考停止にならないように、ジャーナリストだけでなく、一人一人が闘くべきなのでしょう。

    赤ヒゲでした。

  • Re: 報道の自由を守る熱き闘い

    2019/3/8 21:34 by みかずき

    こんばんは。赤ヒゲさん。
    みかずきです。

    レスありがとうございます。

    私のレビューに、色々と共感して頂き、ありがとうございます。

    本作の設定は、1970年代ですが、色々なものが隠蔽され、真実が見えない現代への鋭い問題提起をしている作品だと思いました。

    真実が分からないと、その時代そのものが分からなくなります。真実は時代の羅針盤なので、真実を照らし続ける報道の役割は極めて重大です。

    しかし、真実を暴くことは、時の権力からすれば都合の悪いことですので、報道は、命懸けになります。信念が無ければできません。

    理屈抜きで楽しめるエンタメ作品も好きですが、
    本作の様な、真摯な社会派作品もGoodです。

    では、また、様々なジャンルの作品でお逢いしましょう。

    失礼しました。

満足度データ

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書
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5人(4%) 
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24人(22%) 
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採点者数
105人
レビュー者数
43
満足度平均
78
レビュー者満足度平均
81
ファン
5人
観たい人
53人

 

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