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競技かるたを通して描く青春の動と静

90点 2018/3/25 0:12 by みかずき

ちはやふる −結び−

これほどの作品だとは思わなかった。予想を軽々と超えた奥深い作品だった。本作は2年前に公開された前作(上の句、下の句)に続く最終作。前作は競技かるたに賭けた『動』の青春物語だった。それに対して、本作は、前作の『動』の良さを活かしながらも、真島太一(野村周平)と最強の名人・周防久志(賀来賢人)を中心にしたストイック度の強い『静』の部分を加えた青春物語になっている。『動』と『静』を巧みに織り交ぜた作品に仕上がっている。

舞台は前作から2年後。主人公・綾瀬千早(広瀬すず)たちは高校3年生になり、新加入の1年生を加え、高校生活最後の競技かるた全国大会に向けて厳しい練習をしていたが、真島太一(野村周平)の突然の退部で苦境に立たされる。千早たちは、苦戦を強いられながらも何とか全国大会に辿り着くが、そこには更なる試練が待ち受けていた・・・。

前作同様、全国大会での試合シーンは、スローモーションを活用することで、千早たちの表情を強調し迫力十分である。特に千早を演じる広瀬すずの眼の表情は前作以上に鬼気迫るものがあり、勝つことへの熱く激しい想いに溢れている。どんな強敵にも、個人の力ではなく、チームワークで直向きに立向っていく姿に胸が熱くなる。

本作は千早と若宮詩暢(松岡茉優)のクイーン戦がクライマックスだと思っていたが、全く違う展開だった。前作同様、本作の『動』の主役は千早であることに変わりはない。しかし、本作の『静』の主役は、真島太一と周防久志である。千早への想い、大学受験、競技かるた全国優勝、3つの想いが複雑に絡み合い、悩み抜く太一の姿は正しく青春の彷徨そのものであり、太一を演じる野村周平が感情を抑えた自然体の演技で太一の鬱屈した想いを表現している。太一の想いは、青春時代時に誰でも経験する想いであり、素直に感情移入でき、とても切ない。

本作で際立っているのは最強名人・周防久志を演じる賀来賢人の存在感である。彼の強さは超人的であり、競技かるたという道を究めた達人といった雰囲気、勝負に固執しない達観した佇まいが印象的である。迷いのある太一と達人・久志の、人生の師弟関係のような会話が奥深い。本作のポイントになっている。久志の台詞は、少々難解だが意味深いものが多い。人生訓になっている。

少々駆け足気味だったが、本作らしい和を強調したラストシーンが爽やかで感動的である。本作は、青春の“動”と“静”を融合した、青春を強く感じさせる素晴らしい作品である。

 

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  • Re: 競技かるたを通して描く青春の動と静

    2018/3/25 1:39 by ぱおう

    みかずきさん、こんばんは。
    私のレビューにもレス下さってありがとうございました。

    本作は、高評価で一致して何よりです。
    まさに「ご同慶の至り」ですね。

    > これほどの作品だとは思わなかった。予想を軽々と超えた奥深い作品だった。

    2時間少々の中に笑いも涙も詰め込んだ高濃度な作品でしたが、おっしゃる通り、「奥深さ」が三部作の結びにふさわしかったかと思います。

    > 『動』と『静』を巧みに織り交ぜた作品に仕上がっている。

    映画版としての完結編を意識したのかもしれませんが、マンガ原作のイメージを離れた世界観のようなものを感じました。

    > 前作同様、全国大会での試合シーンは、スローモーションを活用することで、千早たちの表情を強調し迫力十分である。

    この映画化シリーズの成功で、競技かるたをメジャーに押し上げた演出とさえ評価出来るのではないでしょうか。部活見学者が引いてしまうという定番のギャグが本作でも登場しましたが、現実の競技かるたは超速の戦いなので、観ていてもよく分からず、感心こそすれ面白いとかやってみようとかまではなかなか思えないでしょうから。

    > 本作の『静』の主役は、真島太一と周防久志である。
    > 迷いのある太一と達人・久志の、人生の師弟関係のような会話が奥深い。本作のポイントになっている。久志の台詞は、少々難解だが意味深いものが多い。人生訓になっている。

    周防の存在感が大きかったですね。厚みのあるキャラで、作品に奥深さを出していました。

    > 少々駆け足気味だったが、本作らしい和を強調したラストシーンが爽やかで感動的である。

    ラストが決まると高評価。みかずきさんと私の好みの一致しやすい点でもあります。
    本作は、確かに前編・後編に分けることも出来そうな高濃度でしたが、前二作を観ていれば、伏線効果で速い展開にもついていけたかと思います。
    「もっと観ていたい」と作品世界に浸りながらお別れというところに、三部作としての成功が感じられました。

    今年も面白そうな作品が続々公開されていますので、また、近いうちに共感出来る良作でお会いしたいと思います。宜しくお願いします。

  • Re: 競技かるたを通して描く青春の動と静

    2018/3/25 12:09 by みかずき

    こんにちは。ぱおうさん。
    みかずきです。

    レスありがとうござます。
    今朝は近所で花見をしてきましたが、
    桜も青春も似ていると思います。
    美しく咲きますが、その時期は短く儚いです。
    だからこそ、その時期は大切なものになります。

    本作、続編も可能でしょうが、
    旬を大切にして欲しいです。
    3作で綺麗に咲いて終わった方が青春映画らしいです。

    話しは変わりますが、
    仰る様に、ラストシーンはとても大切ですね。
    終わり良ければ全て良しですね。
    その点では、私のぱおうさんのラストシーンに期待するものは極めて近いようですね。

    では、また共感作でお逢いしましょう。

    失礼しました。

  • Re: 競技かるたを通して描く青春の動と静

    2018/3/25 22:49 by スーダラ

    はじめまして。スーダラといいます。

    『静』の主役。いいネーミングですね。

    プレッシャーがかかる三作目、様々な選択肢がある三作目において、彼の心象をメインに持っていったのは意外でしたし見事でした。

    「かけてから言いなさい。」

    僕には「上の句」の原田先生の言葉を(二作目と三作目のインターバルも含めて)彼が3年間、まさに「静か」に、愚直にやり通したように感じられて感慨深いものがありました。

    見事な三作目、見事な三部作でしたね。

  • レスありがとうございます。

    2018/3/26 22:45 by みかずき

    はじめまして。スーダラさん。
    こんばんは。みかずきです。

    レスありがとうございます。

    『静』の主役というネーミングを評価して頂き、
    ありがとうござます。

    派手ではありませんでしたが、
    静の主役である太一と周防のシーンが、本作の核になっていたので、作品に奥行き、深みが出ていました。動がより引き立っていました。

    仰る様に、クイーン戦がクライマックスだと思っていたので、全く予想外の展開でしたが、見応えがありました。やられたと思いました。

    こういう静と動の二重構造の作品は、
    私の好みでもあります。

    名残惜しいですが、更なる続編は作らずに、
    潔く3作で終わって欲しいです。青春映画らしく。

    では、また共感作でお逢いしましょう。

    失礼しました。

満足度データ

ちはやふる −結び−
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6人(10%) 
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採点者数
56人
レビュー者数
35
満足度平均
84
レビュー者満足度平均
84
ファン
13人
観たい人
45人

 

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