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花の色は
2018/3/24 21:37
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ぱおう
素晴らしい「結び」でした。
「上の句」「下の句」で高水準に完結した印象が強く、さらに続編と聞いた時は、蛇足になったりはしないかと多少不安もあったのですが、観て納得。
ラストの伏線回収で、3部作として見事に完成したと思います。
主人公たちが高1で未来に踏み出す前2作に対し、本作では高3。それぞれの将来への進路選択の分かれ目でもあり、部活で共に過ごす人生のひと時もこの夏で終わります。
高3の先輩が後輩に高校生活を振り返って語るシーンや、敗退した学校の高3生たちが泣き、それを顧問の教師が慰めたり叱咤したりするシーンがありますが、もう感無量で涙をこらえきれませんでした。
部活であろうとなかろうと、誰もが人生のどこかで経験してきたステージなのではないでしょうか。
同年代の若者が観ても、二度と来ない青春の輝きの素晴らしさと寂しさを垣間見ることが出来ると思います。
作中、ある人物が百人一首から有名な一首を紹介しますが、過去に青春時代を過ごした世代にとっては、まさに同感でした。
せっかくですので、別の一首を挙げておきます。
長らへば またこのごろや しのばれむ
憂しと見し世ぞ 今は恋しき
エンドロールの最後に幕引きの1シーンがあり、その時に感じるのは「ああ、もっと観ていたかった……」という気持ちでした。
ですが、これこそが本作の味わいを集約したもの。
広瀬すずさんをはじめとする若者たちの輝ける青春のひと時の姿をまぶたの裏にとどめ、これで結びとすべきなのでしょう。
シリーズを通して残った素晴らしい後味に感謝を込めて、☆1つ10点加算の90点を贈ります。
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Re: 花の色は
2018/3/24 23:49 by
みかずき
こんばんは。ぱおうさん。
みかずきです。
やはり、本作、御覧になったのですね。
先週のレスで、また青春映画でお逢いしましょうと結びましたが、本作を観るだろうと予測してのことでした。
仰る様に、本作、素晴らしい作品でした。
私も90点評価でした。
本作、前作とは少し違っていました。
前作より奥深くなっていました。
太一と最強の名人・周防が効いていました。
太一が主役のようでした。
太一の葛藤と苦悩は正しく青春の彷徨といえるもので、当時を思い出して切なくなりました。
動の千早、静の太一、周防という対比が絶妙でした。
クイーン戦がメインだと思っていましたが、
続編に留まらず、新味が加わってGoodでした。
では、また共感作でお逢いしましょう。
失礼しました。 -
Re: 花の色は
2018/3/25 1:57 by
ぱおう
みかずきさん、さっそくのレスありがとうございます。
> 先週のレスで、また青春映画でお逢いしましょうと結びましたが、本作を観るだろうと予測してのことでした。
毎度、行動を先読みされてしまっております。
単純嗜好なので、ミエミエですね(笑)
> 本作、前作とは少し違っていました。
前作より奥深くなっていました。
太一と最強の名人・周防が効いていました。
太一が主役のようでした。
シリーズ3作を通して観れば、ヒロインの千早はともかく、他の顔ぶれにもそれぞれの見せ場があって良かったと思います。本作では太一でしたね。
どこか、スターウォーズのルークの修行を想い起こさせます。
> 太一の葛藤と苦悩は正しく青春の彷徨といえるもので、当時を思い出して切なくなりました。
周防や太一の苦悩は、それでも才能に恵まれた天才のものですからねえ……。
凡人の私は、二重に切なくなりました(笑)
> クイーン戦がメインだと思っていましたが、
続編に留まらず、新味が加わってGoodでした。
これが本作のサプライズでした。ネタバレになることは言えないのでもどかしいですが、本編ラスト付近では「あれが伏線だったのか!」という感動もありました。
そして、エンドロールを最後まで観ると、素晴らしいトゥルーエンドが用意されていましたね。
とても爽やかで、大好きなキャラたちとの別れの寂しさが、かろうじて中和された印象でした。
それでは、また素晴らしい共感作でお会い出来ますように。
ありがとうございました。
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