ただいまの掲載件数は タイトル57075件 口コミ 1121582件 劇場 592件

映画情報のぴあ映画生活 > 作品 > ユリゴコロ > 感想・評価 > アナタとの愛が…ユリゴコロに変わるとき

アナタとの愛が…ユリゴコロに変わるとき

70点 2017/9/30 21:13 by あらぼ〜

ユリゴコロ

原作を読んでしまったことを激しく後悔した本作。

前半は原作の世界観がそのもので、主人公たちの異常な行為を幻想的な映像がグロ美しく表現。
特に幼少期の池のシーンは素晴らしく、子役もよかった。
清原さんの表情も心に残るし、ハマり役。

でも、後半が違った。
謎解き要素は薄くなっていた。
決してそれが、よくない訳ではないけれど…私の脳内で創り上げられた先入観みたいなものが邪魔をして、のめり込めずに戸惑った。
泣けた、という感想は原作未読の人か。
心が素直な人なのかな。

吉高さん演じる美紗子は予想通りに素晴らしく、猟奇的な表情に思わずゾクッとする。
佐津川さんは体重を減らして、病的な友人みつ子を病的に哀しく演じた。
でも、血や痛みが苦手な人は要注意。
大概は平気な私でも思い出すとクラっとする。

松山ケンイチさん、木村多江さん、清野菜名さん。
さすがの演技。

現代シーンは、息子亮介=桃李くんの視点から描かれている。
過去シーンでは美紗子の視点から描かれていて、物語が行ったり来たりする。

そんな中でも映画と原作に共通して描かれているのは…
それはユリゴコロ
同義語をあてるならよりどころ
概念的に少し難しいので、映画のなかで美紗子が少しだけ説明するシーンを必死に聞いた。

生まれながらに、異常なほど硬くて冷たい美紗子の心は人の死でしか潤わない。
それを温めて柔らかくしたのが、洋介=松山さんの正しさと温かさ。
運命的な出会い。
いや、悲劇的な出会い。
…2つの心が溶け合い、やがて浄化していった時に洋介は美紗子の唯一無二のアナタ≠ノなった。
ユリゴコロはやがて形を変えていく。
でも、彼の正しい優しさには容赦がなかった。

原作者は僧侶だけ会って、仏教的な考えが根底に覗える。
愛や殺生とは何かを伝えたのだろう。
それでも離れられない、この夫婦の愛が中心に描かれていた。

映画では、息子亮介が中心に描かれているような気がする。
実家でノートを読んでからの彼の変化が見どころ。
まるで遺伝子が覚醒したかのような狂気や苛立ち。
つい1ヶ月くらい前まで撮影していたという桃李くんの熱演。
原作では語り部だと思ってた亮介の出番が予想以上に多い。
ファンには嬉しいのだけれど…

あの一瞬だけでなく、せめて現代シーンも松山さんと吉高さんが演じてくれたらなあ…
小説のラストシーンが好きな私は映画の中に忘れ物をして来たような気持ちになってしまう。
いや、それもつくり手のねらいなのかもしれない。

人を殺めるという重すぎるテーマなのに、読み終えると温かい気持ちが胸いっぱいに広がるような感覚。
それが、映画ではあまり味わえなかった。

熊澤監督は自信満々に、本作を私に突きつけた。
物理的人的な制約の中で、監督はつくり手の最大限の工夫をしたに違いない。
伝えかった思いもあるだろう。
そうだ、私が解釈を間違えただけなのかもしれない。
自分を責めたい気分になる。

そして、諦めきれない私は…
また原作を読み返して、何度も劇場に通ってしまうのだろう。

おまけ…
ここ数年、読書の仕方が変わった。
読んでから観ると映画が楽しめない。
観てから読む。
原作を読まなきゃよかったとか、仕方がないとか…思いたくないから脚本に期待してもいいかな。
つくり手の解釈に期待してもいいかな。
原作ファンが諦めるしかない映画は哀しい。

 

1人がこのレビューに共感したと評価しています。
ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。

  • Re: 映画ユリゴコロ≠ヘ確かに力作だけれど…

    2017/9/25 21:15 by 10年目のソフィ

    あらぽ〜さん

    お久しぶりです。ご覧になりましたか。
    以前に無責任な傍観者さんの、私の期待する作品にあげて以来、長〜く待ち望んだ本作ですが、原作に惚れ込み過ぎもあって、躊躇しています、、、
    でも結局いくんだろうなぁ。

    期待小さめにして、近々足を運ぶ予定です。
    また、よろしくお願いします。m(_ _)m

  • Re: 映画ユリゴコロ≠ヘ確かに力作だけれど…

    2017/9/25 21:27 by あらぼ〜

    10年目のソフィーさま

    こんばんは。
    初日に舞台挨拶付きで意気揚々と行ったのですが…

    この映画が楽しみ過ぎて、ついつい原作を読んでしまいました。

    既読の方は、頭をまっしろにして劇場に行ってほしいです。
    この作品だけ観た人は、高評価ですね。

    原作と違ってよかったところは、主役が桃李くん?というくらい出ていたことです。
    私は桃李くんに会いたい派だから、それはそれでよかったですが。

    謎解きの面白さやあの人は誰?的なことは皆無です。

    ミヤモヤするので、明日か明後日日本橋で三回目を鑑賞予定です。
    お会いできるかも〜(*^_^*)

    行ってらっしゃーい(^o^)/

  • Re: アナタとの愛が…ユリゴコロに変わるとき

    2017/10/7 21:46 by 猫ぴょん

    > 人を殺めるという重すぎるテーマなのに、読み終えると温かい気持ちが胸いっぱいに広がるような感覚。
    > それが、映画ではあまり味わえなかった。


    そうそうそう
    私も思いました。
    あらぼ〜さん

    スゴイ間違ってる行為ばかりなのに。
    愛なんですよね。

    読んでから観るか
    観てから読むか(;^ω^)
    悩ましい問題です

満足度データ

ユリゴコロ
100点
11人(19%) 
90点
12人(21%) 
80点
14人(25%) 
70点
10人(17%) 
60点
5人(8%) 
50点
2人(3%) 
40点
2人(3%) 
30点
0人(0%) 
20点
0人(0%) 
10点
0人(0%) 
0点
0人(0%) 
採点者数
56人
レビュー者数
35
満足度平均
80
レビュー者満足度平均
84
満足度ランキング
32位
ファン
10人
観たい人
48人

 

返信を投稿

名前 ※ニックネーム可
メール ※表示されません
見だし
内容
※ネタばれ、個人・作品に対する誹謗中傷はご遠慮下さい。
※ネタばれや質問などは掲示板
オプション この作品のお知らせメールを受け取る(返信をお届けします)
レビューを初心者モードで投稿する



掲載情報の著作権は提供元企業などに帰属します。
Copyright©2017 PIA Corporation. All rights reserved.

Myページ

ログイン

はじめての方はこちらから

新規ユーザー登録
ぴあ映画生活 facebook公式ページ
ニコニコ生放送 週刊ぴあ映画生活


上映情報

銀座  渋谷  新宿三丁目  お台場 

他の地域

 

この映画のファン

  • みねっこ
  • やまもっち
  • chicoco
  • ☆HIRO☆
  • 佳辰
  • RIMA
  • takappesan
  • ささみず
  • クリス・トフォルー
  • hiryuden24

 

ユーザ登録をするとこの映画のファンに加わることができます

関連動画

まるでおじいちゃん版『オーシャンズ11』!?『ジーサンズ はじめての強盗』特集
ぴあ Movie Special 2018 Winter ぴあ映画特別号 冬号登場! 冬の話題作の特集や最新情報がいっぱい! ご招待も大量放出!
早世した激情の女性作家ネリーの半生を描く『ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で』特集
98%が「後篇が早く観たい」と回答!『あゝ、荒野 前篇』試写会レポート
『エルネスト』<もうひとりのゲバラ>特集
ぴあ Movie Special 2017 Autumn ぴあ映画特別号 秋号登場! 秋の話題作の特集や最新情報がいっぱい! ご招待も大量放出!
アウトレイジ(極悪非道)たちの狂宴遂に最終章!『アウトレイジ 最終章』ほか最恐ホラー『アナベル 死霊人形の誕生』『エルネスト』など10月公開作続々更新中! 映画論評・批評の新コーナー

クチコミ満足度ランキング

初日満足度 観客動員数 DVDレンタル

満足度 投稿数 観たい ファン

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』まとめ
スーパーヒーロー、遂に終結!DCコミック映画まとめ
新作続々、公開中!マーベル・コミック映画ニュースまとめ