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映画情報のぴあ映画生活 > 作品 > パッセンジャー > 感想・評価 > 過酷な運命に立ち向かう男と女

過酷な運命に立ち向かう男と女

90点 2017/3/26 22:01 by みかずき

パッセンジャー

予告編からは想像できない、凄い作品を観てしまった。本作は、SFラブストーリーという枠を遥かに超えた、様々な要素を巧みに織り込んだ、従来作にない素晴らしいエンターテーメント作品である。素直に、映画って良いなあって思える作品である。

本作は、4章で構成される、宇宙を舞台にした壮大な恋物語である。

<第1章 孤独との闘い(起)>
舞台は近未来。新惑星への移住のために、5000人の乗客が120年間の冬眠をして宇宙旅行を続ける宇宙船アヴァロン号でトラブルが発生して、90年前に主人公である一人の乗客・ジム(クリス・プラット)が目覚めてしまう。宇宙船内は生活の全てが自動化されているので衣食住に困ることはないが、誰もいない孤独感が日に日に彼を苛み追い込んでいく。更に、目的地に辿り着くことなく彼は確実に人生を終えるという絶望的事実が彼を自暴自棄にさせる。クリス・プラットの一人芝居が素晴らしい。演技過剰になりがちな設定だが、抑制の効いた淡々とした演技で却って孤独感と絶望感を滲ませている。マグニフィセントセブンの洒落た雰囲気とは違う自然体の演技を魅せてくれる。

<第2章 二人だけの世界(承)>
ある理由で、もう一人の主人公・女流作家であるオーロラ(ジェニファー・ローレンス)も目覚めてしまう。最初は距離を置いていたジムとオーロラだが、次第に二人は打ち解け恋に落ちる。オーロラは突然の目覚めに戸惑い現実を受け入れられず、打開策を模索して悩み続ける。一方、ジムは1年以上の孤独生活を続けてきたので、現状を達観し彼女との愛に生きようとしているかのように見えるが、激しく狂おしいラブシーンに二人の絶望感が体現されている。二人だけの世界を享受したいがそれができない虚しさが体現されている。切ないラブシーンである。ジェニファー・ローレンスの美しさ、妖艶さ、凛とした佇まいが際立っている。

<第3章 彼らが目覚めた理由(転)>
宇宙船の度重なるトラブルで、更にもう一人が目覚めてしまう。今度は乗客ではなくクルーである。三人は、宇宙船トラブルの原因を追究していき、ついに、原因を突き止める。そして、知力と勇気を振り絞り原因を根絶していく。第3章から、物語は一気にスピードアップし、冒険活劇化していく。宇宙ならではの、無重力、真空、宇宙服などを巧みに取り入れたパニックシーン、原因根絶シーンは迫力満点。何より宇宙空間が途轍もなく美しく圧倒される。どんな苦難も諦めずに乗り越えていく二人に胸が熱くなる。

<第4章 究極の選択(結)>
絶望的な二人は、打開策を見つける為に宇宙船内の様々な装置を解析していく。そして、ついに希望の光が見つけるが、希望を叶えるためには、ある選択が必要だった。二人は究極の選択を迫られ、苦悩しながらも、ついに決断する。決断に至るまでの二人のやり取りは過激ではなくリアルであり、二人の相互信頼の強さが伝わってくる。それ故に、二人の決断には納得できるが、切なくて感涙必至。

宇宙船で目覚めてからの二人の行動は、アメリカのフロンティアスピリットを彷彿とさせるものである。本作は、新惑星への移住という宇宙開拓史のプロローグに焦点を当てており、アメリカのフロンティアスピリットが西部から宇宙へと脈々と受け継がれていることを実感できる作品である。

 

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  • Re: 過酷な運命に立ち向かう男と女

    2017/3/29 18:01 by Yosu

    こんにちは、
    みかずきさんレスありがとうございました。

    この作品、高評価ですね。

    私もクリスとローレンス主役級の二人でしたので
    いっぱい期待しちゃったんです。
    みかずきさんはいろんなジャンルの作品を
    ご覧になるのですね!
    みかずきさんのレビューは
    細かく括った捉えらかたなので
    よく理解できます。
    映像はキレイで圧巻でした。

    ラスト
    語り部が欲しかったんです。
    二人の・・・
    なので、乗客が増えて欲しなぁ〜なんて!

    これから、アカデミー作品賞の
    ムーンライトや25年目、
    メッセンジャー等が続きます。
    (ちょっと怖もの系が少なく感じるのですが・・)

    また、次の作品まで

  • Re: 過酷な運命に立ち向かう男と女

    2017/4/1 0:40 by ぱおう

    みかずきさん、こんばんは。
    やっと、同じ作品でお会い出来ました。

    (Yosuさん、お邪魔します。Yosuさんのレビューの方にも書き込ませて頂きました。)

    さて、みかずきさんのレビューには驚きました。
    素晴らしいあらすじ要約ですね!(笑)

    > 素直に、映画って良いなあって思える作品である。

    私も、素直に良作と感じました。突っ込みどころは色々ありますが、映像が美しく、ストーリーもかなり練り込まれている印象を受けましたので、好感度大でした。

    > 本作は、4章で構成される、宇宙を舞台にした壮大な恋物語である。

    ここから、衝撃のまとめ開始ですね(笑)
    確かに、起承転結になっていました……!

    > <第4章 究極の選択(結)>

    「究極の選択」!!
    この見出しが実に端的に内容を表していますね。

    > 二人の決断には納得できるが、切なくて感涙必至

    そうですよね。ただ、衝撃度も大きくて、私は、「切なハッピー」に挙げるべきなのかどうか、未だに迷っております。

    > 何より宇宙空間が途轍もなく美しく圧倒される。

    ここのところが、私には高得点ポイントでした。
    巨大宇宙船とはいうものの、ほのかな明かりを灯して、無限の宇宙空間を飛んでいく姿の、ちっぽけさ、心細さたるや……。
    宇宙遊泳する主人公たちの視点で美しい星雲を見ていると、高所恐怖症を何層倍にも増したような、恐ろしさを同時に感じました。

    突っ込みどころもありますが、それ以上に複雑な味わいの優る、不思議な作品だと思いました。

    みかずきさんのレビューによって、本作を思い出して、後味が一段と深まりました。

    ありがとうございました。

  • ぱおうさん。レスありがとうございます。

    2017/4/1 1:40 by みかずき

    こんばんは。ぱおうさん。
    みかずきです。

    ようやく、高評価作が一致して嬉しいです。
    映画鑑賞同志と久し振りに意気投合して、
    嬉しいです。

    本作、ストーリーが分かり易く、起承転結になっていましたので、起、承、転、結、に括って、レビューを書いてみました。常連のぱおうさんに驚いて頂いて、我が意を得たりといった心境です。

    本作、ラブストーリ、ファンタジー、アドベンチャー、究極の選択、など、色々な要素を上手に織り込んだ、エンターテイメント作品ですね。

    究極の選択は、夢の実現を繰り返し語っていた彼女からは考えつかないものでしたが、ストーリの流れから、そうあってほしいという選択でした。

    近未来の世界を舞台にしながら、そこで描かれる人間模様は、極めて、普遍的なものでした。そのギャップも効いていました。

    良い映画を観たなって気持ちになれる作品でした。

  • 追伸。『切なハッピー』に登録しました。

    2017/4/1 13:18 by みかずき

    こんにちは。ぱおうさん。
    みかずきです。

    ぱおうさんが迷われているようでしたので、
    私の方から、本作を『切なハッピー』に登録させてもらいました。


    失礼しました。

  • Re: 過酷な運命に立ち向かう男と女

    2017/4/1 18:08 by ゴン吉

    みかずきさん

    レス有難うございます。
    観る前は、単なるSFラブストーと思っていたら、みかずきさんがおっしゃるように、「SFラブストーリーという枠を遥かに超えた、様々な要素を巧みに織り込んだ、従来作にない素晴らしいエンターテーメント作品」でした。
    映画は実際に観ないとわからない。
    だからこそ楽しいですね。

  • Re: 過酷な運命に立ち向かう男と女

    2017/4/1 22:24 by 赤ヒゲ

    みかずき様

    いつもありがとうございます。
    今日、今作を見てきました。
    みかずきさん、高得点ですね〜!私もとても楽しめました。

    >宇宙船で目覚めてからの二人の行動は、アメリカのフロンティアスピリットを彷彿とさせるものである。本作は、新惑星への移住という宇宙開拓史のプロローグに焦点を当てており、アメリカのフロンティアスピリットが西部から宇宙へと脈々と受け継がれていることを実感できる作品である。

    ふむふむ、確かにそうですね。舞台は20××年という設定のようですが、未来の人間は実際にこんなことをやってしまいそうな気がします。そして、予期せぬトラブルや運命的な出会いがあったりして、結局、西部でも宇宙でも同じことやってそうですね(笑)。

    お邪魔致しました!
    赤ヒゲより

  • Yosuさん。レスありがとうございます。

    2017/4/1 23:50 by みかずき

    こんばんは。Yosuさん。
    みかずきです。

    ぱおうさんへのレスでお勧めだったキングコング、
    本日、レイトショーで観てきました。

    設定が1973年、ベトナム戦争時代ということ、
    さらに、ジャングル、河、ナパーム弾、火炎放射器、ヘリコプターが登場すると、ベトナム戦争を扱った、フランシス・コッポラーの問題作、”地獄の黙示録”を思い出しました。

    これからレビューを書いたら、Yosuさんのレビューにお邪魔します。

    失礼しました。

  • Re: 過酷な運命に立ち向かう男と女

    2017/9/25 17:00 by 猫ぴょん

    レスありがとうございました
    みかずきさん^^

    主役のふたりが大好きなのに
    なぜ劇場で観なかったのか我ながら謎です(^▽^;)

    真っ新な気持ちで観たい作品だったので
    皆さまのレビューは読んでませんでした(☆の数はチェックしてましたけど笑笑)

    ようやくレンタルで(遅〜〜〜〜〜)

    序盤の宇宙での孤独の場面
    いや〜ツライ〜
    (オデッセイの孤独もツライけど)
    なんでしょう
    こちらの方が宇宙の深淵を感じたかも。

    2人になってからはもうきゅんきゅんで大変でした(爆)

    映像も美しかったですね〜
    即購入決意しました(笑)


    Blu-rayがどんどん増殖して大変なことになってます


    次は超楽しみな「猿の惑星」鑑賞予定です
    私にとってSWとスタトレと並ぶ神作品なのですw

  • Re: 過酷な運命に立ち向かう男と女

    2017/9/25 23:45 by みかずき

    こんばんは。猫ぴょんさん。
    みかずきです。

    色々な要素が詰まった面白い作品でした。

    宇宙の美しさ、宇宙船の美しさ、
    それだけでも、一見の価値がありました。

    彼女の選択、話しの流れから考えて、
    これしかないだろうろは思いましたが、
    とても切なかったです。

    猿の惑星は私も好きなシリーズです。
    SWより古いシリーズですが、
    これだけ長く続いているということは、
    発想、設定が斬新だからでしょう。

    学生でしたが、第一作のラストの衝撃は
    今でも忘れられません。

    失礼しました。

満足度データ

パッセンジャー
100点
9人(7%) 
90点
12人(10%) 
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採点者数
120人
レビュー者数
62
満足度平均
73
レビュー者満足度平均
73
ファン
15人
観たい人
55人

 

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