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こう描く?

80点 2017/9/22 11:12 by IKA

ゴースト・イン・ザ・シェル

DVDにて。

マンガ、アニメ(押井版とTV版)をだいたい見てます。展開が早くてついてけないから、見たとはいえないかもしれませんが(特にTV版)。

かなり、そういうものに気を使ってつくってますね。「くぜ」という名前も、たしかTVのアニメ版にでてきた。まあ、当然でしょうが、過去作をよく検討してつくったなあ……と。

で、それが表目に出たか、裏目に出たか……
そのあたりは人それぞれだと思いますが、私はそれ以前に、学習努力に頭の下がる思いでした。あの、一度見ただけではまったくわからないTVバージョンを、なんどもなんどもくりかえし見たんだ……スタッフさんたち、スゴイです。尊敬します……

世界観は、マンガとはむろん違うし、劇場アニメともTVアニメとも違う。あえて言うなら、劇場第一作にTVアニメの過去探求傾向を継ぎ足した感じなのかな?

「ゴースト」にこだわったのは押井さんですが、ゴーストって、心なの?魂なの?それとももっとなにか別のものなの?

この作品では、「心、魂、ゴースト」と3つを並列するシーンがあったと思う。吹替えで見たので、原語がどうだったかわかりませんが……この並びだと、ゴーストは、心でも魂でもないものになる?

なんだろう……

「霊」なんでしょうか。英語のゴーストは「精神」とか「霊」の意味もある?

「ゴースト・イン・ザ・シェル」だから、「殻の中のゴースト」。

東大博物館だったか、夏目漱石の脳が保存されてるとききました。ということは、それを「殻」に入れたら、「ソーセキ・イン・ザ・シェル」になるんだろうか……

というか、私自身が、「私・イン・ザ・シェル」ということなんでしょう。肉体は、シェルじゃないけど。

よくわからなくなってきましたが、主人公は適役だったと思います。「少佐」の感じ、よく出てました。

つづきはあるんだろうか……

 

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  • トースト・イン・ザ・トースター

    2017/9/26 0:28 by IKA

    吹替えでなく、原語でもういちど見てみました。「魂・心・ゴースト」のところは「ソウル・マインド・ゴースト」になってたように思います。

    英語がわからないので、ソウルとマインドの違い、さらにゴーストとの違いがわからない。結局、原語で見てもわからないのはわからない……

    でも、いろいろ気づいたことはありました。

    この映画では、やっぱりキーのセリフの「過去よりも今何を選ぶか」がテーマになってるんだな……うん、そうだ、やっぱりそうだ……と、一人で納得してしまいました。

    押井さんのアニメは、どっちかというとスピノザ的テオーリアで、主人公たちがいろいろドタバタやっても、本来の関心はそこになくて、なんか諦めというか悟りというか、現象学的エポケーというのでしょうか……冷たく観察してる……みたいな覚めた感覚がいつもつきまとう。

    でも、この映画は、アメリカ製だけあってプラグマティックです。

    ライプニッツのいう、充足理由律、つまり、「ものごとは、起こるだけの理由があって起こる」というのを打ち破り、けちらかして進む。
    「過去よりも今何を選ぶか」というのは、つまりはそういうことなのでしょう。

    ということで、これは、結局「自由意志」のお話だと思った。

    カントの『純粋理性批判』では、「理性」というのがとてもふしぎなものとして出てきます。
    理性の前に「悟性」というのがあって、これは、きっちり「充足理由律」にしたがう。つまり、「過去の蓄積」にがんじがらめになって、過去を充分な理由とした結果しか訪れない。ということは、未来はほぼ百%過去によって規定されるという「決定論」になります。
    しかし、「理性」はさにあらず。
    「理性」は、過去が敷いたレールを、しばしば大幅に踏み外して、理性自身が予測もしていなかったような行動に出る。
    まさに、「今、なにを選ぶか」です。

    ハンカの社長さんは、たぶんソレを恐れていた。
    でも、「悟性」しかないロボット兵士では、機敏さを要求される「現場の判断」はできない。
    そこまで積み上げた「過去」(充足理由)から出て来る「当然の結果」の範囲でしか行動ができない。

    映画の冒頭で、少佐は、荒巻の「stop!」という命令を無視します。
    9課の連中が現場に到着するまで2分。その2分を待ったらだいじな場面を取り逃がす。
    その瞬時の判断で、少佐は現場にダイブする。
    ハンカの社長さんが求めていたのは、おそらくその「今の選択」ができる能力。
    そういう意味では、彼のモクロミは図にあたって、「今の選択」ができる兵士が誕生した。

    しかし、それは、即、「自由意志」に直結する。
    ということで、社長さんは最後に後悔する。
    少佐どころか、博士までその「人間ならではの特権」を行使しやがって……

    ということで、「ゴースト」です。
    おそらく、この映画では、「ゴースト」を、カントのいう「理性」のようにとらえている。
    過去、つまり充足理由を無視して、「今の判断」ができる存在……
    それが、「ゴースト」を持つ人間……
    そんな感じでしょうか。

    結局、「自由意志」の問題なんだなあ……
    そういう点では、論理的に破綻なく、みごとにできてます。この映画。

    でも……
    その、論理的な破綻のなさが、逆に「映画としての魅力」を弱めてしまっている面もなきにしもあらず……なのかな。
    それこそ、映画としては、「自由意志」で、押井さんやTVアニメの「過去」にしばられることなく、「やりすぎなんだよなあ」といわれるくらいやっても良かったんでは……

    桃井さんが少佐に言った言葉。
    「私の目を見るあなたのまなざしが……」
    ここ、「生の」この映画に触れた気が、少ししました。
    なるほど……
    ゴーストは、人から人に、伝わるものなのか……
    これは、押井さんにもTVアニメにもなかった、新しい視点?

    コケたから次回作はないのかもしれませんが……
    でも、この路線で「こう描く」を、もうちょっと見てみたいかな。
    スカーレット・ヨハンソンの「少佐感」は100点満点で87点くらいでした。

満足度データ

ゴースト・イン・ザ・シェル
100点
3人(2%) 
90点
12人(11%) 
80点
32人(29%) 
70点
26人(23%) 
60点
21人(19%) 
50点
9人(8%) 
40点
2人(1%) 
30点
2人(1%) 
20点
1人(0%) 
10点
1人(0%) 
0点
0人(0%) 
採点者数
109人
レビュー者数
56
満足度平均
70
レビュー者満足度平均
72
ファン
9人
観たい人
49人

 

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