ただいまの掲載件数は タイトル55966件 口コミ 1106653件 劇場 582件

映画情報のぴあ映画生活 > 作品 > ゴースト・イン・ザ・シェル > 感想・評価 > 味噌だけは日本の味

味噌だけは日本の味

50点 2017/4/18 17:01 by くりふ

ゴースト・イン・ザ・シェル

スカジョ主演と聞いた時ああ別モンと思った。で、初めて見たトレーラー…あの華麗なる突入シーン…え、何コレ♪ずんぐりころころ素子さん〜と聞こえて来そうな和み系ボディは!?森三中キャッツアイほどの衝撃はないものの、なぜスカジョ顔で日本女子体型な義体?…コレひょっとして怪作かも?…という期待が湧いたので、行きました。

…が、ハリウッド漂白された凡作でした。話の骨格がまったく『ロボコップ』じゃん。しかも誕生理由が『ロボコップ』よりずっと酷いことになっている。やっぱりというか、フランケンシュタイン・コンプレックスも混ぜているようですね。攻殻シリーズとすれば退化でしょう。

攻殻シリーズはそれなりにみてきているので、言いたいことは色々あって、そのうち幾つかを書きます。

原作漫画の素子さんは、電脳化も義体化も謳歌して、同性と電脳セックスまで楽しんでいた。これらが来たるべき一つの必然として描かれていた。彼女のアイデンティティをお悩みとして強調したのはアニメ化一作目で押井さんがやったこと。独り言が好きだしね。でも、お悩みの質は本作とは違っており、その先に言葉ばかりとはいえ、広大なネットの海があった。…が、本作のお悩みは『ロボコップ』の焼き直しに過ぎず、驚くほどネットの広がりも感じさせない狭苦しいつくり。なんかカプセルホテルで寝泊まりしているような生活感がある。

ヒロインの少佐は脳以外全身義体で、これは製品でもあるから汎用性も必要。アニメ一作目では、彼女の美しさはわかり易くマネキン人形のような美に例えられていた。だから今回のスカジョはピンと来ない。まあ、スカジョ顔に成りたがる人は多いでしょうが、体型はモデル風の方が好まれるでしょう。個人的には『イーオン・フラックス』の頃のシャーリーズ・セロンを推しますけどね。

本作の、わざわざのずんぐり体型はどうにも違和感ありますが、スカジョさんの義体演技は面白かった。何だかしっくり来ないのよねえ、という所作をしますよね。歩き方なんかとても特徴的だし。

が、彼女元来の主義主張などからみれば、本作の結末は最悪の結果とも取れます。本当にあなたのゴーストは納得したの?と聞きたくなる。「殉職」という前提があったロボコップと決定的に違うところ。古典的テーマに退化した分、結末がすごく居心地悪くなっている。

悪の設定も『ロボコップ』近似だが、ずっと子供じみてしまった。政府に食い込む巨大企業でこんなことありえるんか?急成長したベンチャー企業のバカ社長が暴走した、みたいなレベルだと思うのだが。

で、政府が一切出てこないのも悪い意味で特徴的。攻殻シリーズでは政府と公安9課の関係、その変化は毎度描かれてきたことじゃん。それが的確は別にして。本作では無政府状態(笑)だから、公安9課が具体的に何屋さんかもよくわからなくなっている。

で、その課長ビートたけしは最悪でした。私は、映画での彼は見なくなって随分になるのですが、日本語なのに、ここまで台詞をまともに言えなくなっていたのか。明らかに、英語ならすべてNGでしょう。ハリウッドによる日本ブランドへの甘えですね。これはひど過ぎる。

一方の桃井かおりさんは映画に吹き込むいい風、いい感じになっていましたが、やっぱりアメリカのカメラではパサパサに映ってしまうのが残念。もしかして清水ミチコが演じてもあまり変わらなかったかもしれない。

美術・デザインは、アップルよりサムスンという感じ。で、相変らずヘンテコニッポンは混入されていますね。墓石にでっかく「命」って彫り込む人、いるのか?(笑)

あと、攻殻過去作を連想する映像が頻発しますが、オマージュというより最早コラージュになっていて笑っちゃった。ここまで同じくせんでええやん!

…と、悪口ばかり書いてきましたが、ハリウッドの料理法にはまあ感心しました。どんな素材でもやっぱりハリウッドだわ、に変えてしまうその強靭なレシピは大したものだと思います。…アメリカ本国では本作、コケたようですけどね(苦笑)。

 

1人がこのレビューに共感したと評価しています。
ユーザー登録すると、レビューを評価できるようになります。

満足度データ

ゴースト・イン・ザ・シェル
100点
3人(3%) 
90点
12人(13%) 
80点
28人(31%) 
70点
21人(23%) 
60点
15人(16%) 
50点
7人(7%) 
40点
2人(2%) 
30点
0人(0%) 
20点
0人(0%) 
10点
1人(1%) 
0点
0人(0%) 
採点者数
89人
レビュー者数
51
満足度平均
72
レビュー者満足度平均
74
ファン
10人
観たい人
49人

 

返信を投稿

名前 ※ニックネーム可
メール ※表示されません
見だし
内容
※ネタばれ、個人・作品に対する誹謗中傷はご遠慮下さい。
※ネタばれや質問などは掲示板
オプション この作品のお知らせメールを受け取る(返信をお届けします)
レビューを初心者モードで投稿する



掲載情報の著作権は提供元企業などに帰属します。
Copyright©2017 PIA Corporation. All rights reserved.

Myページ

ログイン

はじめての方はこちらから

新規ユーザー登録
ぴあ映画生活 facebook公式ページ
ニコニコ生放送 週刊ぴあ映画生活


 

この映画のファン

  • ぱおう
  • Cagliostro24653
  • KERO
  • da-
  • アマネコ
  • Gaku
  • GOKU
  • とっぽ
  • ヤマモモ
  • みかずき

 

ユーザ登録をするとこの映画のファンに加わることができます

ぴあ Movie Special 2017 Summer ぴあ映画特別号 夏号登場! 夏の話題作の特集や最新情報がいっぱい! ご招待も大量放出!
日本が誇る“侍”の本当の姿とは?『たたら侍』特集
タツノコプロ55周年記念作品『破裏拳ポリマー』のココに注目!
映画論評・批評の新コーナー“critic”。絶妙なストーリーテリングと映像美に胸打たれるSF『メッセージ』をはじめ『たたら侍』『美しい星』等話題作続々更新中
ユーザーが選ぶ“清順映画ベスト10”投票受付中!

クチコミ満足度ランキング

初日満足度 観客動員数 DVDレンタル

満足度 投稿数 観たい ファン

「水滸伝」のことならなんでも!匿名での書き込みもOK!月刊 水滸伝