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おとぎばなし

60点 2017/8/6 22:55 by STAYGOLD

美女と野獣

大人になったエマ・ワトソンにオンナの匂いを感じた瞬間、ハリーにかけられた魔法が解けた。魔法の国から帰るとき、都会の灯を見た瞬間に我に返るネズミ耳のオーディエンスのように。

そして、時間の魔術師は残酷だ。
ファンタジーの世界の住人も、すべてを見透かされる銀幕のアップには厳しい年代へ突入したということか。顔はメイクでどうとでもなるが、煌びやかなドレスからのぞく、なかなか立派な二の腕。やはり過ぎ去った月日を隠せない。上映がはねた後の客だしの中、エマと同年代の女の子が友達と話す「エマもぎりぎりだね」的なコメントが私だけの感覚ではないと教えてくれた。

正直、まるでみんな大好き早稲田の清宮くんのように、蝶よ花よとあがめ奉るのは、如何なものか。ネズミー・マンセーは彼女の為にはならないと思う。私には、ちょっと気が強そうな彼女の瞳が、お願いだからほっといてよ、と叫んでいるように感じてならない。

※詳細は自己レス「愛をくらえ」にて。

 

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  • 愛をくらえ

    2017/8/7 2:27 by STAYGOLD

    そもそも、タモさんほどでは無いが、私もミュージカル・ムービー(MM)に馴染めない。クラッシックホールで安らかに寝息を立てる相方ほどでは無いが、私も必ず(MM)の観賞は初見時は睡魔と闘うはめになる。同じエンタメでも映画とミュージカルは、RPGと音ゲーほどに住む世界は違うはず。まだ「La La Land」の曝け出す、「うんそれ、あるある」的な生臭き人生模様のほうが鋭くこころに突き刺さる。

    ではアニメの下敷きを考えず、通常リリースの実写映画として考えた場合はどうだろうか。

    主人公のベルは、頭が良くて明るい女の子。
    だけど、ちょっと人と変わった考え方をするために、陰では村人にひそひそ話されている。でも彼女はそんな事は、まったく意に介さない。だって私は私なのだもの。みんなの視線は関係ないわ、いつか、それがわかる王子さまが私を−。おお、王道の近未来系自分ファースト・ネズミープリンセスですな。

    この素敵な女の子に恋焦がれるハンサムでうぬぼれ屋なガストンさま。ベルからは好みじゃないわと全く振り向いてもらえず、それなら親子まとめてヤッちゃえと悪だくみを考えるステレオタイプな敵役もお約束。

    そして野獣な王子さま。
    天下を取って女性議員にモテモテでちょっと驕ったアベちゃん味の王子さまは、お城で徴用して欲しいと願う見た目が麗しくない初老の女性を冷たくあしらいます。しかしそれは、姿を変えたみどりいろの魔女でした。ファーストしてもらえなかった彼女は怒り狂い、獣医学部の呪いを加計(かけ)て王子は哀れケダモノへと姿を変えられてしまったのでした。ああ、誰か助けて、アッキーナはどこですか。しかーし、それでは終わらない。彼を支えてお城を守っていた仲間、官房長官も防衛大臣も文科大臣も、アイツもコイツも、みんなみんな家具や小物に変わってしまい、大切な議事堂←違う、城は、まるで牢獄のような姿に変わってしまうのでした。必死に魔女に許しを請うケダモノ王子。しかし魔女はカイジの様に言い放ちます。「おごるよな。なんせ今自分が相手にしているのは優秀な自分とは比べたら話にならねえクズ。ゴミなんだから。おごるよな、優秀だから。ここまでクズを寄せつけずに勝ち続けてきたんだから。その優秀ゆえのおごりを討ったんだよ。このみっともねえ奴隷が−!」 ん、どこかで聞いたような話だな。いかん、脱線した。

    “バラ”というギミックを、そこかしこに絡めながら物語は進みます。
    森に迷い込み囚われの身になった父親と再会したベル。私が身代わりになったげるとばかりに、牢を出る事を渋る父親を思いっきり突き飛ばして自ら牢へ入りドヤ顔。お父様、けっこう痛そう。そんなベルの姿に、天下を取る前の正義感あふれる若いころを思い出し感じ入るケダモノ王子。そんな王子のかたくななこころを、ベルはやさしくやわらかく溶かしてゆきます。たまに、したり顔で論破しますが。そして二人きりの舞踏会。楽しげに舞い踊るベルとケダモノ王子。一発目のピークがやってきました。が−。どこか鳥瞰してモノガタリを眺めている私。まるで観察者のようです。うう、入りこめない。

    この作品通してのテーマが、「自立して自ら行動する活発な女性の姿」であり「表面的な姿に捉われず物事の本質を見つめ続けること」なのは解りました。

    ただ、私は本作のシナリオが、かなり強引な形で纏められている所がどうしても気になりました。まさか、推敲しなかったのだろうか、と感じるほどに。親父の代わって無理やり身代わりになる強引さや唐突に出てくる魔法の本や魔法の手鏡の存在。あちこちに強引で粗いシーンが混ざります。たしかに、不都合があれば歌えばいいという伝家の宝刀がありますが、その点でも「La La Land」の方がモノガタリと歌のつなぎの完成度は高かったかな〜。なぜ、こうなったかがキチンと伝わるし。

    映画を楽しむ側にもベルの様な「客観的で常識捉われず物事の本質を見つめる」眼が大切。何か本作を包み込む、これは良いに決まっているだろう、貴方解らないの?的な【見えない大きな流れ】が怖い。そう、ガストンに扇動されて群れを成し徒党を組み城に向かう猛りきった村人たちの姿を見る様だと感じた次第なのでした。

    ※2017/04/21 TOHOシネマズ渋谷 SCREEN3にて。

満足度データ

美女と野獣
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55人(28%) 
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採点者数
194人
レビュー者数
79
満足度平均
84
レビュー者満足度平均
87
ファン
35人
観たい人
165人

 

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