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沖縄知らないと判らない

60点 2009/12/7 5:28 by 未登録ユーザ う〜ん

涙そうそう

リアリティがないとか、あんな家はありえないとか、色々と散々な評価が書かれていますが、沖縄と内地を一緒くたに考えて批評しても意味がないコメントになってしまいます。こういう映画の場合。沖縄には実際にああいう住居は普通にありますし、人の死についても、内地の世界よりもずっと身近にあって、内地の人間の不感症に比べて、ウチナンチュはずっと、死についての痛ましい感受性を持っています。あと、昼間の肉体労働で20万とか書かれている方もおられますが、沖縄での賃金の実態を知らなさすぎます。20万なんて貰えるわけないでしょう。死ぬほど肉体労働して10万いくかどうかというのが実情です。
つまり、この映画のスタッフがテーマとして描いているのは、明らかに、そういう沖縄で働いて生きて生活していくことの過酷さというものを背景にして、妹のために生きるなかで、最終的に「死」というものに集約されてしまう、沖縄での生のやりきれなさや明るい太陽の裏側にある悲しみといったものです。
つまり、沖縄の現実といったことに不感症であるか無関心であるか無頓着であるかといった鑑賞者には、この映画は「爆笑」の対象でしかありません。
見る側も、どんな作品を読み解くにしても、少しは勉強しないと、ここでレビューを書き散らしているだけでは、ただの無知を晒して終わってしまいます。
作り手の側にも、予備知識のない鑑賞者に対する工夫は必要ですが、ここのレビューで指摘されているレベルの事柄に関しては、あまり説明的な作りをする必要はないと思います。
但し、脚本を書かれた吉田さんをはじめ、スタッフは、かなり沖縄について勉強されたと思いますが、ストーリー作りにおいて、これは沖縄では有り得なくないかなと違和感を感じた点がありました。
一つは船越さんが演じてる、詐欺師的な人物。もう一つは、カオルの父親役の人物像です。
これは、沖縄を舞台としたストーリー作りとして果たして有りなんだろうかと、少し考え込んでしまいました。
ああいう人物が皆無とはいいませんが、私の知る範囲では、かなりのレアケース。少なくとも、「沖縄的」ではありません。あえて、ああいう異種を狙って登場させているようにも見えず、東京や大阪を舞台にするならともかく、あくまでも沖縄にこだわるのであれば、あの部分のストーリー作りには、少し違和感がありました。
その他、細かい点で、作り手の勉強不足を感じることがありました。
まあ、しかし、ナイチャーの作った沖縄風映画としては、かなり頑張ったのではないでしょうか。
そもそもベースになっている「涙そうそう」の作詞をした森山良子さん自体が沖縄音痴な方なので、出発点からして、この映画は違和や矛盾を抱え込まざるを得ないわけですが。
まあ、ポップで軽い沖縄風映画としては、こんなもので良い出来の部類だと思います。
他にどれとは敢えて名指しませんが、もっと酷い沖縄舞台のドラマや映画を見せ続けられた私にはある意味感動的ですらありました。
役者評としては、妻夫木君よく頑張りました。長澤さん、いまいちウチナンチュに成り切れませんでしたね。役者魂発揮出来てません。まわりのスタッフも簡単にOK出してんじゃねーのかなーと思ってしまいます。平良さんは別格ですが、「戦争」云々のセリフで興醒めしたという方は、沖縄戦や平良さんの戦争の語り部としての役者的個性について勉強されたほうが良いと思います。
但し、いずれにしても尺が短すぎたかな?
平良がカオルにラストのところで語る沖縄の死生観も、あれは沖縄のものではなく、むしろ内地のもので、あれでは折角海の彼方を眺めながらの場面なのに、それが無意味になってしまっています。
あそこは離島という設定なのでニライカナイとは南の方では言いませんが、ニライカナイという言葉を使っても良かったのではないでしょうか?そうしたら、その前の船に乗っての葬送のカットとも響き合って、もっとシーン全体が巧く有機的に構成されてきます。
全体にシークエンスに対する配慮というか工夫が感じられませんでした。
映画の生命線とも言える部分なので、もうちょっとそこは考えて作って欲しかったです。

 

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満足度データ

涙そうそう
100点
32人(8%) 
90点
28人(7%) 
80点
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22人(5%) 
20点
16人(4%) 
10点
9人(2%) 
0点
13人(3%) 
採点者数
383人
レビュー者数
118
満足度平均
60
レビュー者満足度平均
64
ファン
8人
観たい人
123人

 

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