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コピペ040

80点 2013/6/9 15:32 by アキラ

百年の時計

私は"アート"という言葉が嫌いです。あまりに定義が広過ぎて"愛"と同じでご都合主義的に利用されるから。理解できない事を無責任にそう呼んでしまう連中がクソもミソも一緒にしてしまう。自己満足の絵を描きながら"アート"をデッサン力がない事の言い訳にする奴すらいる。下手は下手でしかない。芸でも術でもない。ただの下手でも分かりはしないからという発想でクソをミソにすり替える連中すらいる。米国のモダンアートの代表的存在アンディウォーホルは有名になる為に有名な物を描くという発想でキャンベルスープやモンローを描いて有名になった。大して絵が上手かった訳でもない。米国モダンアートにはデッサンができるかどうかすら怪しい芸術家気取りの勘違い野郎がゴロゴロしている。やった者勝ちの時代に魑魅魍魎が蛆のように大量に湧き、その流れが今でも勘違い野郎を生み続ける。それに比べれば商業第一線の娯楽の方がよほど芸術家と呼べる連中が集まっています。芸術だろうが娯楽だろうが創作や表現が目指している処は同じ。娯楽は客に媚びる事で、芸術は自分を正直に客にぶつける事で、人の心を動かそうとしている。笑わせたり泣かせたり怖がらせたり怒らせたり興奮させたり。それが果たせないなら存在価値がない。かつて前衛だったモダンアートって奴は既にメッキが剥がれほとんどが一般的に小難しい理屈として無視される存在。そんなものを芸術とは呼べない。だが嘘から生まれた誠という事もある。騙し続ける事と騙され続ける事でも人の心が動く事もあるのだ。この映画に描かれたアーチストも時代の熱気で偽りのアートが蔓延った時代を生きながらも人の心を動かす作品に辿り着きます。

金子作品が芸術か娯楽かと聞かれれば当然娯楽。私の世代にとってはファンタジーをドラマとして大人も楽しめるレベルに作っている監督という印象であると同時に、芝居のできないアイドルを使う事も多く品質が低いハズレも少なくないB級監督という印象も拭えない。前作『メサイヤ』も下手な芝居にうんざりさせられたのを覚えていたので、あまり今回は期待していなかった。それでも時々『ばかのも』(酒におぼれた男と片腕を失った女のありきなりなデカタンスを、男を木に縛り付けてフェラの途中で放置するというポルノ的なエグい表現で捻じ込まれた)みたいにインパクトがある文芸モノを撮るから、チェックし続けています。そんな甲斐あってか今回は久しぶりにホームラン。

ワンカット内で交わる現在と過去。赤旗を持ち列車に乗り込むコミュニスト。主人公の後ろでゆっくり立ち上がる人々。クライマックスでトラックアップするシンメトリーな構図。「全ては許されている」これらの表現にはどうしても惜しくも昨年亡くなったテオアンゲロプロスの傑作『永遠と一日』を連想してしまいます。最期を迎えた人間の孤独。遠い過去からの呼びかけ。時の魔法の中をさまようように生きる。それが作品へと昇華される。今回も金子作品らしく80年代的な青臭さを感じる安っぽいカット構成で始まってはいたが、その中に所々キラッと光るショットがあって、それらがどれもアンゲロプロスを連想させてしまうのだ。どうやら意図的に模倣したようだ。時間と記憶をテーマに作り続けてるモダンアーチストの物語に最適な表現方法に思えます。彼の作品を通して過去と向き合う事で再び未来へと歩み出そうとする人々のドラマに心打たれます。作品が受け手の心を救う。そんな作品が作れるこの主人公は羨ましい。芸術でも娯楽でもいいから、これ程に人の心を動かしたいものだ。

 

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満足度データ

百年の時計
100点
2人(12%) 
90点
6人(37%) 
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採点者数
16人
レビュー者数
7
満足度平均
81
レビュー者満足度平均
80
ファン
3人
観たい人
15人

 


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