“実話”であることの意味
2006/11/6 23:58
by
てぶたん
7яаナニω ぉм○ち3カゝ⊃ナ=〒゛ちゅ∋☆彡
彡ωナょカ`゛ωハ〃⊃〒маち+=йё。。・゜゜・:..:
うん、楽しかったですよ。ただ、僕にとっては、なんとも言えない違和感が残りますね。この作品が「実話」の映画化、少なくとも「実話」をモチーフにしていることは紛れもない事実であって、でもそこのところになぜか引っかかっちゃうカンジがあるんですよね。
まず、パクリがどうかには僕は言及しないけど、確かにいろんな映画に似ている。『プリティ・リーグ』はもちろんのこと、『ブラス!』にも似ているし、『リトル・ダンサー』にもソックリと言っていいシーンがある。はたしてパクリなのか、オマージュなのか、それに関しては僕は何も言わない。どうでもいいことだけど、僕個人は僕自身が創作する物語においては、他の小説や映画や芝居に似ることを懸命に回避している。もっとも僕自身の不勉強や不注意のために、偶然もしくはうっかり似てしまったことは一度や二度ではない。だけど、僕なりにはその部分にはかなりの力を注いでいる。僕は僕だけの物語(もちろん、そんなものは単なる“幻想”に過ぎないかもしれないけれど)に徹底してこだわりたい、とは思っている。ただ、僕はそのことを、僕以外の何人(なにびと)にも求めない。もちろん、僕が正しいのではない。ただ僕の安っぽいプライドだけが、僕自身にそれを強いているだけであって、『フラガール』のオリジナリティーについて僕はいっさい言及しない。僕ごときが何を語ろうと、語るまいと、この映画の価値は10年か20年の歳月、時間が答えを出してくれるだろう(もちろん、時間の経過を超越することのできる映画こそが価値のある映画だ、という意味ではない。「同時代性」としての価値はそれ以上に意味がある。たとえ20年後には忘れ去られてしまう作品であっても)。
僕が最も引っかかった点はパクリかどうかではなく、この映画が“実話”であることの意味だ。2006年10月13日にこの板で、理屈屋さんが「この物語には“光と影”の“影”の部分がほとんど描かれていない。それゆえに平板なものになってしまった」という論旨のレビューを書かれていらっしゃるが(理屈屋さん、勝手に引用した上に、勝手にまとめちゃって申し訳ございません。「このクソガキが!オレはそんなアホなこと言ってねえぞぉ(○`ε´○)プンプン!!」の折にはご反論くださいませ。でも、僕は理屈屋さんの単なる“否定・批判”ではなく、“愛”のある“辛口レビュー”感動させていただきました)、僕もまさしくその通りだと思う。
なぜ、常磐炭鉱なのか。なぜ、昭和40年なのか。その必然性が弱い。改めて言うまでもなく、実際のフラガールやその家族、周囲の人々には、一人一人にその人だけの固有の物語があるわけで、その“唯一の”苦悩、挫折、畏れ、勇気、決意云々の情感の機微を、この映画はきっちりと描くべきではなかったか。固有性、唯一性なんてものはない、すべてが“語り尽くされた”物語の「再生産」に過ぎない(今さら言うことじゃないけどネ)。だとしても、ストーリー・テラーたる者は、“唯一”の物語を目指して“格闘”し続けなければならないのではないだろうか。たとえ果てしなく深い、デジャヴュの“霧”に纏わりつかれても。だったら、ドキュメンタリーでいいんでないの?いや、それは違う。僕は架空の物語に、純粋な絵空事に、ドキュメンタリー以上の“愛”や“正義”、“憎しみ”や“怒り”、“絶望”や“孤独”、“歓び”や“憧れ”……、そうした人間の“想い”を描出することができると信じている。
そういった意味ではこの映画は“実話”を超えることができなかったと思う。ベタだからワルイのではない。ベタの中に、“唯一の”物語を描き出すことは可能だ。他の何物にも代えることのできない、フラガールだけの物語、そこまで行ってほしかった。“換骨奪胎”まで持ってってほしかった。昭和40年の、常磐炭鉱の、「常磐ハワイアンセンター」の話じゃなくても、同じような味わいで、同じようなレベルの、同じような種類の感動を提示する映画を“生産”することは十分に可能なわけで、それは厳しく言えば、映画のモデルになった皆さんへの“敬意”が足りない、とも言えはしないだろうか。この種の、大まかな設定だけは実話に基づいた「感動作」が今後、大量生産されていくとするならば、僕は製作側の傲慢さとともに、大きな危惧を感じずにはいられない。
なんてことを、へべれけに酔っ払ったはずみで、書きなぐってしまいましたけど、僕は実は何を隠そう、この映画をかなり気に入っていて、実は映画館でもう7回観ちゃいましたよ♪ とにかく、“いわき弁”がイイ。これが標準語だったら、ここまで胸に沁みなかったでしょう。それと、蒼井優ちゅわんがやはり素晴らしかった。彼女以外のみんなも輝いていたし、「人間の顔というものは、たとえ美男美女じゃなくても、そして老若男女を問わず、みな美しいんだ」という撮り方(僕自身がそう思うかどうかは別として、そういう“絵”)に大成功してると思う。少数の例外はあるとしても、押しなべて邦画はこの点ではウマクなくて(日本人の顔が美しくないのか、いや、そうではないと僕は信じたい)、珍しくこの映画は、クローズ・アップがいい、みんないい顔をしてるな、と思わせてもらいました。
というわけで、あしたか、あさって、『フラガール』の8回目を観に行っちゃおうっと(=^∇^)ノ”
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