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夕凪の街 桜の国 [DVD]

『夕凪の街 桜の国 [DVD]』を価格比較。★★★★(79点)『夕凪の街 桜の国』に対するみんなのクチコミ情報などもあります。

夕凪の街 桜の国 [DVD]
79点
監督 佐々部清
出演 田中麗奈,藤村志保,伊崎充則,麻生久美子,堺正章
発売日 2008年3月28日
定価 4,935円(税込)

 

価格比較

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amazon.co.jpによる解説

広島に原爆が投下されてから13年後、原爆で父と妹を失った皆美は母とふたり暮らし。被爆者の彼女は恋愛も結婚もあきらめていたが、会社の同僚である打越から告白をされる。とまどう彼女を打越はやさしく包み込むが…。それから半世紀後、親戚へ養子に出されていた皆美の弟の旭は中年になっていた。彼は家族に黙って広島へと旅立つ。父親の謎の行動を心配した 娘の七波は、父のあとをこっそりつけていく。そして広島で彼女はいままで語られなかった自分の家族のことを知ることになる。
こうの史代の同名名作漫画を『半落ち』の佐々部清監督が映画化。原作漫画の世界を大切に慈しみながら描きつつも、『桜の国』の七波のエピソードに回想シーンを折り込むなど独自の演出法で、原爆がひとつの家庭に起こした悲劇を綴っていく。前半の皆美の悲しい運命には胸がつめつけられ涙が止まらないほどだが(麻生久美子好演)、その感動を受けて展開していく後半の七波の物語は、演じる田中麗奈のサッパリとした個性が際立つ。何も知らなかった彼女が父と母の出会いを知り、封印していた母親の死の真実を知る。七波の心の旅が、そのまま観客の『夕凪の街 桜の国』の旅となり、感動がじんわりと心にしみこんでいく。戦争、原爆、核というと堅いが、それを自然に考えさせられる、こんな悲劇を繰り返してはいけないと切実に思わせる傑作だ。 (斎藤香)

商品詳細情報

販売元 東北新社
発売日 2008年3月28日
リージョン 2
ディスク枚数 2
形式 DVD


ぴあ映画生活ユーザーによる「夕凪の街 桜の国」のレビュー

  • 100点 戦争が終わっても…

    2008-01-04  by taiyaki

    『夕凪の街 桜の国』は,原爆を投下された広島の町の過去と現在を背景に,親子愛,兄弟愛,男女の恋愛を悲しくも美しく描き出した映画です。

    『夕凪の街』と『桜の国』というふたつのお話を通して,皆実(麻生久美子)と七波(田中麗奈)という二人の女性が,50年という歳月を超えて様々な愛を語り合っているように感じました。決して,ヒロシマは過去の話ではないのですね。

    二人をつなぐ髪留め。七波の母親の京花(栗田麗)が皆実のおとうと旭(伊崎充則)から皆実の髪留めを受け取るシーンでは思わず泣けてきました。髪留めが皆実の思いを現在へとつなぐバトンのような役割をしていました。
    良い映画では小物が登場人物の心情を表す手段として象徴的に使われていることが多いですが,この映画ではこの髪留めが効果的に使われていました。
                
    『夕凪の街 桜の国』は,戦争そのものの残酷さだけでなく,その後に続くたくさんの苦しみや悲しみを私たちに静かに教えてくれる作品です。
    多くの方に観てもらいたい。そして,あのような悲劇を二度と繰り返さないためにも,日本人が本気になって平和について考えるきっかけになってくれれば良いと思います。

    この映画は,こうの史代さんの原作をほぼ忠実に映画化しています。心に残る言葉の数々も原作の中にあります。これだけの内容をわずか100ページ足らずの漫画の中に込めるとはすごいことだと思いました。ぜひ原作も読んでみてください。

  • 100点 生きとってくれて ありがとうな

    2008-08-15  by 出木杉のびた

    劇場で観た時は、現代パートが少し弱い気がしていた。しかし、終戦の日に想いも新たに見直したら、現代パートからも堪え切れないほどの感情がひしひしと伝わってきて、涙を溢れさせずにはいられなかった。

    「夕凪の街」は原作にほとんど忠実なので、これは映画というより原作が素晴らしいのだと思っていた。そして、見事に皆実を演じ切った麻生久美子の演技が素晴らしいのだと思っていた。そうであることに間違いはないのだが、その演出にも細やかな心使いを発見できて、この映画としての僕の評価もまた高くなった。やはり良い映画は何度でも見直さなければその本当の価値は分かったとは言えないだろう。

    例えば、いつも皆実が手を合わせるお祈りをする場所の側に打越がいて、ここで手を打ったら、彼に気づかれてしまう。恥ずかしい。でも、彼に気づいて欲しい。そんな微妙な乙女心の表現は、麻生のさり気ない名演と共に、うまく伝えられている。また、会社で写真をみんなで撮るときの、同僚が何気なく皆実を打越の隣に近づけたりするシーンもいい。この時の麻生の嬉しさ気恥ずかしさを混同させたような、驚いた表情が絶品だ。この写真は絶対また出てくるはずだと思っていたら、狙い通りに登場して、僕はまた、涙を流すことになる。

    原作に忠実な部分だが、やはりセリフが衝撃的だ。

    「嬉しい?
     原爆を落とした人はわたしを見て
     やった!またひとり殺せた
     とちゃんと思うてくれとる?」

    これほど皮肉の利いた、原爆に対する抗議文は初めて目にした。

    皆実のキャラクターがまたいじらしい。
    被災しても自分だけが生き残ってしまったことに、負い目を感じてしまい、自分は幸せになってはいけないと感じている。近くの草を料理して食べたり、靴が減るからと裸足で歩く彼女。そんな慎ましい彼女にこそ、幸福が訪れてほしいと観客は願う。しかし…。

    「生きとってくれてありがとうな」
    打越の抑えきれない愛情が一杯こもった、名セリフだった。

    自分が選んで打越から貰った、金魚の刺繍の入ったハンカチ。映画では皆実の家でも金魚を飼わせ、働き者ののアリの姿も画面に映す。最近、生命を問う映画にはやけにアリが出てくる。この辺はもう定番だ。小さな生命でも、懸命に生きようとしている。

    話は現代へと移る。当初僕は現代パートはいらないのでは、とさえ思っていたが、原爆の影響が孫子の代まで続いているというメッセージのためには、やはり必要だった。この現代パートで描かれた皆実の弟・旭の過去を巡る旅に同行してしまった娘・七波が、自分の両親との出会いに想いを馳せるシーンがいい。生まれる前の自分が、両親のお互いを求める姿に感情移入して、自分はこの親を選んで生まれてきたのだと実感する。
    原爆被害にあった母親と、それを承知で結婚した父親。この原爆よりも強い愛情に導かれた二人を、自分の誇れる両親だと、娘が確信できたシーンだ。原爆も戦争も、我々国民には望みもしない、降って湧いた災害みたいなものだが、それもまた、人の手によって起こされたもの。

    原爆は落ちたのではない、落とされたのだ、という強いメッセージと共に、それさえも乗り越えようとする人間の心の再生能力、強い愛情を描いたこの映画に、敬意を表する。

    そして、そう、子供は親を選べないというのはウソだ。子供は親を選んで生まれてくるのだ。

  • 90点 父の青春

    2008-06-30  by ペンギン

    予告編と前評判でかなり良い映画だと期待してはいましたが、この監督の「出口のない海」がもう一つだったのでどうだろうかという疑問もありました。
    田中麗奈目当てに観ようと思っていましたが、近所の劇場で舞台挨拶があった日、どうしてもはずせない用事が出来て行けなかったのが悔しくてとうとう劇場公開を見逃してしまっていました。
    そしてDVDで観たわけですが、つまらないことに拘って観に行かなかったことを後悔。素晴らしい映画でした。
    しかも絶対大きなスクリーンで観た方が良い。懐かしい、切ない時代の日本と、桜並木が圧倒的です。
    いつも思うけど、紅葉と桜吹雪は大スクリーンで観るべきモチーフですね。

    原作の持ち味なのか、お話が実にしっかりしている。
    普通なら後半のお話をメインに、前半部分は断片的に回想として挿入してサスペンスと謎解きで見せてゆくというのがこういうドラマのセオリーなんでしょうが、その謎の部分を独立させて一本の映画にし、それを「前半で」先に見せておくという逆転の構造になっています。
    これによって重点はミステリーや謎解きに置かれず、ある家族の運命を見せる大河ドラマになり、観客は主人公と共に謎を解いてゆくのではなく、主人公が徐々に真実に近づいてゆくのを見守る立場に置かれます。そして時間軸に沿った主人公の心の変化に感動させられるのです。

    祖父母や両親というのは実に奇妙な存在です。
    初めて接した時から彼らは「おばあちゃん」であり、「おとうちゃん」「おかあちゃん」であって、その役割の人として「私」の周りに存在します。
    どんな人間にも少年少女の時代があり、青年になり悩んだり笑ったり泣いたりして大人になって行くわけですが子供にとって祖母や両親は生まれつき祖母であり両親であるわけで、どうしても一個の人間としてみられないところがあります。
    親である前に男であり女であり一人の人間なのですが、理屈では判っていても実感として両親の少年少女時代など想像しにくいわけです。あのおばあちゃんに可憐な少女時代があったことも。
    他人なら比較的たやすく想像できるのですが、不思議です。それほど肉親というのは特殊な存在なのです。
    今年祖母を亡くし、両親が高齢になっているという個人的な理由も大きいですが、この主人公のように父親の青春を追体験することは何と素敵なことかと、テーマである「被爆者」を越えてその部分にひどく感動しました。

    その父親を堺正章が終始無言の演技で見事に演じています。
    想い出の木の下で、姉のかつての恋人と再会するシーンなど、実際のドキュメンタリーを観ているようで涙が溢れました。
    そして終盤「いつものお父さん」として現実に戻るところも実に見事です。
    麻生久美子という女優はどちらかというと苦手で大して興味もなく、私は田中麗奈が目当てだったのですが、本作で思いを改めました。
    麻生久美子、実に素晴らしかった。間違いなくこの映画は彼女で成り立っているでしょう。意外と演技派だったんですね。
    それと後編の回想シーンから登場する主人公の母親の存在。彼女が過去と現在を繋ぐ大切なキーパーソンです。少女時代も大人になってからも魅力的でした。
    そう思ってみればこれは三代にわたる女性映画なのかもしれません。
    あの髪飾りは主人公の友達に譲るべきなのでしょうね。
    意外と一番テーマに沿っているのがこの友人で、本筋ではなく傍流で恋人のルーツをたどりながら原爆の悲惨さを追体験してゆきます。短いシークエンスですが重要です。こういう見せ方が素敵ですね。

    ただひとつ、これはこの作品の核になる部分かもしれませんが、被爆者とそうでないものとの、これは決定的なメンタリティーの違いなのでしょうが、原爆投下をした加害者たちへの呪詛の言葉、「『また一人殺せた』と喜んでるかなあ?」と言う部分には未だ違和感があります。
    あのシーンが一番心に残るシーンだっただけに引っかかりました。
    「原爆は落ちたんじゃなくて落とされたんよ」というのは全くその通りだと思いますし、どういう理由があろうと核爆弾の使用が許されるはずもないのは当然ですが戦後の我々は「戦略としての原爆投下」という視点を持っているため「殺して喜ぶという事じゃないでしょう」と思ってしまいます。
    当時、被爆された人たちはそういう風に思っていたんでしょうかねえ?
    あれほどの現実の前ではやはり言葉がありません。

  • 100点 心に迫る秀作

    2008-03-25  by バグース

    15年前亡くなった母は被爆者でした。そして私も体内被曝しました。おそらく一番若い被爆者の一人でしょう。
    今までこう云った映画は観る気がしないので避けていましたが、あまりに評判が良いので探して遅まきながら観てきました。

    演技は誇張された面も少々あるが皆好演で母親役の藤村志保が光る。映像・音楽も美しくコミカルな場面もあり、3世代を描いた愛と悲しみのストーリーも良く出来ていて、まるで自分の事の様に思える場面もあり、特に母親が息子の結婚に反対する言葉に切実感がありました。(映画の様なロマンチックな事はありませんでしたが、就職し結婚年齢になった時、自分の嫁さんになる人は広島か長崎の人以外は無理だと真剣に悩んだ時期があった事を思い出します)

    子供の幸せを願う心情が良く表現されており、今年一番の感動作でした。




  • 90点 だから・・話は終わらない...。

    2008-09-07  by エスプリ

    被爆した女性の愛と苦悩を描いた「夕凪の街」という過去。。
          まだ話は終わらないと・・
    夕凪の街の主人公の姪が家族のルーツを見つめ直す姿を描いた「桜の国」という現代の物語へと繋がります。。

    直接的に悲惨なシーンを出さずに、登場人物のせりふの中やその表情やしぐさから十分に汲み取ることができる、そんな映画です。

    平和を願い過去にあったことも忘れず、、
    そして今があるってことも思いながら生きていきたいです。。

  • 90点 知らなかった原爆の事実

    2007-09-02  by りんぼ

    反戦映画というのはよく見せられた気がするが、映画の出来以上にテーマが重要視されることもよくある。そういう作品は教訓を得ても、心情の理解には至らないことがある。同様に原爆を反対することを頭では理解することと、自分自身が共感するのでは差があって、実際、自分は被爆者の心情を深くは理解していなかった。事実、私はこの映画はちょっと敬遠しているところがあった。どうせ反戦ものとして評価が高いのだろう、くらいに考えていた。
    しかし、この映画を見てちょっと自分の見方が変化したように思える。簡単に言うと実感ということになる。それほどにこの映画は我々に近い視線で原爆のことを語っているのだ。登場人物のあまりに深い悲しみや苦しみを見ると、平和を願う気持ちがどういうものなのかを教えられるのではなく、それを自分のことのように実感するのだ。それが私には衝撃だった。

    原爆の恐ろしさというのは歴史の教科書で何度も見ているし、体験談も何度も聞いたことがある。それでも、どこか自分とは違う世界の話のような気がしていたのは事実だ。しかし、主人公皆実のエピソードは真に迫る辛さがある。原爆の恐ろしさが爆発の後も放射能汚染という形で被爆者を苦しめていく。そのことが人生においても大きな枷である点も痛ましい。身体的にもそうだが、自分が生きていていいのか? と思うほどの深い心の傷は簡単に癒せない。それは自分一人では不可能なのではないだろうか? その心の穴が埋められるのは言葉にすると陳腐なのだが、やはり「愛」をおいて他に無いと思える。告白のシーンに感動するのは単に恋愛の問題だけではなく、自分の存在を肯定出来たからでもある。

    もう一人の主人公七波は実に良かった。口調や性格が正に今の我々で同じ立場に立つことが出来る。
    彼女が話を牽引することはこの映画に大きな意味がある。彼女の役どころは時代の継承ということになる。彼女は無意識のうちに受け継いだものを知ることになり、それが自分たちにとってどれほどの意味があるのかを理解することとなる。彼女の立場とはつまり我々と同じなのだ。そこに彼女が主役である意味がある。
    彼女は決して教え込まれることで事実を知るわけではない。寧ろ祖母も母もそのことを積極的に教えたりはしない。実際にも原爆の体験は語るのも辛いことばかりだろう。
    しかし、この出来事は極めて我々と密接なところに関係している。我々はそのことにただ気付かないだけなのだ。過去の出来事を風化させないということの意味は、単に忘れないということではなく、何より自分が実感し、その時の人々に共感することにある。そんな風に思えた。

  • 50点 申し訳ないですが・・・

    2007-08-11  by 星空のマリオネット

    この映画を低く評価するのは少し勇気がいるというか、申し訳ないというか、そういう迷いもあります。
    原爆体験を風化させてはいけないという使命を帯びたこの映画。世代を超えてどこまでも追いかけてくる原爆の恐怖と悲しみを切々と、また飄々と訴えかける涙を誘うドラマです。

    空席の目立つ金曜夜の映画館。
    始まったころはイビキの音が気になったのですが、途中から鼻をすする音があちこちで聞こえるようになり、映画が終ったあと、原作の存在を映画館のもぎり係りの人に尋ねるお客さんの姿まで見ました。それだけ感動させてくれる映画なんだと思います。

    しかし、映画そのものの出来は50点にも届かないレベルではないでしょうか。テレビの2時間ドラマ並み、というのは不適切な表現かもしれませんが・・・そんな感じです。
    観る前から懸念の方が大きかったのですが、予想以上に安直なつくりの映画で、驚きました。

    先日、トップランナーという番組に本作の佐々部清監督が出演していました。映画監督というものに対し固定観念を持ってはいないつもりですが、佐々部監督は、それにしても監督という雰囲気が全くしない、快活で多弁な良い兄貴のような人です。また、短期間で映画が撮れる監督としても有名なんだというようなことを、ご本人が述べられていましたが、本作を観て、さもありなんと思ってしまいました。

    映画に対して何を求めるかは人それぞれですが、映画が自分にとって大切なものだけに、物語の筋を手垢のついた表現で辿るだけの通り一遍の演出には、ガッカリさせられてしまいました。
    また、本作の場合は漫画が原作であることも悪い方に現れてしまっていると思います。俳優の立ち振る舞いや表情や台詞にいかにも漫画そのものといった場面がいくつもありますが、その表現ぶりが中途半端だし安易にも感じました。
    音楽の使い方も昔の通俗的なメロドラマのようで、陳腐と言わざるを得ません。

    制作費も大きくはなく、撮影期間も短かったのではないかと想像されますが、原爆という重いテーマを扱っているだけに残念です。
    原爆をテーマとした映画には、今村昌平監督の「黒い雨」や、個人的には余り好きではないですが黒木和雄監督の「父と暮せば」等優れた作品があります。
    「夕凪の街 桜の国」は、それらの映画と共通するテーマを持っていますが、さらに今でもその深い傷に苦しむ人がいるということを、身近に描いている貴重な作品です。
    それだけに、せめてもっと丁寧に描いて欲しかったなあと思います。

  • 80点 物静かな語り口の中に感じるもの

    2007-09-15  by しゃんと同盟07

    二人の女性(叔母と姪)の二つの時代にまたがる
    負の遺産(原爆投下による原爆症)と
    引き継がれていく形見の髪とめを通して
    改めて反戦の思いを強く持った。
    繰り返される「長生きしいや。忘れんとってね。」
    胸に刺さる言葉だ。皆美のせりふは今まで観てきた
    反戦映画とは切り口が違っていると思った。
    「やったー!やっとまた一人殺せた。13年もかかったけど
    殺したかった人はちゃんと、うちらのこと忘れないで
    喜んでくれてるやろか。」
    なんという痛烈な風刺のきいたせりふだろう。
    何世代にも渡って続く原爆の恐怖とそれに対する差別意識。
    涙が知らぬ間に流れた。犠牲になった人たちはさぞや
    悔しかっただろうに。しかし、生き残った人たちも
    またそれ以上の苦しみを強いられるのだ。
    「忘れんといてね。」物静かに皆美が言う。
     投下されたことも、
     それによって若くして死んでいった人たちのことも、
     すべて、忘れないでね。
     投下した人たちも、忘れないでね。

    私たちにはこの悲劇を、戦争経験の有無に関係なく
    いや、むしろないからこそ、後世に伝えていく義務が
    あると思う。
    時折観られる若い役者の稚拙な演技や演出もカバーして
    余りある作品で、世界中の人々に一人でも多く、観てもらい
    たいと思った。

  • 90点 皆さんの繰り返しになるとおもいますが

    2008-08-29  by 夕暮れ色

    原爆投下直後に、みどりが皆実に言った「長生きしいな」という言葉、そして、その十三年後に皆実はみどりに言われた同じ言葉を旭と打越に。二人の「長生きしいな」という言葉に含まれる様々な思いに涙がでました。そして、七海が自分の生まれた町に戻りそこで言った、この町が昔より小さく感じたのは桜が大きくなったからだったんだという言葉は、この映画の題名でもある桜の国と呼ばれる日本に当てはめているのではないかと思います。佐々部監督が言うようにこの映画の原作は漫画である以前に文学であるという言葉には納得です

  • 80点 麻生久美子さんの演技が素晴らしい

    2010-05-30  by しゅうや

    「時効警察のはっちゃけ麻生久美子」のイメージしか持たずに、本作を見に行ったので、最初は少々違和感を感じました。

    でも、シーンが進むにつれ「被爆者という被害者なのに、生き残ったことに罪の意識を抱く女性」という複雑な役を見事に演じているのを見て、すごいと思いました。

    クライマックスシーンでは、思わず涙しました。同じく場内はすすり泣きの声が止まらない状態。
    それほど、麻生さんは素晴らしい演技を見せてくれました。

    2部構成映画なのですが、後半の田中麗奈主演の方は、いまいち。特に、友人役の中越典子と広島へ行った辺りは、観光旅行を楽しんでるようなシーンもあり「そんな話より、本筋を追え」と思いました。

    わざわざ二部構成に分けることなく、両方を上手く織り交ぜることで、よりよい作品になったのではないか、と感じました。

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