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『ザ・スクエア 思いやりの聖域』の映画論評・批評


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良識や建前を粉砕するおかしくも毒気たっぷりの
カンヌ・パルムドール作

written by:佐藤久理子
(2018/04/27更新)

ジャンル 人間ドラマ
原題 THE SQUARE
製作年/国 2017年/スウェーデン=独=仏=デンマーク
配給 トランスフォーマー
ヘッド館 ヒューマントラストシネマ有楽町
時間 151
公開日
監督

 


『ザ・スクエア 思いやりの聖域』


憎らしいほどに面白過ぎる。否、単純に面白いと言ってしまうのもためらわれるぐらい、この作品には意地悪な皮肉や批評精神が潜んでいるのだが、それでもどうにも笑いが堪えきれない瞬間と、笑った後で引きつる瞬間が交差する。宣伝コピーは“観る者すべての心が試される”だが、なるほど、観る側の立場や性格、はたまたその日の気分によっても反応が変わるに違いない。本作に最高賞を与えた昨年のカンヌ映画祭の審査員たちは、勇気があると思わずにいられない。

主人公のクリスティアンは、現代美術館の有名キュレーター。鼻持ちならないインテリ自己中男だが、まったく憎むべきやつというわけでもない。彼は新たな展覧会で、平等と公平を象徴する“思いやりの聖域(スクエア)”をテーマにしたインスタレーションを提唱するが、その過激なPRがネットで炎上を招き、公私共にトホホな状態に追い込まれていく。

リューベン・オストルンド監督は、“敷居の高い”現代アートの世界を選び、思いきり揶揄しながら、本音と建前、理想と現実のギャップをあぶり出し、さあどうだと観客の前に陳列する。そこから何を受け取るかは観客次第だ。

 

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(C)2017 Plattform Prodtion AB/Societe Parisienne de production/Essential Filmproduktion Gmbh/Coproduction Office Aps

 

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