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『泳ぎすぎた夜』の映画論評・批評


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幼い頃の感覚を呼び覚ましてくれる新しい子供映画

written by:細谷美香
(2018/04/13更新)

ジャンル 人間ドラマ
気分 しみじみと感動できます
原題 LA NUIT OU J'AI NAGE
製作年/国 2017年/仏=日本
配給 コピアポア・フィルム=NOBO
ヘッド館 シアター・イメージフォーラム
時間 79
公開日
監督

 


『泳ぎすぎた夜』


夜明け前に目を覚まし、絵を描いている小さな男の子。眠れないまま寝ぼけ眼で登校する道すがら、絵を届けるために父親がいる市場に向かって歩き始める。セリフのないたったこれだけの物語が、これほどまでにポエティックでスリリング、そしてドラマチックな映画になるとは! 諏訪敦彦、黒沢清に師事した五十嵐耕平監督が、映画祭を通じて友人になったというフランス人のダミアン・マニヴェル監督と手を携えて作ったこの小さな冒険譚は、目が離せなくなるような瞬間の連続でできている。主人公を演じるのは、舞台となっている青森に通う小学生。もちろん演技未経験の男の子だ。

雪の中でミカンを食べ、車が往来する道路を渡り、犬に向かってワンと吠える。もちろん監督の演出はあっただろうが、恐らくフィクションという概念がまだぼんやりしている彼の動きはカメラが向けられていると思えないほど自由気ままで、どこか勇敢。ふたりの監督も彼に魅了されたからこそ、セリフに頼らない映画ができあがったのだろう。体をとおして語られる“言葉”には、幼い頃の記憶というよりももっと本能的な感覚を、鮮やかに呼び覚ますような力が宿っている。

 

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【関連作品】
泳ぎすぎた夜

(C)2017 MLD Films / NOBO LLC / SHELLAC SUD

 

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