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『寝ても覚めても』の映画論評・批評


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捨てるもの、加えるもの
その多くが的確となった小説の映画化の見本

written by:斉藤博昭
(2018/08/29更新)

ジャンル ラブ・ストーリー
気分 原作が有名です
製作年/国 2018年/日本=仏
配給 ビターズ・エンド=エレファントハウス
ヘッド館 テアトル新宿
時間 119
公開日
監督

 


『寝ても覚めても』


原作の映画化はこうあるべき、という見本のような作品。柴崎友香の小説は、ストーリーを停滞させるような描写が多用されるが、それが独特の余韻のように後に引き、登場人物の心情がきめ細かく伝わってきた。この映画版は、そんな原作の味わいとは異なり、さらに周囲の人間関係にも多少手を加えることで、非常にスムーズな流れを獲得した。原作出版後に起こった東日本大震災のエピソードが現在と地続きにさせるし、文章ではどれくらいそっくりなのか曖昧なふたりの男性も、東出昌大が演じ分けることで、はっきりと瓜ふたつだと分かり、物語の重要部分を機能させる。さらに言えば、東出の個性である投げやりなセリフ回しが、謎めいた片方のキャラに効果的だ。

前作『ハッピーアワー』と同じく、濱口竜介監督の演出は、登場人物の会話をずっと聞き続けていたい感覚に陥らせる。何気ないやり取りのテンポや、間の取り方が実に心地良い。ここでも原作の設定から変更されたサブキャラが、映像空間における的確なリアリティを加味。そんな日常的空間に、それぞれの静かに抑えられた愛情表現が、時折、荒れ狂うように爆発するとき、人間の本能に戦慄を覚える。

 

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【関連作品】
寝ても覚めても

(C)2018 映画「寝ても覚めても」製作委員会 

 

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