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『ビジランテ』の映画論評・批評


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グローバリゼーションの混沌を映した地方都市で
吹き荒れる3兄弟の運命

written by:森直人
(2017/12/07更新)

ジャンル バイオレンス
気分 ハラハラドキドキ興奮します
製作年/国 2017年/日本
配給 東京テアトル
ヘッド館 テアトル新宿
時間 125
公開日
監督
R15+

 


『ビジランテ』



圧倒的な力作にして傑作だ。日本のローカルな場所を舞台としながら、世界に渦巻く負の連鎖を捉える果敢なトライアル。『SR サイタマノラッパー』の入江悠監督が、『22年目の告白−私が殺人犯です−』の大ヒットを経て、作家的野心が沸騰する渾身の1本を放った。これは彼の新たな代表作と言っていいだろう。

吹き荒れる混沌とした世界像。描かれるのは強圧的な父の下で育った3兄弟の物語だ。遺産相続の問題をめぐって久々に彼らは一堂に会する。ドストエフスキーの小説『カラマーゾフの兄弟』を彷彿させる、立場もタイプも異なる3兄弟を、大森南朋、鈴木浩介、桐谷健太が熱演。そこに地方政治や自治体、裏社会の闇などが濃厚に絡み、彼らの運命は陰惨かつダイナミックに展開する。

背景となる埼玉県の架空の市はグローバリゼーションの縮図だ。強引に推し進められるショッピングモール建設計画。その裏の姑息なパワーゲーム。また移民排斥に暗い情熱を燃やす鬱屈した若者。これらすべてが世界共通の問題とつながる。入江悠はその豪腕と鋭い洞察力で、“今の時代”を灼熱の温度のまま映画にぎゅっと詰め込んだのだ。

 

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【関連作品】
ビジランテ

(C)2017「ビジランテ」製作委員会

 

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