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『犬ヶ島』の映画論評・批評


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“へんてこな日本感”が、最高に可笑しく、切なく、
心地良い

written by:佐藤久理子
(2018/05/23更新)

ジャンル ファンタジー
気分 ハラハラドキドキ興奮します
原題 ISLE OF DOGS
製作年/国 2018年/米
配給 20世紀フォックス映画
ヘッド館 TOHOシネマズ シャンテ
時間 101
公開日
監督

 


ウェス・アンダーソンが犬を主役に、20年後の日本をストップモーション・アニメで描く、と聞いただけで、ただの近未来アニメにならないことは明らかだろう。和太鼓の音とぴーひょろひょろという縦笛が響く、和風でいて伝統的古典音楽とは異なるリズミカルな音をバックに、日本であって日本でない確信犯的に“へんてこな日本”を作り上げた独特のファンタジックなウェス・ワールドが展開する。例えばちょんまげのキャラクターとゴジラと昭和の香り漂う三船敏郎的な御仁に、英語と日本語が共存してしまう不思議。とにかくスピーディなセリフと情報量の多い映像は、一度観ただけでは堪能しきれないほど。しかも映画通にとっては、まるで宝探しのようにそこかしこに映画的引用が散りばめられている。

とはいえ物語は、『ムーンライズ・キングダム』を彷彿させるような少年の切ない冒険譚だ。犬インフルエンザでゴミの島に連れ去られた愛犬を探して、主人公のアタリ少年が単身島に乗り込む。捨てられて弱り果てた犬たちと結託した少年が、黒澤明の『七人の侍』の音楽にのって、市長の陰謀に反旗を翻して立ち上がる快感といったら……。

アンダーソンの映画がしばしばそうであるように、本作もノスタルジーに満ち、観る者に童心を思い起こさせてくれる。だがその裏には、およそ一年半のあいだ精魂込めてスタッフが作り上げた、芸術的なクラフトと呼べる緻密な舞台美術とパペットのマジックがあるのだ。まさに何度でも観たくなる、愛おしいおもちゃ箱のような作品。

 

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