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『ドリーム』の映画論評・批評


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歴史的宇宙計画の裏側を描きつつ現代ともリンクした
実録ムービー

written by:長谷川町蔵
(2017/09/13更新)

ジャンル 人間ドラマ
気分 爽やかな感動が味わえます
原題 HIDDEN FIGURES
製作年/国 2016年/米
配給 20世紀フォックス映画
ヘッド館 TOHOシネマズ シャンテ
時間 127
公開日
監督

 


『ドリーム』


光は放っておくと表側にしか当たらないと、つくづく思う。例えばマーキュリー計画。1960年代前半、ソ連に遅れをとったアメリカが国家的威信を賭けて敢行したこの有人宇宙計画の成功は、7人の宇宙飛行士(全員白人男性)によってもたらされたと長年語られてきた。だから僕も知らなかった。当時のロケットの軌道計算は人間が行っていて、その任務を担っていたのが主に黒人女性だったという事実を。

『ドリーム』は、この計算チームで働いていたキャサリン・G・ジョンソンら実在した3人の黒人女性が、NASA内でいかに才能を発揮していったかを描いた実録ムービーだ。タラジ・P・ヘンソン、オクタヴィア・スペンサー、ジャネール・モネイの3人が、それぞれの個性を放ちながら、抜群のコンビネーションを示しているのが印象的。慎ましい日常(彼女たちは普通の主婦でもある)の描写も相まって、観客は思わずキャサリンたちを応援したくなっていくはずだ。

だが彼女たちの職場が属するバージニア州は、当時も人種差別が色濃く残っていた南部にあったため、3人の自己実現は州法に阻まれてしまう。中でも理不尽なのは、近くにあるトイレに立ち入ることが許されず、遠くにある有色人種専用トイレまで行かなければいけないことだ。ファレル・ウィリアムスの歌う主題歌『Runnin'』に乗ってトイレへと走るキャサリンの姿は、ユーモラスであると同時に人種差別の非人間性をこれ以上ないほど鮮やかに浮かび上がらせている。

映画では3人がそれを克服してマーキュリー計画の成功に貢献することによってアメリカン・ドリームを実現するわけだけど、敵は決していなくなったわけではない。この8月、白人至上主義者集会に抗議する女性が殺される事件が起きたシャーロッツビルは、バージニア州にあるのだから。

 

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【関連作品】
ドリーム

(C)2016Twentieth Century Fox

 

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