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『泥棒役者』の映画論評・批評


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物語、演出、キャスト三拍子揃った
エンタテインメント快作

written by:イソガイマサト
(2017/11/16更新)

ジャンル コメディ
気分 ハラハラドキドキ興奮します
製作年/国 2017年/日本
配給 ショウゲート
ヘッド館 TOHOシネマズ 新宿
時間 114
公開日
監督

 


『泥棒役者』


※こちらの論評・批評には物語の結末や核心に触れる記述があります。

『十二人の怒れる男』、『CUBE』、日本映画の『キサラギ』、『曲がれ! スプーン』などなど奇抜なアイデアのドラマをワンシチュエーションで見せきる映画には傑作が多い。しかも、このスタイルの映画は忘れた頃に定期的に登場する。NHK朝の連続テレビ小説『とと姉ちゃん』などの人気脚本家・西田征史が2014年の初監督作『小野寺の弟・小野寺の姉』に続いてメガホンをとった本作は、まさにその系譜の最も新しい位置に名を連ねる、ほぼワンシチュエーションのヒューマンコメディだ。

関ジャニ∞の丸山隆平が演じる元・泥棒のはじめは、昔の仲間に脅されて人気絵本作家・前園(市村正親)の豪邸に忍び込む。ところが、突然入ってきたセールスマンの轟(ユースケ・サンタマリア)や新たに前園の担当になった帰国子女の編集者・奥(石橋杏奈)に絵本作家と間違われ、当の絵本作家には新しい編集者と勘違いされて……。

映画の冒頭はそんな相手の思い込みや勘違いを利用して絵本作家や編集者になりすますはじめを演じる丸山や、彼が出くわす個性的な登場人者に扮した演技派たちのコミカルな演技に爆笑! それぞれの登場人物が屋敷に出入りするタイミング、一方からは見えても一方からは見えない絶妙な位置関係から生まれる緊張感もたまらない。

しかも、はじめの正体を前園に見破られる中盤から映画の装いが一変してサスペンスに。さらに感動のクライマックスへと雪崩れ込む思いがけない展開は卓越したストーリーテリングで知られる西田監督ならでは。転調するドラマを通して俳優陣の振り幅の広い芝居を楽しめるのも贅沢だし、高畑充希が扮した屋敷の外の唯一の住人=はじめの恋人・美沙のひと言には思わずグッとくる。ジャンル映画の多彩な面白さが詰まった、老若男女の誰もが手放しで楽しめる極上のエンタテインメントだ。

 

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【関連作品】
泥棒役者

(C)2017「泥棒役者」製作委員会

 

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