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『三度目の殺人』の映画論評・批評


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法廷劇の粋を超え人間の本質をも問う意欲的な1作

written by:細谷美香
(2017/09/19更新)

ジャンル サスペンス
製作年/国 2017年/日本
配給 東宝=ギャガ
ヘッド館 TOHOシネマズ スカラ座
時間 124
公開日
監督

 


『三度目の殺人』


『幻の光』で是枝裕和監督を“発見”したベネチア国際映画祭のコンペティション部門に正式出品された最新作。6分間のスタンディングオベーションが送られたというが、法廷劇の側面を持ちながら真実を明確に描かないこの映画には、時間がたつごとにじわじわと日常が侵食されていくような後味がある。

勝つ事にこだわる合理主義的な弁護士と、殺人の容疑で起訴されて供述を二転三転させる男、そして容疑者と関わりを持っていた被害者の娘の運命が交錯する先に描かれるのは、人が人を裁くしかない司法の世界の矛盾と闇だ。死刑制度がある国において是枝監督が投げかけるものは重く、しばらく余韻を引きずってしまうのも、この問いかけが観る者の胸にひっかかりを残すからだろう。

監督は疑問やメッセージを声高に叫ぶことなく、福山雅治演じる弁護士と役所広司演じる容疑者が接見室で相対するシーンに、すべての問いを託している。透明な板をはさんで向き合う、日によって色を変える沼のような男と、彼にもてあそばれるように表情を変えていく男。ふたりの男のあまりにもスリリングで異様な対決と融合を撮り切ったこのシーンに、人間を深く掘り下げてきた監督であり、社会への違和感を見つめてきた是枝監督の底力と新境地を感じた。

 

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【関連作品】
三度目の殺人

(C)2017『三度目の殺人』製作委員会

 

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