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『アシュラ』の映画論評・批評


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いくらなんでも悪すぎ! 犯罪都市の泥沼バトルは戦慄と笑いとが混然一体

written by:村山章
(2017/03/08更新)

ジャンル 人間ドラマ
気分 ハラハラドキドキ興奮します
製作年/国 2016年/韓国
配給 CJ Entertainment Japan
ヘッド館 新宿武蔵野館
時間 133
公開日
監督
R15+

 


アシュラ


韓国映画には悪徳政治家や汚職刑事の梁山泊のような印象があるが、『アシュラ』で巻き起こる悪と悪との相乗効果はすさまじいのひと言に尽きる。

主人公は悪徳市長の使い走りをしている刑事。市長を立件したい判事に脅迫されて、不正の証拠をつかんでこいと強要される。刑事には重病の妻のために悪事に手を染めた節もあるのだが、もはや身も心もただの極悪党であって、本作が描く地獄絵図において良心が介入できる余地などどこにも残されていない。

正義がないがしろにされる韓国社会への鬱屈が本作の背景にあるのは間違いない。しかし悪の魅力が社会派のメッセージをはるかに凌駕してしまっている。特にファン・ジョンミン扮する悪徳市長は神懸かっており、スーツ姿にフルチンで周囲を威圧するシーンの狂いっぷりは怖いと同時に大笑いすらさせられてしまう。

刑事役チョン・ウソンの追い詰められたドブネズミ感も見事で、キャラのブチ切れ具合がそのまま反映された怒涛のカーチェイスは今後のアクション描写にも多大な影響を与えそう。そもそもテンションが高い韓国ノワールの中でも、飛び抜けてハイテンションな怪作である。

 

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