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『ブラックパンサー』の映画論評・批評


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空前の娯楽大作に織り込まれたメッセージ

written by:長谷川町蔵
(2018/03/12更新)

ジャンル アクション
気分 ハラハラドキドキ興奮します
原題 BLACK PANTHER
製作年/国 2018年/米
配給 ウォルト・ディズニー・ジャパン
ヘッド館 TOHOシネマズ 新宿
時間 135
公開日
監督

 


『ブラックパンサー』


メインキャストがほぼ全員黒人のスーパーヒーロー映画が空前の大ヒットを記録。この事実だけでも『ブラックパンサー』はいくら賞賛しても賞賛しきれない映画だ。主人公ティ・チャラを演じきったチャドウィック・ボーズマンは最高だし、古代と未来、呪術と科学が渾然一体となったワカンダ王国は、サン・ラーからデトロイト・テクノへと至るミュージシャンたちが音で描いてきたものを見事にヴィジュアル化したもの。アース・ウィンド・アンド・ファイアーの故モーリス・ホワイトが観たら、どんなに喜んだことだろう。

驚いたのは、そんな娯楽大作(しかも本作はあくまで“マーベル・シネマティック・ユニバース”の一編でしかない)に監督ライアン・クーグラーが出世作『フルートベール駅で』に通じるメッセージを織り込んでいたこと。その要素を担うのが、クーグラーの盟友マイケル・B・ジョーダン扮するヴィラン、キルモンガーだ。

愛と寛容に満ちたティ・チャラがアフリカ系アメリカ人の理想像ならば、さしずめ彼はゲットーの過酷な現実のメタファーだ。終わりなき差別に憤るキルモンガーは第三世界の蜂起を促して白人中心の世界の打倒を図る。実はこれ、1960年代に実際に活動していた黒人解放組織”ブラックパンサー”の最終目的そのもの。つまりティ・チャラとキルモンガーの戦いはコミックと現実のブラックパンサーの戦いであり、融和と戦いどちらを選ぶべきか葛藤するアフリカ系アメリカ人の内面を寓話化したものでもあるのだ。

もちろんスーパーヒーロー映画なので、戦いの行方ははっきりしているのだけど、理想郷に安住していたティ・チャラが戦いを通じて現実の改革へと踏み出すことに注目してほしい。ちなみにラストシーンで彼が赴く街オークランドは、クーグラーの出身地であると同時に現実のブラックパンサー発祥の地でもある。

 

1

(C)Marvel Studios 2018

 

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