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『美しい星』の映画論評・批評


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抱腹絶倒のコメディに秘められた、本当のヤバさ

written by:宇野維正
(2017/05/17更新)

ジャンル SF
気分 原作が有名です
製作年/国 2017年/日本
配給 ギャガ
ヘッド館 TOHOシネマズ 日本橋
時間 127
公開日
監督

 


美しい星


例えば宇多田ヒカルが「チューニング不要のダイヤル 秘密のヘルツ」と歌ったように、Suchmosが「周波数を合わせて 調子はどうだい? 兄弟、徘徊しないかい?」と歌ったように、芸術というものはこの世界に飛び交っている特殊な電波を受信した者によって発信される、秘密の信号のような側面がある。1962年、三島由紀夫はそのようにして『美しい星』を発信した。そして55年後、それを受信した吉田大八監督が新たに発信したのが、この映画『美しい星』である。

こんなことを書くとまるで“ヤバいヤツ”みたいだが、この作品にはリリー・フランキー演じる気象予報士の主人公を筆頭に、そんな“ヤバいヤツ”がホンモノから胡散臭いヤツまで次から次へと出てくる。そうした連中の言動に腹を抱えて笑う、というのが本作の持つ一般的な機能であることは間違いない。実際ここ数年、自分にとってこれほど笑った日本映画は記憶にない。しかし、それと同時に本作は、その電波に波長が合ってしまった者だけに重要なメッセージを投げかけてくる作品でもあるのだ。そんな芸術の“秘密の領域”へと大胆に踏み込んでみせた、吉田大八監督の勇気に強い感銘を受けた。

 

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【関連作品】
美しい星

(C)2017「美しい星」製作委員会

 

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