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『無限の住人』の映画論評・批評


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不死身の主人公を通して映し出す有限たるものの儚さ

written by:轟夕起夫
(2017/05/08更新)

ジャンル アクション
気分 原作が有名です
製作年/国 2017年/日本
配給 ワーナー・ブラザース映画
ヘッド館 丸の内ピカデリー
時間 141
公開日
監督
PG12

 


『無限の住人』


単刀直入に行こう。作劇の粗さはちょっと横に置いておいて、着目すべきは一点だ。監督三池崇史×木村拓哉。果たして、それが映画にもたらしたケミストリーはいかに?
 
不死身の、というか、死にたくても永遠に死ねない特異なキャラクターに心血注いだ木村拓哉は、献身的に役の中へと自分を押し込もうとしている。が、その役柄“人斬り万次”をはみだす形で、たびたび“木村拓哉”が染み出してくる。急いで付け加えるが、これは揶揄ではない。上から下までひどく夥しく傷つき、ボロボロになって仮死体験を何度もくぐり抜けながら、万次は木村拓哉の肉体を借りて甦る。つまり有限の肉体を以ってして、無限の万次は甦るのだ。

しかし当然だが、木村拓哉にはいつか、万次と違って朽ちる時が訪れる。「染み出してくる」というのはそのことだ。異形の存在を通じて、有限の、生身の木村拓哉が逆説的に浮上する。その儚さに感じ入った。100人斬ろうが300人倒そうが、どこまでもカタルシスのない闘いの場を三池監督は彼に用意し、世の“無常”を際立たせている。

これまでも香取慎吾、櫻井翔、稲垣吾郎、山下智久、それに関ジャニ∞の面々(MV「キング オブ 男!」の乱闘場面のみ演出)……と、彼らをジャニーズのイメージから解き放った三池監督。今回もその果敢なトーン&マナーは相変わらずである。

 

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【関連作品】
無限の住人

(C)沙村広明/講談社 (C)2017映画「無限の住人」製作委員会

 

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